BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)

■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
 入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)

【リク/黒火】がらくた集め、【更新しました!】
日時: 2013/06/09 18:04
名前: ぜんく ◆yQu0uV02tI (ID: NWPS2NZD)

 オリキャラ募集中です!
 募集用紙 つ>>206


 初めましての方は初めまして、それとこんにちは。
 ぜんくです。

  ぜんく の特徴・生態 つ >>244
  ぜんく のブログ つ >>247


 ——お願いと注意——

※荒らし、チェンメ、中傷など他人に迷惑をかける行為をする方はお帰り下さい。

※受けや攻めは様々ですので、最初にどんなCPかは書きます。
 苦手なCP小説を読んで気分を悪くされても責任は取れません。

※ぜんくはプロではありません。素人で、その上未成年です。
 なので言葉の使い方が間違っている、誤字脱字などがありましたらご報告くれると嬉しいです。

※あ、こいつ(ぜんく)無理だわ、と思った方も戻るボタンもしくは閉じるボタン連打推奨。

※以上のことを守れる方のみスクロールして下さい。
 守れない方は戻るボタン連打推奨。

 ——お願いと注意—




※書きたいときに書くので不定期更新。


「実は●月○日って誕生日なんだよね!」といって下さればその日を私は全身全霊をかけてお祝いします。
 迷惑とか言わないで下さいよ!とりあえずお祝いします。
 リクエストとか好きなCPとかがあればぜんくが駄文でお祝いします。
 盛大(笑)に祝うのでタイトルが
【***様のお誕生日だから】がらくた集め、【お祭り騒ぎだお】
 みたいなことになるかもしれません。「これ止めてww」な方は一言下されば。
 とりあえず誕生日を言って下さればぜんくが誕生日を全身全霊でお祝いするということです、ええ。


 ——更新履歴——

創作

  ちゅーへん

<好きと嫌いと好き、>
浮気性俺様会長×チャラ男会計
鬼畜変態風紀委員長×ツンデレ敬語風紀委員
 >>2 ねえ、→ >>6 親友 → >>17 体温。
  番外  >>24 俺様何様ツンデレ様。  >>27 チャラ男とツンデレと会長と委員長

<黒白、灰色。>
ヤンデレ泣き虫隠れ変態双子兄の白×常識人ちょっとツンデレ双子弟の黒
 >>9 黒白世界の真ん中で→>>16 灰色まじっく

<落ちて、消えて、歌う。>
死にたがり嫌われ儚げ美人副会長
 >>32 落ちるその前4秒後。→ >>35 落ちたその後何時間?

<君と僕の恋模様。>  ※未完
関西弁年下幼馴染×ハイテンション年上
 >>88 嘘吐き

<僕らの生徒会室>  ※未完
猫好き会長→←わんこ書記
 >>223 俺様とわんことにゃんこ

<ねえ、先生。>  ※未完
蒼×希奴先生 / 大和様の"さくら前線"という小説を先に読むことをお勧めします。
 >>271 ジェラシー


  たんぺん

 >>4 笑い見下す女王様    >>127 笑えない、   >>160 嫌いだと叫んで
 >>163 最期のなみだ    >>180 Solitude    >>188 王道爆発しろ!
 >>209 祭り    >>210 もしも沖縄の人がアンチ王道の居る王道学園で生徒会役員だったら
 >>221 どうやらオカマは浮気性な恋人に浮気をされたので自分も浮気をしてみるそうです
 >>237 ちょっと昔のぼくに泣きました。    >>258 ああ、アア、嗚呼。
 >>292 バッドエンド



版権

  ちゅーへん

<友情崩壊真夏日>
黒子のバスケ/高尾×緑間/すれ違い
>>277 真夏日の距離


  たんぺん

 <D.Gray-man>
 >>3  逢い言葉。 D灰

 <銀魂>
 >>5  我の世界=君。オリキャラ受け

 <デュラララ!!>
 >>13  憎悪とソレは、ウラオモテ、ミギヒダリ。
 >>112  戯言  オリキャラCP

 <REBORN!>
 >>59  えらいことになりました

 <APH>
・仏、露、南伊受け中心
 >>113  悪友
 >>124  I love you? +オリキャラ

 <星の王子さま>
 >>183  星の王子さま

 <鬼灯の冷徹>
・白澤受け中心
 >>227  もう嫌だ

 <黒子のバスケ>
・紫原受け中心に時々桃井ちゃんと緑間受け
 >>265  愛がたくさん
 >>274  してされて、またしてされる
 >>284  きみがいうのなら
 >>287  あまいだけじゃない、
 >>289  心臓は盲目
 >>290  十月六日
 >>293  はつこいは桃色で、
 >>294  繰り返される警告音
 >>295  赤は怯えた
 >>299  幸せな星
 >>309  死んでも可いわ / 大和様リク・黒火

 <K>
・猿比古くん受け中心/主に美猿
 >>303  わたしに好きをください、そして愛してください。
 >>308  気付いた時にはもう既に君は、


VOCALOID

 >>138  アイス好きと機械音痴+α
 >>48   マスター達の語り。 ボカロ  うちの子と九龍さんの子達。
 >>72  キカイの恋  カイメイ


じーえる

 >>8 To beloved you. 創作  >>37 カミサマ 創作   >>249 嘘吐きの歌 創作


えぬえる

 >>64  居たい居れない痛い、  ヤンデレ
 >>107  華と三日月  ヤンデレ
 >>213  ひみつ  ヤンデレ?
 >>296  トリカブト  失恋した女性の話



おっさん幼女

>>195  鋏 創作


そのた。

 >>42  私のなれの果て。 → >>45  アスタリスク
 >>82  存在、そして消失。
 >>91  伝えきれなかったその言葉。
 >>155  早退
 >>172  私とおじさんと幼女と
 >>205  幸せと希望を。
 >>226  あなたにあげる。

 >>216  書きたいものまとめ


曲解釈(という名の曲捏造)

 >>28  Alice 初音ミクオリジナル曲
 >>31  リンネ 初音ミクオリジナル曲
 >>46  罪と罰 初音ミクオリジナル曲
 >>69  秘蜜〜黒の誓い〜 鏡音リン・レンオリジナル曲
 >>79  パンダヒーロー 初音ミクオリジナル曲
 >>97  右肩の蝶 鏡音リンオリジナル曲
 >>102  !ステップ! ワールズエンド・ダンスホール 初音ミクオリジナル曲
 >>168  甘党な弱虫が誰かを愛したっていいじゃないか、息をしてるんだもの
  弱虫モンブラン モザイクロール 二息歩行 GUMI、初音ミクオリジナル曲


 >>36  思いついた時に書く版権創作BLGL様々な文のような文じゃないようなモノ。
(2011.05.27)
 >>76  party  今までに考えた版権オリキャラ。
(2011.06.10)
 >>92  大好きなキャラクター達に愛を伝えたい。
(2011.06.14)


誕生日祭

<雲雀様>
文→>>147  なんとなく
   >>154おめでとうと囁いて、
絵→誕生日駄絵 >>152

<素海龍様>
皆が僕を嫌うから、/黒ツナヒバ  >>259


リクエストまとめ

 大和様/黒子のバスケ・黒火
 雲雀様/復活・フラベル、バッドエンド続き



多分最初で最後の自作お題^p^

 >>201


今更ですが。参照100超えありがとうございますうう!
参照200超え・・・だと・・・?嬉しすぎる。ありがとうございます・・・!
参照300超えありがとうございますもう皆さん愛してます^p^
参照400超えktkr・・・!ああああああ気付いたらこんなに・・・!
参照500超え・・・ですって・・・?これは夢なんでしょうか誰か私を叩いて・・・!
コメント100超・・・・・・、え?ちょ、ま、・・・え?なんか涙が出そうです^p^
参照600超えとか^p^え、マジこれ夢?ドッキリ?え・・・?
参照700超えありがとうございます!嬉し過ぎてアナタの後ろにぜんくが・・・ね!
参照800超えあざああああああああす!こんなに読んでくれてる人が居るなんて・・・!
参照900超えありがとうございますううう!私はどうすればいいんだろう・・・!
参照1000超えありがとうございます!ゆ、夢なのか・・・?ちょっと祭りします。
参照1500超えありがとうございます!もう少しで2000!
2012年3月14日、なんと、一周年を迎えました。皆さんのお陰です。本当にありがとうございます!
参照2000超ええぇええっ!じ、自分でも吃驚です!更新が遅くなると思いますが、これからもよろしくお願いします!
参照2500超え!ありがとうございます!これからも頑張ります!
10/9  私が心から愛する紫原敦くんの誕生日。おめでとう!
参照3000超え!本当に信じられないですありがとうございます!頑張ります!

 ——更新履歴——




           Which is the dream that you expect?


Re: 【むっくんお誕生日】がらくた集め、【おめでとうございました】 ( No.292 )
日時: 2012/10/23 18:03
名前: ぜんく ◆yQu0uV02tI (ID: RiKQWiSC)

 結局異常な天才と結局普通な努力型秀才のこい、あい。

天才 優/ユウ
秀才 類/ルイ

【バッドエンド/創作/BL/暗い?】








「類、すきだよだいすきあいしてる」

 そう言って微笑めば、類も笑い返してくれる。

「俺もだよ、優」

 それでも、愛は返してくれない。







 類。
 俺が好きで好きでたまらなくて、大好きで大好きでたまらなくて、愛してる人の名前。
 俺は、類のすべてが好きだ。
 瞳も、唇も、髪の毛も指も足も爪も皮膚も骨も内臓も腸も心臓も、すべてだ。
 あいしてる。

  「・・・俺、類のこと、好きなんだ・・・」

 俺が類に気持ちを伝えたあの日から、俺と類は"友達"ではない付き合いを始めた。
 それなのに、類の"瞳"は変わらない。
 今までの"瞳"と同じで、クラスメイトと俺への"瞳"は何かが違うけれど変わらない。
 どうして?
 俺のこと、好きじゃないの?俺もだよって言ってくれたのに?

「類、類、るいるいるいるいるいるい類るいるい、るい・・・」

 周りが天才だのなんだのと騒ぐ俺の頭でも、どうやら答えは出ないらしい。
 所詮、その程度ということだ。
 勝手に天才だと騒がれて、勝手に隔離されて、勝手に「優越感に浸ってる」とか言われて。
 俺は、普通なんだ。
 苦手科目だってあるし、普通に恋するし。
 偶然、相手が同性だけだっただけなんだ。俺は、普通。
 異常じゃない。正常。天才じゃない。普通。

  「優っていうの?俺、類って言うんだ。よろしく」

 そう言って俺に"普通"に接してくれた優。他の奴らとは違う。
 今思えば、あの頃からかもしれない。一目惚れ、というヤツだろうか。

「るい、こっちみてよ・・・」

 ねえ、優は初めて俺をみてくれたんだ。
 だからきっと、俺じゃなくて周りの奴が異常なんだ。







「類、すきだよだいすきあいしてる」

 そう言って微笑みを浮かべる優に、笑い返す。

「俺もだよ、優」

 あくまでも、返すのは笑みだけ。







  「・・・俺、類のこと、好きなんだ・・・」

 顔を真っ赤にして俺に気持ちを伝えた彼の実に滑稽なこと。

  「俺もだよ」

 そう返せば優はふにゃりとはにかんだ。
 馬鹿だなあ、"天才"のくせに。お前は一番で、俺は二番。
 それでも騙されるのは、お前なんだよ優。
 ごめんね。
 俺はお前が思っているより汚い人間なんだ。
 俺はお前が思っているような綺麗な人間じゃないんだ。
 だからこのまま、騙されていてね。
 ずっと、ずっと、永遠に。

「ねえ優・・・今日、俺の家くる?」

 これでいいんだ。
 俺の部屋に鎖で繋ぎとめて喋れなくしてしまえば俺は一番。
 ずっと望んでいたんだ。
 そう、これでいい。
 これで、
 これで、

 いいんだ。






          ほらほら天才くん、ここまで堕ちてきて。





 (愛されるばかりで) (愛すことを知らなかった)

     【Fin.】

 久しぶりのオリジナルですね^p^

 本当は類くんは優くんのことが好きなのに気付いてないとかそんなのです。
 あと名前は即興なのでどっちがどっちかわからなくなって書いてる途中しょっちゅう間違えてました。
 間違ってたらすみません・・・。






 ここまで読んでくださり、ありがとうございました!



追記
 盛大に間違えている箇所があったので修正。

Re: 【参照3000超え】がらくた集め、【ありがとうございます!】 ( No.293 )
日時: 2012/11/09 22:36
名前: ぜんく ◆yQu0uV02tI (ID: RiKQWiSC)

 桃井ちゃんに片思いする黄瀬くん。
 帝光時代です。

【はつこいは桃色で、/版権/NL/黄→←桃/黒子、赤司からみた二人】










「テツ君!」

 黒子っちを呼ぶ彼女の表情は、いつだってきらきら輝いてて。
 細められた大きな瞳、揺れる桃色の髪、全てが輝いている。
 誰が見ても、わかる。
 彼女が黒子っちを好きなことなんて。







「桃っち!」

 桃井さんを呼ぶ彼の表情は、いつにも増してきらきら輝いていて。
 雑誌でみる表情とは違う、ふにゃりと緩んだ笑顔。うっすら赤く染まる頬。
 誰が見てもわかると思います。
 彼が桃井さんを好きなことなんて。



「テツ君!」

 ボクを呼ぶ桃井さんの表情は、黄瀬くんが桃井さんを呼ぶときの表情とだいぶ違う。桃井さんはボクに憧れている(ボクにそんな価値があるのかわからないけれど)だけで、恋をしている表情ではない。
 黄瀬くんは、桃井さんに恋をしている。
 そして桃井さんもきっと、



   黄瀬くんに恋をしている。


 所謂、両片思いな二人は見ていてもどかしく感じると同時に、とても微笑ましい。










 ある日の昼休み。

「ちょ、峰ちんなに俺のお菓子取ってんの!」
「あ゛あ?いいだろ別にこんくらい」
「駄目ですよ青峰くん」
「わ、黒ちん居たのー?」
「ええ、緑間くんのラッキーアイテムの後ろに」
「・・・今日のラッキーアイテムは流石に邪魔なんだが」
「おは朝が"大きなテディベア"と言っていたのだよ、仕方がない」
「つかまだ信じてんの?アホか」
「お前には言われたくないのだよ!」
「うるさいぞ、少しは静かに食事できないのか?」

 俺、紫原、青峰、黒子、緑間のメンバーで、屋上で昼食をとっていた。黄瀬と桃井はクラスメイトと昼食をとることが多いので、特に気にするわけでもなく淡々と時間は進んでいく。
 ふと、校舎の中からぎゃあぎゃあと騒ぐ男女の声が聞こえた。
 俺達は出入り口の横にある影になる場所で昼食を取っていた。すぐ近くに窓がある上に窓が開いていたため、声がよく聞こえる。

「きーいちゃんっ」
「う、わっ!ちょ、桃っち階段で抱き着いたら危ないっスよ・・・!」

 声の主は、桃井と黄瀬だった。どうやら、階段で桃井が黄瀬に抱き着いたらしい。
 桃井は男心をわかっているようでわかっていないななんて改めて考えつつ、たまたま出入り口の近くに座っていたため視線を扉に向ける。
 がちゃがちゃりと少し乱暴に開けられた扉。風に揺れる黄色と桃色が視界に入る。
 黄瀬の左腕に、桃井がぎゅっとしがみついていた。桃井は男心がわかっているようでわかっていないどころじゃない。全くと言っていいほどわかっていない。

「・・・恋する乙女の表情、って感じですね」

 黒子の呟き。その呟きに導かれるように桃井の表情に注目すれば、頬を赤く染めて緩く笑う表情が眩しい。

「やっぱ、そうだよなあ」
「え、なにがっスか・・・?」

 黒子の呟きに同意するようにうんうんと頷く青峰に、状況が理解できない黄瀬はわけがわからないというような表情でこちらを見る。それにふっと薄く微笑めば、緑間に「意味深な態度を取るな」と言われた。
 意味深と言う前に、黄瀬が気付かないのが可笑しい。どうして桃井にこんな表情を向けられて気付かないんだ。こういう時に鈍感だなんて、面倒くさい男だ。

「あ!ムッ君が食べてるパン・・・!」
「お、さすがさっちーん。わかるー?これ新発売の・・・」

 桃井が黄瀬から離れて紫原に駆け寄った途端、黄瀬の表情が少し暗くなった。暗くなった、というより寂しがっているような表情と言うべきか。男の嫉妬は醜いな。
 黄瀬は未だに扉付近で突っ立っている。

「きーちゃんなにやってんの?食べよ?」
「あ、え・・・」
「?」
「なんでもないっス!」

 それに気付いた桃井に話しかけられ、黄瀬は少し呆然としていたが、気にかけてもらえたことが嬉しいのかぱああと周りに花を散らせた。
 黒子と目が合う。黒子が薄く笑う。俺も笑う。








          くっつかないのなら、くっつけてしまうまでだ。






 (二人が付き合うのは) (そのまた三週間と二日後)

     【Fin.】

 黄桃書きたかったんです・・・!

 ひいいい、オチが見つからなくて終わり方の雑さが目立ちますねごめんなさい!
 というか赤司くんの偽物感がはんぱないですもうやだ^p^
 あといつもより長いですね誤字脱字いっぱいありそう・・・。

 この日以降、キセキは黄桃をくっつけようと色々作戦を立てます。赤司と黒子を中心に。
 むっくんはお菓子で釣り、青峰はグラビアで釣り、緑間はやり過ぎないように見張る保護者として色々頑張ります。








 ここまで読んでくださり、ありがとうございました!


追記
 誤字修正。桃井さんが桃井くんになってました・・・。

Re: 【参照3000超え】がらくた集め、【ありがとうございます!】 ( No.294 )
日時: 2012/11/23 21:05
名前: ぜんく ◆yQu0uV02tI (ID: RiKQWiSC)


 高尾誕生日おめでとう!ございました!
 高緑書こうかなって思ったんですが私高緑を書くのがどうやら苦手な様なのでやめました。
 ごめんね高尾。
 高尾は秀徳の人達と一緒に笑ってて欲しいなあ。

 だがしかしこの小説は高尾の誕生日に全然関係ないんだぜてへぺろ。

※暗いのでちゅうい。

【繰り返される警告音/版権/黒バス/女体化/赤紫♀/赤司が病んでる】









「たすけて、あつこ」

 そうあたしに縋る赤ちんは、あたしの知ってる赤ちんじゃなかった。

「あ、かちん・・・?」

 赤ちんは体育館の床に膝をついて、あたしの腕に縋りついて、・・・いつもの赤ちんなら、情けないって言うんだろうな。
 ねえ、赤ちん。ほんとに、どうしちゃったの?

「おれは、おれは、どうすれば、どうすれば」

 壊れたロボットみたいに何度も同じことを言う赤ちん。赤ちんって、ロボットだったの?違うでしょ、じゃあなんでそんな。

「みんな、いない、みんな、みんな、」
「赤ちん?・・・っ赤ちん!ねえ赤ちんってば!ねえ!」

 赤ちんの両肩を手で掴んでゆさゆさと乱暴に揺さぶる。
 どうしたの?赤ちん、ねえ、怖いよ。

「赤ちん、赤ちん!」

 何度赤ちんの名前を叫んだって、赤ちんはあたしの声なんて聞こえてないみたいで何度も同じことを繰り返して言う。
 壊れちゃったの?赤ちん、赤ちんはロボットじゃないんでしょ?ちゃんと生きてるんでしょ?
 ほら、だって赤ちんはこんなにも温かい。

「あかち、・・・ッ!」
「敦子」

 赤ちんがぐっとあたしの両手首を掴んだ。ぎりぎりと力が強まっていく。痛い、痛いよ赤ちん。

「敦子」

 赤ちんが、あたしの名前を呼ぶ。赤ちんの赤色の瞳とあたしの紫色の瞳が合う。その赤色に吸い込まれてるみたいで、逸らせない。

「敦子」

 また、呼ばれる。どうしてそんなに繰り返すの?あたしの声、どうして聞こえないの?やめてよ、赤ちん。手、痛いよ。離してよ。
 どんどん浮き上がってくる疑問は赤色に吸い込まれて、残った疑問は手首の痛みに掻き消される。

「敦子」

 あたし、赤ちんに名前呼ばれるの好きだよ。でも、でも。そんな冷たい声で呼ばないで。赤ちん、赤ちんじゃないみたいだよ。怖いよ。

 感情がないみたいな、ロボットみたいな声で赤ちんは言う。


「おまえは、おれからはなれないよな・・・?」


 怖くて怖くて怖くて怖くて、あたしは逃げた。









 あの日から、あたしは学校に行っていない。
 赤ちんのあの瞳が忘れられないからだ。学校に行けば、またあの瞳に吸い込まれていくような気がして。
 ずっとあたしは家に閉じこもっている。玄関の扉を開けば、そこに赤ちんがいる気がした。瞳を瞑ればあの瞳が浮かんでくる。どうしてそんなにあたしを苦しめるの。ねえ。

 ああ、お腹減ったなあ。

 ぐう、とお腹が鳴った。なにか食べるもの、とキッチンの冷蔵庫を目指して歩いていると、


   ピンポーン


 インターホンが、鳴った。
 え、だれ、だれ、だれ、だれ?
 足が止まる。怖い。足が一歩も、動かない。二階の自分の部屋に、戻らなきゃ。動け、動け、動け。あたしの足、動いてよ。
 ピンポーン、また鳴る。ピンポーン、また鳴る。繰り返されるインターホンの音に、あの日のことを思い出す。ロボットみたいな、あの。


   がちゃ、がちゃがちゃがちゃ


 ドアノブが乱暴に回される音がした。汗が、頬を伝った。


   かちゃり


 あ。


   がちゃん







「敦子」










          またあなたは繰り返すの?






 (こんな無限ループ、) (誰も望んでないのに)

     【Fin.】

 今日は暗い話が書きたかった気分だったんです。

 病んでる赤司くんとか、情緒不安定な赤司くんとかが好きです。
 それを受け止める包容力のあるむっくんもそれを拒否るむっくんも好きです。
 というか最近黒バス書き過ぎてますね。こんなにハマったジャンルは初めてかもしれないです。
 むっくんがフェアリー過ぎてどうすればいいのか・・・。





 ここまで読んでくださり、ありがとうございました!

Re: 【参照3000超え】がらくた集め、【ありがとうございます!】 ( No.295 )
日時: 2012/12/14 22:48
名前: ぜんく ◆yQu0uV02tI (ID: RiKQWiSC)


 あかむらをふたつ。

【赤は怯えた/版権/BL/赤紫】









 <赤紫/赤司が病んでる>



 人は言う。暗闇が怖いのだと。それはつまり、黒が怖いということだ。

 でも僕は、白が怖いのだ。

 黒は塗り潰して、隠してくれる。僕の全てを、僕の赤を、綺麗な赤も醜い赤も全て塗り潰して無かったことにしてくれる。黒と僕の赤を混ぜても、結局のところ黒は黒なのだ。
 それでも白は、隠してくれない。白い空間にぽっかりと僕の赤が在るのだ。綺麗な赤も醜い赤も隠してはくれない。全てはっきりとわかるのだ。白と僕の赤を混ぜても、結局のところ桃色になって白でも僕の赤でもないのだ。

 そして僕は、黒も怖いのだ。

 白はそこに僕という赤を示してくれる。存在を許してくれる。僕という赤がそこにいて、存在していて、ヒトであることを教えてくれる。
 それでも黒は、僕という赤の存在を許してくれはしない。僕という赤を塗り潰して、隠して、僕という存在を消してしまう。

 それなら僕は、どうすればいいのだ。

 そう悩んでいたとき、敦子が現れた。敦子の紫は、僕の醜い赤すらも隠し愛すると言った。僕という赤の存在を敦子の紫の真ん中に在ることも許してくれた。

 僕は、敦子を愛することにした。



 (赤には無いのだ) (愛する以外の選択肢が)




 <赤紫♀/甘め?>


 ある日あたしは、ずっと気になっていたことを赤ちんに聞いた。

「赤ちんってなんであたしのこと好きなの?」
「・・・は、」

 あたしがストロベリー味のキャンディーを噛み砕くのと赤ちんが吐息に似た声を発したのは同時だった。あれ、どうしてそんなに驚いてるんだろ。

「だって、あたしって色々でかいし、女の子っぽくないし、・・・だから、なんで好きなのかなって」
「・・・敦子」

 あたしはでかい。身長だって、女子の平均身長より二、三十センチくらいでかい。まあ、その分胸もでかくなったのはいいんだけどさ。ああ、あと、あたしは言動、行動が女の子らしくない。化粧なんてしないし、峰ちんとかと一緒にバスケしたりするし、ずっとお菓子食べてるし、着替えるとき近くに男子がいても気にしないし。
 そんなあたしを、完璧な赤ちんがなんで好きになったのか気になった。だって普通、釣り合わないでしょ?

「敦子、俺はおまえが思っているよりずっとおまえのことが好きだ」
「ぅ、え?」

 突然の二度目の告白に、つい変な声が出た。

「俺は、無意識の内におまえのことを目で追っていた。それに気付いた時、俺はおまえのことが好きなのだと気付いた。そしておまえのかわいらしいところに気付いた。まあ、俺という恋人がいるのに他の男の前で堂々と着替えるところはどうかと思うが、・・・敦子、もう一度言うぞ」
「う、うん・・・?」

 すらすらとまるで台本でも読むみたいに赤ちんは一度にたくさんのことを言った。最後に一息ついて、赤ちんはあたしの瞳をじっと見つめながら言った。そんなに見つめられたら、あたしでも照れちゃうよ。ねえ。

「俺はおまえが思っているよりずっとおまえのことが好きだ」

 するり、赤ちんの冷たくてごつごつとした意外にもあたしより大きな手があたしの赤くなった頬を撫でた。赤ちんは「ほら、頬が紅潮している。随分と女らしいじゃないか」と言って笑った。


 (あんなこと、) (聞かなきゃ良かった!)



     【Fin.】

 お久し振りです、ぜんくです。

 そういえば、十二月九日は氷紫の日でしたね!
 なにか書こうと思ったんですが、どうも時間がなくて・・・。
 結局赤紫に落ち着くという。
 赤紫が一番書きやすいです。




 ここまで読んでくださり、ありがとうございました!

Re: 【参照3000超え】がらくた集め、【ありがとうございます!】 ( No.296 )
日時: 2013/06/14 18:37
名前: ぜんく ◆yQu0uV02tI (ID: NWPS2NZD)

 見事にペルソナ4にはまってしまいました・・・。
 主人公の鳴上くん受けが凄い好きです。
 花主、足主、堂主、一主、完主なんでもいいので主人公受けください^p^
 でもまだむっくん受けが熱いですはい。
 あっ二十日は赤司くんの誕生日でしたね!おめでとうございました!

 でもこれはオリジナルです。久々に。だがNLだ。

【トリカブト/創作/NL/失恋した女性の話】








 窓際に佇む、青色のトリカブト。
 花言葉の所為もあるのか、なんだかわたしを嘲笑っているみたいに見えてきた。
 わたしの悲しみを糧に生きているのだろうか。
 ぶつける場所がなく奥底に溜まっていた怒りがふつふつとわき上がってくる。
 花びらに見える、がくの部分を掴む。
 引き千切ろうとしたけれど、植物に八つ当たりなんて大人げないと思い手を離した。
 トリカブトは確か、毒があったはずだ。それも、最悪死に至るほどの。
 今のわたしにぴったりな花だ。
 最悪死んでしまえる毒といい、花言葉といい。
 忌々しいあの男を思い出してしまった。あいつなんて、トリカブトの毒にやられてしまえばいいのに。
 少しかたいソファに凭れかかり、目を閉じる。
 外から微かに雨の音がする。忌々しい。忌々しい。
 ソファに爪をたてようと試みるも、あいかわらずソファはかたかった。







 ぽつり、ぽつり、ぽつ、ぽつ、ぽつぽつ。
 今日は生憎の雨だ。愛しいあの人と会えるっていうのに。
 大きな黒い傘を差すあの人が歩いてくるのが見える。思わず頬が緩む。

「久しぶり」

 わたしが微笑む。あれ。機嫌、悪いのかな。愛しいこの人は、微笑み返してくれなかった。
 今日はどこに行くのと問うと、目を伏せて近くのカフェだと答えた。
 そっか、とわたしが返したきり二人の間に会話はなかった。

 小さなカフェの料理はいつもだったら美味しかったと思う。会話がなく気まずい感じだった所為か、味がしなかった。
 なんなんだろう、この暗い雰囲気は。どうしたの。怖い。
 彼の口が言葉を発しようと開く。は、と息を吐き出したあとにぼろりと言葉が零れ落ちた。

「別れよう」



 ざあざあ。
 今日は生憎の大雨だ。雨がガラスを伝っていくのを、肘をつきながら見ていた。
 それからのことは良く覚えていない。
 それでも確実なのは、わたしが雨を大嫌いになったということだ。








 目を開けると、相変わらず窓際にはトリカブトが居た。笑っているように見える。
 そんなにわたしの不幸が嬉しいのかおまえは。
 ガラスを雨が伝う。忌々しい。
 生きる気力がだんだん殺がれていく気がする。
 なにもかも、トリカブトの所為にしてしまえば楽になるだろうか。
 ・・・なんて馬鹿らしい。
 それでも、わたしにはそうするしか術がなかった。
 愛しくて忌々しいトリカブトは今日も相変わらず窓際に佇んでいる。
 どれもこれもトリカブトの所為だ。






          窓際の青の所為で、どんどんわたしが死んでいく。





 (あなたはわたしに死を与えた)

     【Fin.】

 トリカブト:あなたは私に死を与えた







 ここまで読んでくださり、ありがとうございました!


追記
 冒頭の色の部分を修正しました!


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