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　　　バタンッ！

　自分の閉めたドアの音が思いのほか大きくて、びっくりした。
(あんなの・・・・・・もう慣れたはずだったのに)
　シズちゃんは、俺の予想から簡単に外れてしまう。
　シズちゃんは、俺の予定を簡単に狂わしてしまう。
　シズちゃんのせいで、上手くいかなくなって、
　シズちゃんのせいで、上手く呼吸すらできなくなる。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　ずっと前から。


　シズちゃん。


　俺・・・・・・やっぱりシズちゃんのことが、好きだ。
　好き過ぎて・・・・・・怖くなる。
　シズちゃんなんかのせいで動揺するなんて、俺らしくない。
　誰か一人のことを好きになるなんて・・・・・・、俺らしくない。

　まだ、俺は俺の中で整理がついてない。

　本当に・・・・・・俺で良かったんだろうか。
　俺のせいで、シズちゃんがシズちゃんらしくなくなるのは、嫌だ。
　だけど、俺はシズちゃんの隣にいたい。
　シズちゃんの腕の中にいたい。
　シズちゃんに愛されたい。
　前みたいな関係より、ずっと・・・・・・今のほうが、いい。




　　ああ、もういいや。
(俺は、シズちゃんが好き。シズちゃんも・・・・・・きっと、俺のこと)


(でも・・・・・・まだ、戻ってあげない)
(シズちゃんの・・・・・・ばーか)