BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)
- Re: イナズマイレブンで自己満小説! ( No.9 )
- 日時: 2019/01/22 22:06
- 名前: らむね (ID: u/mfVk0T)
「風邪っぴき鬼道さんと愉快な仲間たち」
ブレイク組+灰崎
豪鬼←灰
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今朝、目が覚めると身体が少しだるかった。
イナズマジャパンとして選ばれ韓国戦も間近で同室で隣のベッドの豪炎寺を見ると、まだ眠っていた。
昨日遅くまで練習したせいで疲れが取り切れなかったのかもしれない、そう思い洗面台で顔を洗い歯を磨き髪を結ぶ。
ユニフォームに袖を通しゴーグルをつけて靴下を履く。
「鬼道・・・おはよう」
「ああ、お前もそろそろ起きないと練習に遅れるぞ」
背後から声がかかりチラッと目を向ければ顔だけ布団から出し目はパッチりと開いている。二度寝はしないだろうと安心してマントに手をかける。
「俺が寝坊したらどうするつもりだったんだ?」
「なにを言っている、今起こそうと思っていたら起きたんだ」
「言い訳だな」
「それが起こしてもらう側のセリフか?」
豪炎寺の人をからかうような冗談交じりの口調に半分乗っかりながら応える。
準備を終えた鬼道が部屋を出る頃、ベッドから起き上がった豪炎寺はその背中に声をかける。
「・・・少し待ってくれ、一緒に行かないか?」
「すまないが、灰崎の調子も見たくてな。先に行って準備だけでも済ませたい」
「かつて天才ゲームメーカーと呼ばれた鬼道有人が、たった一人の選手に手を焼いているとはな」
「そんな大それたものじゃないさ」
「フッ、どうだかな」
「先に行っているぞ」
「ああ」
会話もそれなりに終わらせると、豪炎寺を部屋に置いて食堂でご飯を済ませグラウンドに出る。
少し肌寒い季節で広いグラウンドに風が吹くと背中を覆うマントが揺れる。ジャージを上下着ているのにいつもより寒気がするな、と感じたが動けば体も温まるだろうと軽い気持ちでストレッチをした。
少しして灰崎が来た。
「早ぇな」
「当然だ、俺がいないからといってバックレられても困るからな」
「あぁ?今更ンなことしねぇよ」
「体は解してあるか?今日は俺からボールを奪ってみろ」
「ああ、上等だ!」
数分してメンバーが集まってきたところでジャージを脱いで畳んでベンチに置く。
マネージャーや監督やコーチは来ていないようだが練習時刻前にサッカーをやりたいという気持ち(だけではないかもしれないがほんの僅かでもその思い)でグラウンドにいるメンバーに誇らしく思う。
そんなに汗をかくタイプでは無いと思っていたがジャージを着たまま灰崎との練習に熱くなっていたのだろう、吹く風に当たると腕を抱きたくなる寒さが身を蝕んだ。それと同時に何か喉に引っかかったような感じがして軽く咳き込む。
「風邪か?」
「いや、平気だ。それより、お前が一人前に人の心配とはな」
「うっせぇ」
先程まで稲森と話していたはずの灰崎がいつの間にか隣にいて心配してくれるが、俺に気を遣って試合に集中出来ないでいる事の方が俺にとって気がかりである為、クスリと笑いながら上からものを言えば軽く頬を赤く染めながら照れ隠しの暴言を吐いて灰崎は俺から離れて言った。
それに何故か安堵してもう一度、今度は小さく咳をした。