BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)
- Re: たとえ夢であっても ( No.7 )
- 日時: 2019/03/26 14:11
- 名前: 空巫女 (ID: Q.3BB6GW)
<第4夢>
皆の自己紹介が終わった後。
私はクルフォンやウルカさんに、夢の中を案内された。
「もう4時半かぁ。シュナちゃん、時間大丈夫?」
「え、もうそんな時間なんですか!?私、いつも5時に起きるので...」
「そっか、なら行ってらっしゃい!」
「う、ウルカさん!?離してください!」
ウルカさんは、行ってらっしゃいと言っておきながら、私に抱きつく。私はウルカさんの腕の中でじたばたする。
「ウルカさん、ステイ」
「ちょ、クイルくん、そりゃないでしょ!」
「シュナさん、ウルカさんがすいません」
「あ、ありがとうございます...?」
クイルさんがウルカさんの首根っこを掴み、そのまま引っ張る。そのお陰で、私はウルカさんから解放されたので、疑問文ではあるが、お礼を言う。
抵抗しながらクイルさんに引っ張られるウルカさんを横目に、私はクルフォンに問う。
「ね、クルフォン。そういやどうやって帰るの?」
「えっとね、夢の中で寝ると戻れるぞ!」
え。夢の中で寝て、違う夢に行ったりしないよね?
でも、もしそうならみんなここに居ないか。
「ありがとう。またね」
私はクルフォンに別れを告げると、クルフォンが私の右手に何かを握らせた。
「これは...?」
「これは、アタシ達がここに居た証。アタシ達は皆これを持ってるから、シュナにも貰ってほしい」
私が立ち止まると、クルフォンが説明する。
そして、“証”とは、ロケットペンダントだった。
いつ撮ったか解らない、6人の写真が写っている。
「喜んで貰うわ」
そう告げると、クルフォンは幼い子供の様に私に抱き付いた。
「ありがと、シュナ!明日も、またここに来てくれるよな?」
「勿論」
首をかしげるクルフォンに、私は微笑んだ。
すると、クルフォンは私から離れる。
「えへへ。なら待ってる。また明日な!」
私は、クルフォンに見送られ、眠りにつく。
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「シュナ...か。なんだろ...この感じ...」
シュナが去った場所で。
クルフォンは独り、誰にも聞こえない声で呟くのだった。