BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)
- 何なんだコイツ… / tgbt【gktu】 ( No.52 )
- 日時: 2023/12/06 15:29
- 名前: 天狐。 ◆9ICskfK2Ms (ID: B6dMFtMS)
〜登場人物〜
・剣持刀也
・伏見ガク
〜注意事項・その他〜
・キャラが本人寄りではありません
・殺し屋系…といえばいいのか分かりませんが、そういう感じです
・剣持が先輩、伏見が後輩(年齢操作)
・文脈変です
・伏字などに関しては1番上のスレを見てください
ではどうぞ
〜
knmc said
僕はこの仕事を愛している。
この仕事、と急に言われても分からないだろう。僕が説明してやる。
仕事とは、簡潔に述べてしまえば害悪な人を殺すこと。害悪といっても、実際善人である人も僕らからして害悪なやつだ、と判断したら殺す。もちろん悪人でも殺す。結果的に僕らのこの仕事を否定し、邪魔をする奴らは潰す。これが普通だ。
そしてその僕が愛している仕事場に新人が入会した。ソイツの名前は「伏見ガク」というらしい。今は僕の後輩である。仕事場のボスが勝手に僕の手下で働け、剣持に教えてもらえ。と決めたらしい。ふざけるな。
……まぁいい。ソイツは髪の毛が狐みたいにはねていて、いちいち僕にしつこく付き纏ってくるやつだ。きっと自分で言うのもあれだが、好き好きばっか言うから僕のことが好きなんだろう。その理由も含めて、特に僕はコイツを後輩として可愛がろう、なんて甘ったれた考えは一ミリもない。
正直に直接言ったところ、本人は気にせずに「そうっスかー!!」なんて陽気に話していた。コイツ本当に無知だ。
そんな馬鹿で無知なこの狐と、一緒に仕事をこなすことになった。
_____
fsm said
オレは幼少期、親を殺された。
急に言われても分からねぇよな、一から説明するな。
オレの親、実はな………特に名称も何もない、殺し屋に殺されてんだ〜
その殺した時の親の惨状、あれは凄かったな。別に恐怖とかショックで泣き喚くなんてことはしなかったけど。
そしてここが重要、その殺した人にオレは一目惚れしてしまった。
容姿端麗、冷たい目線、冷静な対応……これ以上にもあるが止まらなくなるからやめておくか。その全てが好きになった。
だけど見つめすぎたのか分からないが、見事にそれは見つかり、こんなこと会話を交わした。
_____
「……そこの君。何見てんですか。」
「へ、っ………!?」
「何が『へっ!?』だよ。お前しかいねぇだろ。」
「……何処から見てました?言ってくれなきゃ君の親と同じように始末しますけど。」
「……親が、お姉さんに拷問されてるところから、最後まで、っスね。」
「…君、勘違いしてるようだけど僕は男だからな。」
「え、ぁ、ごめんなさ、い。」
「このくらいで怒るような短期な人じゃないですよ、?w」
「ぁ、ぁあ……なるほどです。」
「……急ですけど、君に質問します。」
「、?」
「僕はこういう仕事をしていて、この仕事を愛しているんです。そこで質問、君はこういう仕事を肯定しますか?それとも…否定、しますか?」
「………いいと思うっス、だって否定されたら悲しい、し。」
「……んは、本当ですか?何とも子供じみた回答ですけど、まぁいいでしょう。今回は始末しないであげます、感謝してくださいね。」
「あと、このことは誰にも広めないこと。広めたらこの世で生きていけると思わないでくださいね?」
「ぇ、あ……は、はい。」
「……オレも、おんなじ仕事って…いつ出来るように、なるっスか、?」
「………ふっ、こんな幼少期から殺しに興味を持ちますか。そうですね……君は今何歳ですか?」
「10歳です。」
「……矛盾ですけど、会ってまだ数分しか経ってない人に軽々しく名前教えない方がいいですよ。まぁでも10…ってことは四年生ですね。せめて…高校生以上になったらこの仕事に就けると思いますよ、きっと。僕が高校生なのでね。」
「はへぇ……ありがとうお兄さん!!!…お兄さんの名前って、何スか?」
「そんなの知ってどうするんです。」
「どうするも何も、お兄さんのこと知るためっスよ…!!!」
「……っはぁー…、返り血とか浴びちゃってるので、血まみれの名刺くらいしか今ありませんけど……いります?」
「!!いる!!!」
「はいはい……どうぞ。いつかまた僕と同じ仕事場になったらその名刺、見せてください。このお兄さんとの約束ですよ?」
「……!!うんっ、!!」
「……んふっ、じゃあまたな。」
_____
という会話だ。この会話も滅茶苦茶に楽しかったぜ、オレは。そこからまず安全に大人まで、一般的に真面目に生きてきた。
そこからは幼少期に見た、あの仕事場を見つけ、そこに入会した。アジトと言えばいいのかは分からないが、そこには血の鉄臭い匂いが漂っていた。壁には銃がたくさん飾ってあり、色々な武器があった。その時点でもうオレはウキウキで、ボスだとされる場所までここで働いている人に案内された。
そこで話を済ませ、すぐにこの仕事に就けることが決まった。
ボスからは「君は剣持ってやつの手下になるといい。そして全てを習え。きっとお前らは相性がいい。少しは仲良くしてやってくれ。」と言われた。
……この時驚いてあの頃貰った名刺を取り出した。目に入った名前は見づらいが「剣持刀也」と書かれていたのだ。この時の喜びは今でも忘れられない。
そして今は本当に夢にまでみた刀也さんとの仕事が出来ている。が……中々に冷たい、子供の頃の対応とは大差がありすぎた。だがそこで約束した名刺を見せてみた。その時、
「………何でお前が、僕の名刺を持ってる?」
と。当の本人は渡したことを覚えていないらしかった。説明したらそれはまた「……そうですか。」とだけ。まぁでも昔のことすぎたから覚えてなくて当然だ、そうポジティブに考えて話は終わった。
そして今日は刀也さんと仕事をすることになった。
_____
No said
「………ここ、っスか?」
「ん、そうですよ。だけどお前はここで待っててくださいね。」
「は!?な、何でっスか…!?」
「お前にはまだレベルが高すぎる。というかまずこんなの僕1人でこなせる。」
「これでレベルが低い伏見ガク、お前が怪我でも負ったらどうするんです?怪我負わない方がそりゃいいし、何よりそれは僕の足を引っ張ることになる。」
「……………」
「……黙ってないで何か言ったらどうです?」
「……そう、っスよね〜でもこれからの倒し方とか、学びたいこともあるっスから見てもいいっスか〜?」
「ダメです。誰か1人でも同じ仕事場のやつが戦闘の場所にいると、僕の本気を出せないんですよ。」
「うえぇー………しょうがないっスね、じゃあ音だけ聞いてるっス。いってらっしゃい刀也さん。」
「何で上からなんだよ、まぁ行ってくるけど。」
、
knmc said
本当に厄介なやつだ。やっと戦闘に励める。扉を豪快に蹴り飛ばし、ターゲットの呼ばれた場所へ入った。その瞬間———
「……っ、あぶなッ“……!?」
横にあった壁から包丁が数本飛んできた。トラップ付きの部屋は中々に面倒だ、クソ……
「…早く出てこいよ、うだうだしてねぇで。」
挑発くらいしたら短気なやつは“のこのこ”と姿を表す。だがそんな一筋縄ではいかないようで…誰も出ては来なかった。気配が何もないためさっきの包丁を回収しとこう、そう考え、発射された壁と向かい合っている方の壁に包丁は刺さっていたのが見えた。その方向へ向かっていると突如背後に気配を感じた。
「……!?」
咄嗟に後ろを向いたが遅かったらしい。首に薬を打たれた。
……すぐには効果がないタイプか、なら効果がでてくる前に始末してしまおう。
「……やっと姿表してくれましたか。」
「もう暇になったからなぁ?お前ら来い。」
ターゲットであるやつが来い、そう言った瞬間全方向からぞろぞろと敵が襲ってきた。ざっと20〜30くらいだろうか。
「っはぁ、急すぎんだよっ、……!!!!」
僕もそこまでの雑魚ではない。銃を周りに乱射し、大量に命中させた。
馬鹿なやつらは見事に天井にあった蛍光灯に銃弾があたり、自滅していた。僕にとっては好都合。
その後も順調に殺して、残り数十人になった。少しは傷を負ったが、体力はまだ余っていた。だがここであの薬が効いてきてしまった。
「(クッソ、タイミングが……!!)」
座り込んだら負け、大体はそう決まっている。分かってはいたが、どんどん薬は身体中に循環されてく。
「な、んだこれ、っ……動かねぇ……」
「そういう薬だからなぁ?これで……1発撃てる。」
「お前には恨みがあんだよ。俺の……俺の”……大切な奴らを殺されてんだお前にぃ“ッ、!!!」
なーんだ、そういうことだったか。くっだらない。
まぁそんなことを考えていたら銃声が響き、それは僕の右足に命中した。
「っゔ、っく………!?ぁ”、ぁあッ、……」
「……あとはお前ら任せた。もう撃てただけで満足だ。」
そこからはドチャクソに殴られて、蹴られて、刺されて……を繰り返された。多分。
何で多分なのか。それは僕がここに入った場所から誰かが入ってくるところで気を失ったからだ。
〜
fsm said
………何ですぐ助け呼ばないかな、この人。
いつまで経っても刀也さんが出てこないから入ったらあんな惨状。このターゲットの奴らにやられたんだ、触ったんだ、とかの妬みや鬱陶しさに怒りを覚えてオレはソイツらを無我夢中に始末した。
そして今はボスに処置と処理し終わったら帰ると連絡して、休憩している。
「…………っ、ぅう、ん……」
「……あ、刀也さーん?起きてくれ〜」
「…………は、?ふ、伏見。何で、ここに………」
「完全に覚えてないんスか?あんた、途中で倒れててボロッボロだったから適当に後の奴らは殺しといた。無事にターゲットも含めてな。」
「……ぁあー……そう、だったんですね。」
「……他に言うこと、あるっスよね?」
「は?」
「オレ、いつも刀也さんに好きって言ってるんスけど?」
「急展開すぎるし、だから何だって言うんです。お前のことなんか好きじゃねぇからな。」
「……刀也さんって、バレバレなんスよ。嘘つく時毎回目逸らすんだよ。」
「っ、!?」
「洞察力と…オレの力、舐めないでくれよな?」
「……分かりました、力も洞察力も認めますよ。だけど僕が君のことを好き、なんてことはこれっぽっちも思ってないので。」
「……イヒ、調子乗らないでくれよ?」
そうオレは言い、思いっきし刀也さんの頬を殴った。
「ぅぐ、っ“……!?」
「……な、んだよ。急に。」
「…こんくらいじゃ泣かないか。イヒヒ、じゃあー……こう、か。」
次は銃で撃たれた右足にある傷を、手で直接触ってみた。
「っぁ“あっ”、!?」
「っい“、っぁ、ぁあ…っ、」
……これだよこれ。泣いてる泣いてる、あの刀也さんが!!!!
「ゃ、っ…や、めっ”……」
「…じゃあ約束してくれよ。本当に気持ち教えて?今。言わないならオレも銃持ってるっスから……もう1発、撃つっスよ?」
そう脅し、さらに次は足で踏んでみた。
「っ、な“ッ……っぐ、わ、かった……!!」
「わかり、ました、からぁ”ッ…!!!一回、このあ、っく……ぅ“、ッ…足、を…退かせ…!!」
「…はいはい、退かしてやるっスよ、w」
「早く、ほーら。」
「……好き、ですよ……好き、です。」
「……!!や、った…!!!」
嬉しすぎるがあまり、勢いよくハグをした。
オレの肩で息を切らしながら、大人しくしている刀也さん。誰が言おうと可愛い。
……あの涙を浮かべた顔は一生忘れられない。
〜end〜