BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)

Re: 生意気な後輩に恋をする(リメイク) ( No.7 )
日時: 2015/03/19 21:32
名前: モンブラン博士 (ID: EhAHi04g)

目覚まし時計の音が鳴り、俺は目を覚ます。
時刻は午前7時。
スイッチを押し、目覚ましのアラームを消して部屋の窓にかかっているカーテンを開ける。
太陽が眩しい。本来ならばもう少し寝ていたいところであるが、今日が月曜なのだから、仕方のない話だ。制服に着替え、リビングで母が作った朝食を食べ、学校へ向かう。ちなみにメニューは、卵焼きにご飯に海苔、それに味噌汁という日本の朝食と表現してもいいほどの定番メニューであった。育ちざかりの高校生には少しばかりすくない食事だとは思うが、食べ過ぎは健康を害する恐れがある。やはり腹八分は将来の健康のために続けた方がいいだろう。
特に何のまあたらしい変化もない道を歩いていると、目の前に見知った背格好の学生服(冬服)に身を包んだ男子を発見した。茶色の髪にやや小柄で細身の体、間違いない、奴は昨日会った清水天(しみずてん)だ。気づかれないように抜き足差し足で忍びより、彼の右肩にポンと手を置いた。彼はビクッとしたものの、相手が俺と分かると見開いていた瞳を元の大きさに戻し、言った。

「あんたですか」

「俺で悪かったか?」

「そんな事はありません。ただ——」

「ただ、何だ」

「いえ、何でもないっすよ。気にしないでください」

少し暗く低い声で返した彼の様子に、何かを隠していることを感じたが、そこは気安く触れてはいけないことだろうと悟り、敢えて深く追求しないことにした。けれど一期一会だと思っていたが、こうしてまた会うことができたとは嬉しい。この際だからもっと距離を近づくためにも、俺は奴と携帯電話の番号とメールアドレスを交換した。学校へ向かいながらも、俺達ふたりは昨日と同じく会話に花を咲かせる。今回分かったことは、清水は俺が卒業した中学の後輩だということだった。同じ中学ならば少しは接点ぐらいありそうだが、俺の通っていた中学は1学年の人数が500人と多いため、顔を覚えていないのも無理もない話であった。しばらく歩くと分かれ道になったため、そこで俺は奴と別れる。それにしても、清水が中学の後輩だったとは驚きだ。
中学は嫌な思い出しかなかったが、あいつはどうなんだろうか。