BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)

Re: イナズマイレブンで自己満小説! ( No.11 )
日時: 2019/01/26 22:09
名前: らむね (ID: u/mfVk0T)

灰崎side

メンバーが揃い始めて鬼道とのアップを止めた俺は明日人と少し話す。暫くしてハキハキとした声に、声の主である円堂さんの方を見ると円堂さんから注意を受けてる豪炎寺がいた。

「遅いぞー!豪炎寺!」

両腕を上げて待ってたと主張する円堂さんに(あの人もまた元気がいいな)と思う。そんな円堂さんの周りに集まった風丸さんと豪炎寺は何か話していることは口の動きから確かなのに内容は全く聞こえてこない。不思議に思ったが円堂さんの声が大きかっただけなのかと理解すると、何だか呆れる。元気がいいのはいいことだけどな。
ふと、あれ?と思い周りを見渡して赤いマントを探す。

すぐに見つけて駆け寄ると近くに来て分かったが鬼道は珍しく先程俺としたアップで息が上がっていたらしく頬が少し赤かった。俺がしつこいと感じたり俺が汗をかくことはあっても鬼道があんな短時間でこれ程汗をかくことは珍しい。第一、さっきまでは平気そうにしてた。体調でも悪いのかと表情を見ようと顔を傾ければ鬼道は軽く咳き込んだ。眉を寄せて風邪を引いてるのかと心配の一言をかければ、ヤツは軽くそれをあしらった。人が折角心配してやってんのに、なんだか挑発されたような気がして、鬼道からされる挑発は嫌な気がしないのに強がって素っ気なく出てしまう。

少しして練習が始まった。隣に並んだ豪炎寺が声をかけてきた。

「よろしくな、灰崎」
「・・・ああ」

ボールを蹴り始めてDFを軽く躱して豪炎寺にパスを出す、なかなかいい所にパスは出せたとは思う。
俺は日本代表チームとして、豪炎寺の旧雷門エースストライカーの実力が見られるチャンスだと豪炎寺を見れば、ボールを受け取った豪炎寺は足の裏でボールを止めた後、後ろを振り返った。
(は?もしかしてこの状況でまさかのパスか?ゴール前でチャンスボールだろ?!)
と思っていたが何処か一点を見ている豪炎寺に不思議に思い、吊られるように豪炎寺の視線を辿ればピッチの真ん中で喉辺りを抑えて肩を小さく揺らす鬼道がいた。

「ッチ!あいつ、やっぱり風邪ひいてんじゃ!?」
「・・・風邪?」
「いや、さっき咳してたから」
「・・・」

先程鬼道が咳していたことを思い出しての俺の発言にどういうことだと質問をしてきたのは豪炎寺で、理由を話せば鬼道の咳のことを黙っていた俺を責めるわけでもなくただ鬼道を見て黙った豪炎寺に思考が読み取れないながらも鬼道を見れば、円堂さんから「よおし!みんな!練習再開だ!」と声がかかる。

それに背中押されるように皆が動き始めて俺も練習に集中することにした。
暫くして、中盤でのパス回しの中、一度司令塔へとボールを戻した明日人は見ていなかった。明日人は慌ててボールが向かう先の人物は自分に向かってきたボールに気づいていないことを知った他のメンバーも、ボールの向かう先の人物に大声で声をかけた。「危ない!」と言う信号を受け取ったのか、ハッと顔を上げた鬼道は間一髪でサッカーボールを避けた。

周りが安堵したのも束の間ーーーボールを避けたはずの鬼道は避けた先で崩れたバランスと傾いた体がそのまま仰向けになる形で倒れた。
(・・・え)
驚いて目を見開いてる間に横を通った豪炎寺が真っ先に鬼道に声をかけていた。次に風丸さんが寄って行き円堂さんも、それから俺はハッとしてまだ受け止められない状況に不安を抱きながら鬼道の近くに歩み寄った。