BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)

Re: ハイキューパロディ設定他 ( No.1 )
日時: 2015/11/07 00:37
名前: 七詩 ◆Ww9Me2u6TE (ID: oompVg8u)

パロディ設定
・前々から考えていた化け猫とその飼い主
・イメージは黒尾+大地
・人外設定&年齢操作注意


サンプル小説的な何か↓





 その日の天気は最悪だった。
 ざあざあと横殴りに降る雨に対して、最早カサはなんの役にもたたなかった。足は避けようのない水溜まりを何度も踏みしめ、服は暴風に巻かれた水しぶきがかかり、なんだか着衣水泳でもしているようだ。
 台風が近づいていることは知っていたが、正直こんなにひどいことになるとは思っていなかった。
 こんなことになるなら、明後日が期日のレポートを早めに出そうなんぞ思わなかっただろうに。
 うんざりした気分で、大地は帰路を急いでいた。


 突然、ドサリ、という音が真横でした。

 思わず足を止める。音のした方を見れば、そこはアパートから徒歩10分ほどの距離がある公園で、音は道路に面した植え込みから聞こえたようだった。
 風や雨の音に負けないくらいの大きな音。恐らく正体も大きなものだろう。

 袖や体が濡れるのも気にせず、大地は植え込みをかき分けた。気にせず、というか、もうここまで濡れたなら同じと吹っ切れた、と言った方が正しいが。それよりも音の正体が気になってしまったのだ。


 植え込みの中にいたのは、薄汚れた一匹の黒猫だった。身体中に泥がつき、一目で野良猫だと分かるくらいに痩せていた。目は閉じられていたが、時おり動く腹部は確かにまだ生きていることを伝えていた。

「おい、大丈夫か」

 と、大地は思わず声をかけてしまった。黒猫はぐったりとしたまま動かなかったが、よく見ると耳がこちらを向いた気がした。


 気がつけば大地は胸に黒猫を抱え、カサを閉じて小脇に挟み、ばたばたとアパートまで走っていた。





一旦区切ります。