BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)

Re: 【オリジナル】ノースポールと月の石【NL含】 ( No.12 )
日時: 2015/04/30 00:09
名前: ライア ◆25bnzEjaSM (ID: iAJranvs)


「…?」
灰に残った今の自分より幾回りか小さい無数の足跡に懐かしさを覚えながら進んでいくと、妙なことに気づいた。
…自分と同じくらいの足跡が、既に残っている。
ここは自分とあいつらしか知らないはず。
あの樽は、動かされた形跡が無かった。
誰か、ここに住んでいる?
有り得ない。
それでは、その次に考えられる可能性は?
「………地下牢…」
地下にあったのならば、灰を被っていないかもしれない。
もしも、そこに別の出口があって。
外との出入りが可能で。
そうすれば…。
そこまで考えて、首を振った。
考えすぎだ。
恐らく、自分達が来なくなったすぐ後に入ってしまって、そして、何らかの理由で出れなくなったのだろう。
灰が身体に悪かったとか、多分、そんな理由で。
きっとその骸もどこかにあるのだろう。
そうだ、きっと。
少しの間立ち止まって思案していたがすぐにまた「あそこ」へ向かった。