BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)

【おそ松さん】ワールドワーズ・パラレルハウス(仮) ( No.0 )
日時: 2016/04/29 12:52
名前: いちまつ? (ID: yTMm.exa)

とある冬の日のことだった。
こたつの上にはいくつもの剥かれた蜜柑の皮が重なって広がっていた。その甘いオレンジ色は、炬燵の机の落ち着いた茶色に映えて輝いている。

くちゃくちゃと蜜柑を噛んで、時おり湯呑みに入った温茶を飲む人懐こそうな顔の青年は、赤いパーカーの中心に松のマークがプリントされた物を着ている。
今、その周りには、誰もいない。
この居間には、誰もいない...

青年は、蜜柑を食べ終えると、大量の皮が炬燵の机を埋め尽くしていることに気が付いた。ありゃ...と彼は息を洩らした。山盛りにした蜜柑はもう、食べつくしてしまった。仕方なく彼はくるり、と背後を向き、口に手を添えて居るであろう母に向かってみかんー!!と叫んだ。いい歳をして年老いた母に蜜柑を持ってこさせるとは、随分といいご身分である。彼の母が何を思っていたのかは知らないが、返事は帰ってこなかった。
青年は、ちぇー、寝てるのかぁ、と肩を落として拗ねる。それからゾンビのように床に這いつくばり、蜜柑を...蜜柑を...と今にも死にそうなしわがれ声を出した。

「俺の弟たちよ...兄ちゃんにみ...みかんを...」


その時、人影が差した。



※派生キャラ・二次設定を含みます。パロ、何でも有りです。
ご自分のイメージを崩されたく無い方はご注意下さい。
自己満足です。
話と話の間に繋がりはありません。


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