BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)
- Re: ハイキューパロディ短編他 ( No.27 )
- 日時: 2015/12/31 21:01
- 名前: 七詩 ◆Ww9Me2u6TE (ID: C6pp1bGb)
※年末企画その1
※黒大とこたつ
※年齢操作あり・大学生設定
※少しどころじゃなく長くなりました
大晦日の夜道には人影もなく、刺すように冷たい風がむき出しの頬の体温を奪う。
澤村はマフラーにさらに顔を埋めつつ、夜中の家路を急いだ。
「ただいま」
逃げるように玄関の中へ滑り込む。リビングの扉を開けると、この前出したばかりのこたつの中からくぐもった声が聞こえた。
「おかえり〜」
「おー」
点けていたテレビから女性の演歌が聞こえ始めた。黒尾がごそごそと体を起こす。
「で、例のものは貰えた?」
「お前……今まで人がバイトして来たっていうのに労いの一つもないんですかね」
澤村が不満を漏らすと、黒尾はくく、と喉を鳴らして笑った。
「お誕生日おめでとうございマス」
「どーもありがとうございマス」
そのまま手に持っていたビニール袋をこたつに置き、澤村はコートやマフラーを外しに自室へ向かった。袋の中身はバイト先のあまりで貰ったコンビニスイーツのケーキだ。
「自分のケーキを自分で持ってくるってどうなんだ……しかもコンビニのって」
「まあいいじゃねえか、誰か呼んでるわけでもないし、プレゼントまで買ってくるわけじゃないし」
リビングに戻ってくるなり愚痴る澤村にそう言いながら、黒尾はこたつから這い出して冷蔵庫からシャンパンを持ってきた。
「はいどうぞー」
「ってこれお前が飲みたいだけだろ!」
「別にいいだろー、ほれグラス」
文句を受け流してグラスに黄色い炭酸を注いでいく。片方を澤村に渡すと、しょうがないな、と苦笑いで受け取られた。
「そんじゃとりあえず、今年もお世話になりました」
「来年もよろしくお願いします」
チン、という音をたててグラスが軽くぶつかる。
こたつで暖まった体に冷たい炭酸を染み渡らせながら、黒尾は自室にある本当のプレゼントをいつ持ってこようかと思案していた。
***
普段の私からしたら相当短いんですが……
他のSSも長くなりそうで怖いです(^^;)
とりあえず大地さんHappy Birthday!!