BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)
- ゆり ( No.3 )
- 日時: 2016/06/16 18:25
- 名前: 桜庭 優 (ID: Qos362AQ)
「これで、機嫌を直してくれるよね」
「うぅ……紳ちゃんは、ずるいよ。
そんな事をされたら許せないわけないよ……」
乃愛は、紳ちゃんを抱きしめると恥ずかしそうに顔を赤らめながら紳ちゃんを見つめました。
紳ちゃんも乃愛を抱きしめ返すと乃愛を見つめ返して紳ちゃんは何か言おうとすると咳が聞こえてきました。
咳が聞こえた方を向くとさくらちゃんが立っていて申し訳なさそうに乃愛達を見つめていました。
「お取込み中すいません。
もう少ししたら予鈴が鳴りますから、早く教室に行った方が良いですよ」
「えっ、もうそんな時間なの!?
早く教室に行こう、紳ちゃん、さくらちゃん」
乃愛達は、急いで教室に向かいました。
急いだおかげでどうにか遅刻せずにすみました。
学校の授業は、難しくて席が窓際って事もあって、眠気に襲われて気付くと眠っていました。
しばらくすると名前を呼ばれた声が聞こえてきてゆっくりと目を開けると呆れた表情で紳ちゃんが見つめていました。
「う〜〜ん……紳ちゃん……?」
乃愛は、目を擦りながら顔を上げてから口元を押さえて小さく欠伸をしました。
「何まぬけな顔をしているんだ、もう昼休みよ……」
紳ちゃんは、ため息を吐きました。
「えっ、もうそんな時間なの!?」
「そうですよ。ですから早く弁当にしましょう」
声がした方を向くとさくらちゃんがにこにこしながら立っていました。
「うん、弁当にしようよ、さくらちゃん、紳ちゃん」
乃愛は、紳ちゃん達の方を向きながら話すと紳ちゃんとさくらちゃんと一緒に屋上に向かいました。
屋上に着くと紳ちゃんは、敷物をひいて鞄から4段重ねの弁当を広げました。
「わ〜〜〜〜〜、凄く美味しそうだね」
乃愛は、目を輝かしながら弁当の中を覗き込みました。
「どうぞ、めしあがれ……」
紳ちゃんは、弁当に向かって軽く手を広げました。
「いただきます、紳ちゃん」
乃愛は、両手を合せていただきますをしました。
「いただきますね、紳ちゃん」
乃愛が両手をあわせていただきますをしたのをみて、さくらちゃんも両手を合せていただきますをしました。
「う〜〜〜ん、やっぱり紳ちゃんのおにぎりは、美味しいよ」
乃愛は、おにぎりを幸せそうに食べました。
「さすがは、紳ちゃんですね。
舌がとろけるほど美味しいです」
さくらちゃんは、唐揚げを美味しそうに食べました。
紳ちゃんは、乃愛とさくらちゃんがおかずを食べるのを優しく見つめていました。
しばらくすると紳ちゃんは、口元を押さえてくすくす笑いながら乃愛に近づきました。
「乃愛、頬にご飯がついてるよ……」
「えっ、嘘!?」
乃愛は、慌てて両手で自分の頬を拭きました。
「紳ちゃん、取れたかな?」
「いや、取れてないよ。
私が取ってやるから少しじっとしてろ」
紳ちゃんは、乃愛に近づくと右手で乃愛の左頬に付いているご飯粒を取るとそのままご飯粒を食べました。
「取れたよ、乃愛……」
「ありがとう、紳ちゃん」
乃愛は、紳ちゃんに頬に付いたご飯粒を食べられたのを見て恥ずかしそうに顔を赤らめながら紳ちゃんにお礼を言いました。
「別にお礼言われる事ではないよ」
「そう言えばさっきから紳ちゃん、弁当のおかずを食べていないよね」
乃愛は、お箸で唐揚げを掴むと紳ちゃんに唐揚げを向けました。
「はい、紳ちゃんも食べてね」
「いいって、自分で食べれるから……」
紳ちゃんは、顔を赤くしながら横を向きました。
「遠慮しないで、食べて、紳ちゃん」
乃愛は、紳ちゃんの態度に根負けしてため息を吐きながら乃愛を見つめました。
「は〜〜〜……解った、食べるよ。
本当に乃愛には、敵わないな……」
「はい、紳ちゃん、あ〜〜〜〜〜ん」
乃愛は、にこにこしながらお箸で唐揚げ掴むと紳ちゃんの口元に持ってきました。
紳ちゃんは、一回唐揚げを見ると一口で唐揚げを食べました。
乃愛は、紳ちゃんが食べたのを見て満足そうに微笑むと今度は、卵焼きをお箸で掴むと紳ちゃんの口元に持ってきました。