BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)
- Re: カゲプロ小説を書く!! ( No.15 )
- 日時: 2016/03/05 08:56
- 名前: クロハlove ◆174zHE//4M (ID: y9FxUFsG)
ふと、眩しいと感じた。
目を開けるといつの間にか朝になっていたらしい。まあ寝てたのだから当然だけど。
何か凄く煩いなと感じた。下で何故そんな走っているのか…、いや、近づいてきている、近づいてきているぞこれ。
すると、ドアがバンッと開く。そんな強く開けなくても開くというのに…。
キド「カノに全部聞いた。何で言わなかったんだ。独りで抱え込むなバカ!!」
シンタローはまだ寝ぼけているのかボーッとしながら話を聞いている。ただ頭のなかでは、何でキドが泣いているのか、どうしてカノは言ったのかと考えていた。
カノはそういうのは言わないような奴だったと思う。ならば何故…?
「いだぁ!!」
キド渾身の殴りで意識が覚醒する。まあ、そこまで強くなかったが、ひ弱なシンタローにとってはとてつもなく痛いであろう。
セト「キド!!病人に殴っちゃダメっすよ!?悪化したら…」
マリー「そ、そうだよ!!シンタローが可哀想!!」
カノ「でもさあ、今のは照れ隠しだと…痛い痛い!!」
シンタローの目の前で茶番が繰り広げられる。
しかし、やはり気になっていた。
「カノ。何でお前が…」
カノは少し目を丸くさせる。しかしすぐに何時も通りの笑顔になる。
カノ「そんなのどうでもいいでしょ?しかも言ったのは僕じゃないし」
セト「嘘はダメっすよ、カノ。本当は自分のようになってほしくないからなんじゃないっすか?」
カノ「ちょっと、なに能力使ってんのさ。今からお前のこと殴って殺ろうか?」
「おいお前ら。そこまでにしろよ」
カノ「うるっさいなあ。大体はアンタのせいでしょ?ヒーローさん」
「いやオレなの!?何でオレが悪いの!?」
ズキッとまた頭が痛む。
そこで流れてくるたくさんの…いや、一つの映像…。
回りの席は何故か花が添えられていて、窓の方を見るとアヤノが…
キド「兎に角!!」
キドのその言葉でシンタローはハッと我にかえる。
頭痛も目の熱さも治まっていた。
キド「シンタロー、辛いことがあったら言えよ?俺達は仲間だからな。あと、コイツみたいになってほしくない」
はあ!?何で僕なの!?と口答えするカノにシンタローは笑ってしまう。
こう笑えたのは何時ぶりだろうか…。
…やっぱりお前にはこっちのendがお似合いだよ、みんなを救ったヒーロー。
バッと後ろを見るシンタロー。
声に出ていたのか、ちょっとばれそうだった。
マリーとシンタローしかいなかった為、マリーがキョトンとしてシンタローに問いかける。
マリー「シンタロー?どうしたの?」
「いや、何でもない。オレもあとでリビングに行くから先いってろ」
とてとてと走っていくマリー。
部屋でやっと一人になれたシンタローは誰かに向かって呟く。
「何でオレの望んだ方にしなかったんだよ。傷つくのがオレだけだったろ」
いや、どちらでも同じ結末なんだよ、シンタロー。それならまだ楽な方がよかっただろ?
私はそう思ったが言葉にするのはやめた。
代わりに背中を押してやる。すると、やはり驚いたものの、気のせいかと言って出ていった。
『俺はお前らの幸せを祈るだけで充分なんだよ。お前らが不幸になるなんて…って、不幸にさせた俺が言うまでもないか…。今までありがとな、シンタロー。俺はお前が…いや、お前らのことが…
大好きだった』