PR
BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)
- Re: アニメ小説まとめ【BL】 ( No.4 )
- 日時: 2015/07/21 21:41
- 名前: 透理 ◆AqeJ5zOxmI (ID: /GGwJ7ib)
【No.1-2】高野×小野寺【世界一初恋】
——〈愛想〉続き
*
「突然何なんですか」
小野寺がふてくされた声で目線を逸らす。
今は昼休み。何だかんだ言いつつも、小野寺はちゃんと会議室に現れた。
先ほどから左手の指先で忙しなく右腕に触れている。これは無意識の癖なのだろう。小野寺の中にもそういった『期待』があるのだと、うぬぼれても良いのだろうか。
「おまえ、仕事中にもこっち見すぎ」
「——っ」
突然頬に紅葉を散らし此方を見つめた小野寺は、表現し難い声をあげた。違う、と詰めたような声を出しながら、潤んだ目に光を躍らせる。
それがあまりにも愛しくて、逃がすまいとざらついた机に片手を付く。
上がった肩に頬をつけ、そっと不敵な笑みを浮かべる。
「可愛すぎ。誘ってんの?」
使い古されたような言葉だが、小野寺は更に体中の熱をあげて俺の肩をを強く押す。空いた手でその細く白い腕を掴む。
「すごい心臓の音。だろ?」
掴んだ腕を下に下ろし、胸元に触れさせる。
早く脈打つ心音を聞かせると、ただ少し上目遣いで俺を見つめる小野寺を抱き寄せて笑う。
「はは、おまえの心臓もバクバクいってんな」
絹のように滑らかな頬に指を触れ、そっと俺の乾いた唇を艶やかな唇に触れさせた。
「……律」
「ズルいです、高野さん」
【No.1】高野×小野寺【完】
——〈愛想〉
ハッピーエンド
PR