BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)

Re: イナズマイレブンで自己満小説! ( No.14 )
日時: 2019/02/05 23:11
名前: らむね (ID: H65tOJ4Z)


普段ゴーグルをしているせいで遠くからは見えない鬼道の赤い瞳が俺を捉える。苦しいのかたまに顔を背けて咳をする鬼道は頬を赤くして黙ったままの俺に心配して声をかけてきた。

「・・・はいざき」

静かな空間に響く掠れた声は、いつもの様な威圧感は無いのに風邪で本来の低めの声よりは上擦ってて、通常俺よりサッカーの腕が上なコイツが病人で弱っていて今はサッカーが出来る状態ではないと嫌でも解ってしまう。
体調管理ぐらいしっかりしとけよ!
体調悪いのにバカみたいにサッカー続けてんじゃねえよ、休んでろよ、そしたら良くなったかもしれないだろ!
いくら好きでも倒れるまで続けんな、このサッカーバカ!
倒れるなんて、アンタらしくねえよ。
アンタが倒れても俺、なんにも出来なかった。
言いたいことは山ほどあるのに何も出てこない。喉の奥で言葉が詰まって口を開くのもままならない。俯いた俺の視界に鬼道の手が映り込み顔を上げると鬼道は眉根を下げて申し訳なさげに謝った。

「すまないな」
「・・・は?」
「すぐに治すから練習に戻れ」

まるで俺の考えなど見透した発言で、むしろ風邪がうつる心配を病人からされる始末。練習練習と鬼道から見たら俺はそんなにサッカーが出来ない奴なのか?なんて怒りは多少あるが、コイツの求めた最高のサッカーを続けてほしいのかもと思うと倒れてもサッカーの事なのかよって呆れる。それでも、少し気は楽になった。
俺の頬に当てた鬼道の手は熱くて、鬼道の揺るぎない瞳は俺を見据えて逸らさない。

「鬼道・・・オレは・・・」

突然、部屋の扉をノックする音がした。監督やコーチ・マネージャーか?それとも豪炎寺かもしれない。

何を言おうとしていたのか分からない。ただ、鬼道が俺から扉の方へ視線を向けた途端に、取られたくない。と何故かそう思ったら椅子から腰を上げて俺は鬼道に顔を近づけ口付けをしていた。