BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)
- Re: 三人は親友であり恋人である。GL ( No.6 )
- 日時: 2019/02/22 22:32
- 名前: スズ (ID: OiQJLdzt)
二人の好きなところ1。
須藤茜は立花律と北条有菜が大好きだ。特に好きなところをあげよう。
「茜?帰らないの?」
「うーん・・・」
「帰れないんだ、テストで赤点を取ったらしい」
放課後、有菜が二人の元へ来ると頭を抱えてプリントを見つめ唸る茜。有菜の問いに帰宅準備をしながら律は答える。
「赤点?見せて」
茜の下のプリントをスルリと手に取る有菜は赤で書かれた15点の数字に驚く。100点満点中15点なのだ。有菜はテストで95点以下を取ったことがないのだ。本当に赤点というものがあるのかと初めて実感した。
「ゆうぅー、一緒に帰りたいー!」
「文句を言うな茜、補習受けなきゃ明日もなんだろ?」
「律の意地悪!ね、有も茜と帰りたいよね?」
「・・・茜の為なら補習は免れないわね」
「フフッ」
「えぇー!?ダメダメ!有は茜と帰るの!」
「茜・・・」
「ちょ、ちょっと茜!手を離して!」
茜の質問に赤点のプリントを見て有菜は律の味方について、茜は一緒に帰りたいと駄々こねて有菜のスカートの端を掴む。駄々をこねる茜にどうしようかと思案する律。ただでさえ正装のスカートは短いのにスカートの端を掴まれて慌ててスカートを抑える有菜。
北条有菜は心配性でクールなのに予想外な出来事に色んな表情を見せてくれる、そんなところが茜の悪戯心を擽るのだ。本人は自覚がないのであろうが、顔を赤くするところとか可愛くていじめたくなる。
軽くニヤついてスカートの端を引いて見せれば「きゃあー!」と小さい悲鳴が聞こえて楽しくなった瞬間に頭を叩かれた。
「やめんか!」
「いったー!律、教科書で殴ることないだろー?」
立花律は普段優しいのに自分にだけ少し厳しい所。Mって訳じゃないけど律は加減して叩いてくれてるのも分かってるから愛情感じる。
「セクハラの罪で今日は補習を受けて帰れ」
「えぇー!?有!」
これも愛情・・・だけど悲しい。
有菜に助けを求めたが、先程のスカートの件で怒ったのか、プイっとそっぽを向いて律に同意した。頭に石が降ってきたようなショックを受けた。
「そんなあぁー!」
「またな茜」
「またね」
二人は帰って地獄の補習が始まった。