BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)
- Re: 三人は親友であり恋人である。GL ( No.2 )
- 日時: 2019/02/22 20:37
- 名前: スズ (ID: OiQJLdzt)
文化祭。
「そういえば、もうすぐ文化祭ね、二人のクラスは何をやるの?」
「お化け屋敷」
「えっ・・・?」
「お化け屋敷だよ!有も来てくれるでしょ!?」
有菜は二人のクラスとは別で単純に何をやるのか興味があって質問したが律の返事に固まる。聞き返せば今度は元気よく茜が言った。来るように誘ってきたが、有菜はお化け屋敷が苦手なのだ。
二人がやるなら見に行きたい。でも怖い。そんな葛藤に押し黙っていると律は察した。
「あれ?おーい、有?どした?」
「・・・有、怖いのか?」
「!!」
「え?そうなの?」
俯いて唇をキュッと結んだ有菜はコクリと頷く。頬が少し赤いのに律は可愛いなと思う。茜は有菜の前の机に座って有菜の手をとる。
「大丈夫だよ、怖いなら、茜と一緒にまわろっ?」
「っ!」
「茜は仕事放棄するなよ」
「うぇー、有と回る時だけ!いいじゃん!ね、お願い!」
「アタシに言うな」
「ちぇー。あれっ?!有!どした?顔赤いぞ!」
茜に手をとられた有菜は更に顔を赤くする。律と茜は気にしていないようで会話は進んでいて、茜がふと有菜へ視線を向ければ茹でダコのような顔になっていて顔を覗き込み心配していると、有菜は近くにあった顔に蚊のように小さい声で言う。
「・・・手」
「て?・・・うっわあ!ごめん!ずっと握ってた!えっへへ!い、いやだった?」
「・・・べつに、気にしないでいい」
二人して真っ赤になった顔でそっぽを向いている様子に律はまた可愛いなと思い目を細める。
暫くして落ち着いた様子の二人に律は有菜へ質問する。
「有のクラスは何をやるの?」
「展示、好きな写真を撮って自分の中で一番良いものを展示するの。展示されたものは見た人に票を入れてもらって一番良いと思われた写真を撮った人には景品が渡されるの」
「景品?あ!お菓子の詰め合わせとか!?」
「さあ、それはどうかしらね」
「なら、合間をぬってアタシも見に行くことにする」
「ふふ、ありがとう。それじゃあ私は戻るわね」
「うん!またね!」
「ああ、また放課後」
休み時間を終える鐘が鳴り、駆け足で戻る有菜に茜と律は片手を振った。