BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)
- Re: 友人と恋人の境界線 ( No.12 )
- 日時: 2019/02/23 09:38
- 名前: キジ (ID: OiQJLdzt)
「お前達はどのような立場のものを親友と思う」
「どのような立場のもの…?」
「難しく言い過ぎたか、では、親友とはなんだと思う」
「「親友…か…」」
最初の問いに松江は首を傾げる。松江には難しい言葉遣いをしたので訂正して簡単にまとめて質問をする。二人は同時に呟いて暫し考える。
「オレはずっと一緒にいられる関係だと思うな!本音で話し合っても離れていかないような!よくわかんないけど十年後も呑んで語り合えるような、そんな感じ?」
松江は頬をかいて照れ笑いを浮かべながら述べた。それに篠塚も頷いて同意する。
「そうだな。俺もそう思う。親友なら沈黙も居心地の良いものになるじゃないかと思う」
なるほど、と理解したが更なる難題が降ってくる。
「なら、親友はキスをする間柄というのは本当なのか?」
「うーん、それがわっかんねーよなあー。海外ではすんのかな?」
「海外はどうであれ、親しければする人もいるんじゃないか?」
「………したいと、思うのだろうか」
「オレはしたことないから、わっかんねーや!へへっ」
「なにか困ることでもあるのか?」
「……ちがうと、思わないか?」
「違う?なにガッ」
松江はズケズケと質問してくるのに俯いて正座した膝の上に両拳を置いて一生懸命応えていると、最後の俺の質問に意図が分からない松江の口を手で塞いだ篠塚が何かを察したようで、松江を黙らせながら真剣な目つきで言った。
「八木、違うと思うなら本人と話し合ってみるべきじゃないか?俺達が話し合ったところで相手の考えが解るわけじゃないだろ?八木が話し合った上でまだ八木の嫌がる事をするって言うなら、俺たちが八木を護るさ」
「ぷっは!苦しいだろ篠塚!じゃなくて、そうだぞ八木!オレ達が八木を護るからな!」
「……ああ、ありがとう。話してみるよ」
篠塚の手から逃れた松江は息を整えながら篠塚に抗議し、会話の内容は理解出来ていないが護ると拳を掲げた松江に頼もしさがあった。
二人に礼を言って、昼休憩の終わりの鐘が鳴ると足早に教室へ向かいながら二人に別れを告げた。