BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)

Re: 小野寺と桐山 ( No.4 )
日時: 2019/09/04 11:23
名前: ナビ (ID: 0H2MybmK)


俺はヤッてしまったんだと思った。
同性の男相手に夜の行為を・・・酔っていて記憶が無いとはいえ、やってはいけないことをした。しかも相手が憧れの人だなんて!やましいこと思ってたみたいになるじゃないか!

というか、なんであの飲み会に参加してたんだ?なんで俺と?この人は酔ってなかったのか?

頭をベッドに押し付けながら悶々と考え事をしていると頭の上から声が聞こえた。

「どうして謝るの?」

(低っ!)

まだ眠たいのか、ゆっくりとした口調で問われた言葉は低めのハスキーボイス、誰が聞いても男性の声だと分かるのだが、顔が中性的なこの人には似つかわしくない声に驚いて俺は思わず顔を上げる。

(くっ・・・!)

顔を上げるとその人と目が合う。布団を下半身に掛けたまま、両膝を曲げて体育座りをして、美しい女神の様な顔が立てた両膝に頭を預けるように軽く首を傾げた。それだけで苦しくなった胸を抑えるように胸のシャツを掴んで、顔に熱が集まるようでまたベッドに顔を埋めた。

俺がそんなことをしてても、気にせずこの人は俺がさっきまで考えていた悩みの種を解決させる発言をした。

「なにもなかったよ・・・?」
「ふえっ?」

また驚いて顔を上げれば、目の前の人は気まずそうにするでもなく、頬を赤らめるわけでもなく、ただ当たり前の事を言うかのようにキョトンとした顔で俺を見据えていた。
俺は思わず、間抜けな声が出た。