BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)

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【BL注意】ハイキュー!!リクエスト小説【R有り】
日時: 2014/06/08 06:45
名前: 悠那 (ID: PyqyMePO)

はじめまして、クリックありがとうございます。
この小説は題名のとおり、ハイキュー!!のBLリクエスト短編集です。
読んで頂くにあたっていくつか注意がありますので、以下の注意事項に必ず目を通してくださるようお願い申し上げます。

*注意*
 この小説はBLがメインです。苦手な方は読まないことをお勧めします。
 リクエストしてくださった物は必ず書き上げますが、お客様の想像した物とは違ってしまう可能性もあります。また完成度の保証もできません。
 作者にも私生活の事情がありますので、更新が大幅に遅れることがあります。できるだけ完成予定日を予告しますので気長にお待ちください。
 この小説を読んで如何なる害を被ったとしても(好きなキャラを冒涜されたような気がした、気分を悪くした)、作者は責任を負いかねますのでご了承ください。
 言わずもがなことですが、荒らし等は厳禁です。


以上です。今後状況を見て増やす可能性もあります。


リクエストしていただいた物以外はあまり書きません。しかしリクエストしてくださればどんなCPやジャンルにも挑戦させていただきます。
もしリクエストをしてくださる際は、CPとジャンル、シチュエーション等をご自由にお書きください。詳しければ詳しいほどこちらとしては助かります。

それでは、たくさんのお客様が来てくださることを祈って……


【目次】

『大菅/烏と幸運』>>8
『大菅/寂しい夜の副産物』>>9

Re: 【BL注意】ハイキュー!!リクエスト小説【R有り】 ( No.7 )
日時: 2014/06/06 13:33
名前: 白牙 (ID: MzF.dIW0)

こんにちは、白牙です!

悠那さん、
一気に三話ですか!
応援してます!頑張ってください!
でも、無理はなさらないように・・・。



Re: 【BL注意】ハイキュー!!リクエスト小説【R有り】 ( No.8 )
日時: 2014/06/08 01:54
名前: 悠那 (ID: tOQn8xnp)

【大菅】『烏と幸運』


 確かそれはある金曜日の出来事。そろそろ気温も上がってきた頃で、風通しを良くするために開けられた窓からは烏の荒々しい鳴き声が聞こえていた。恐らく近くの木に止まっているのだろうが、受験生である澤村にそれを確認する余裕などある筈もない。視線は絶えずノートと黒板と教師の顔を行き来して、シャーペンを握った右手は休むことを知らなかった。
 ちょっとした時間も惜しいこの時期にもし気を緩めていい瞬間があるとするなら、それはきっと昼食の時間だ。午前中の授業が終わり、生徒達は一種の解放感にも似たような達成感を得る。
 しかし、その日の昼の澤村は達成感どころではなかった。同級生達が和気あいあいと話しながら昼食の準備をするなか、澤村はスクールバッグをひっくり返す勢いで中身を探り、その数分後には机に突っ伏して呟いていた。

「嘘だろ…弁当忘れたなんて、笑えないにも程がある」

 嘲るように鳴く烏を顔だけ上げて睨みつけ、澤村は小さくため息をついた。部活のある身としては、昼食抜きで午後を耐え抜けるとは思えない。弁当があっても帰り道の空腹は耐えがたいのだ。
 こんな時に限って財布はなく、つくづく自分の失態を呪いたくなる。いや、呪わずにはいられない。
 再び顔を伏せたその直後、澤村はすぐ横に誰かが立っているような気配を感じた。

「どうしたんだよ大地、昼ご飯食わねーの?」

「…スガ?」

 身体を起こして声がした方を見上げると、部活仲間の菅原孝支と目が合った。澤村はバレー部主将で菅原はバレー部副主将だ。クラスメートだということもあり、澤村自身は仲が良い方だと思っている。
 そんな菅原が、弁当を片手に不思議そうな表情で澤村を見下ろしていたのだ。

「具合悪い訳じゃなさそうだな。…あんま露骨に突っ伏すと心配になるじゃん」

「あ、悪い」

 澤村はこんな瞬間が好きだ。日常をそのまま切り取ったようなたいしたことのない普通の瞬間が、何故だかたまらなく好きだ。所詮は高校生のくだらない満足なのだろうが、菅原と二人だけでのんびりと会話ができることが嬉しくて仕方なかった。
 受験生になるとどうしてもそんな時間がなくなってしまう。澤村自身も時間に追われて、だんだんと会話が減っていってしまう気がした。

「…つーかほんとにどうしたの?昼食わねーとお腹すくよ」

「あーいや…それがさ、弁当忘れちゃって」

「へー」

「反応薄いなおい」

 澤村は苦笑しつつも突っ込んだ。
 気のない返事をした癖に、次に澤村の目を覗いた時の菅原は笑っていた。きっとわざと素っ気ない振りをしたのだろう、その目はどこかからかうような光を讃えている。

「それより大地、」

「ん?」

「此処で弁当食べていい?」

「嫌味か」

 菅原は楽しそうに笑い、澤村が了承するより先に近くの椅子を引き寄せて座った。弁当の包みを解きながら、尚もからかうような口調で続ける。

「俺の激辛麻婆に耐えられるなら分けてあげる」

「へ?」

「だって弁当ないんだろ?」

 楽しそうに笑う菅原は本当に可愛い。澤村は弁当を開ける菅原の横顔を見つめながらそんなことを考える。いつもは澤村達に丁寧なトスを上げる指がスプーンを持ち、そのスプーンが嫌味なくらいに赤い麻婆豆腐を掬い、そして。

「はい」

「はいって…え?」

「あーん」

「!?」

 躊躇いがちに口を開ける。菅原と目が合い、澤村はドキリとした。


(かわい……──)


 ……直後、暴力的なまでに辛い麻婆豆腐が澤村の口内に押し込まれた。

「がっ…辛…っ!」

「あはは、大地涙目!」

 菅原は楽しそうだ。早くも二口目を準備している。
 しかし麻婆豆腐は最早『辛い』の領域を越えていて、軽く呼吸が止まるくらいには刺激的だ。二口目なんていける筈もない。
 澤村が咳き込みながら拒否するように首を振ると、菅原はしゅんとしてスプーンを引っ込めた。


(あーくそ、なんだこの可愛い生き物)


 半ば強引にスプーンを取り上げ、まだ刺激の残る口に突っ込んだ。またしばらく悶絶して、咳がおさまるとひりひりする口を冷やすために息を吸う。

「やってくれたなスガ…」

「二口目は自分で食べたんじゃん!」

「口開けろ」

「え?……んっ!?」

 麻婆豆腐がたっぷり掬われたスプーンを口に入れられ、菅原は一瞬眉を顰めた。

「どうだ辛いだろ」

 しかし、勝ち誇ったような澤村の声に返ってきたのは飛びっきりの笑顔だった。

「美味しい!」

「ッ……いや、好物なんだから仕方ないか」

「もっとちょうだい」

「え?」

「もっと。弁当分けてあげるんだからそれくらい良いだろ」


(……そんな笑顔が見られるなら、分けてくれなくったって)


 何回でも、何十回でも、お前の好きなだけ。


「辛すぎて息止まっても知らないからな」




 日の射す校舎に舞い降りたのは、烏かはたまた幸運か。

Re: 【BL注意】ハイキュー!!リクエスト小説【R有り】 ( No.9 )
日時: 2014/06/08 03:37
名前: 悠那 (ID: PyqyMePO)

【大菅】『寂しい夜の副産物』


「…ねぇ大地、もう寝た?」

「いや、起きてるけど」

 東京遠征二日目の夜。ほとんどの部員は寝ているであろう時間に、突如菅原が澤村に声を掛けた。二人の布団は隣同士で、他に聞こえる音と言えば微かな寝息くらいなので、それが小さな声でも思った以上によく聞こえる。
 なにか用件があるのかと思って澤村は次の菅原の言葉を待ったが、どんなに耳を澄ましても菅原は黙ったままだった。不思議に思って隣を見ると、澤村のいる方とは反対側を向いた菅原の背中が見える。

「スガ?」

「…どうしよ、大地」

「なにが」

「眠れない」

 菅原は身体を反転させて澤村の方を見た。ぱっちりとした大きな目は日中となんら変わりがないため、恐らく本当に眠れないのだろう。
 一日目は疲れのせいか菅原に限らず全員がよく眠っていたが、二日目になると逆に落ち着かなくなってしまったのかも知れない。子供みたいなことを言いだす菅原を可愛く思ったのは事実だが、澤村はそれを気づかれないように落ち着いた声で答えた。

「横になってればいつか寝れるだろ」

「嫌だ」

「嫌ってお前な…」

 澤村は困ったように天井を見る。電気を消してからかなりの時間が経つため、とうに目は慣れていた。かく言う澤村自身も眠れなかったのだ。
 しかしあまり夜更かしをしてしまうと明日の練習に支障が出る。澤村は菅原を説得すべく、身体の向きを変えて菅原と向かい合った。

「あんまり遅くまで起きてると明日に響くぞ」

「えー、寝たくない……あ」

「どうした?」

 菅原はふとなにかを思いついたように声をあげた。澤村は声を低めてそんな菅原に問い掛ける。ここまで話し込んでも誰一人起きないのは、偏に部員達の眠りが深いせいだろう。
 がさごそと布団が擦れるような音がした。ふと見ると菅原が布団から抜け出している。
 澤村は自分の布団を半分めくって身体を起こした。菅原が部屋を出て行ってしまうのかと焦り、もう一度菅原の方を見る。

「おいスガ、どこ行く……え?」

 暖かい感触に澤村は思わず動揺した。何故か目の前に菅原がいるのだ。
 菅原は器用に身体をひねり、半分めくってあった澤村の布団に潜り込んだのである。

「こっちなら寝られるかも」

「違いはなんだよ、どっちも同じ布団だろ」

「大地がいるからあったかい」

 澤村はこの部屋が暗かったことに感謝した。きっと自分の顔は赤いだろうという確信があったからだ。その証拠に体温が急上昇したように身体が熱くなる。
 少し詰めて菅原の場所を作ってしまうあたり、澤村はやはり菅原に甘い。

「…入れてるか?」

「うん、ありがとな。…あのさ、」

「?」

 一瞬だけ考えこんだあと、菅原は底無しに明るく笑って見せた。

「ぎゅってしてよ」

「…え!?」

「しーっ」

 思わず大きくなった声を菅原が注意する。口の前に人差し指を立てて、どこか楽しそうにクスクスと笑いながら。
 慌てて澤村は口を噤んだが、その動揺は隠しきれそうもなかった。

「スガお前っ、寝ぼけてないよな?」

「眠くないって言ったじゃん。…駄目?」

 甘えを含んだその声に、菅原に甘い澤村が勝てる筈もなく。


(少しだけ。スガが寝るまでの少しだけ……──)






「…っていう夢を見た」

 澤村の言葉に東峰が爆笑する。此処は食堂で、これから朝食を食べるところだ。
 今朝澤村が起きてみると菅原は自分の布団で寝息を立てていて、あれが現実だとはどうしても思えなかった。

(夢だったのかな。スガ、可愛かったんだけど)

「あ、旭に大地!なに話してんの?」

 菅原が二人の方へと歩いてくる。まだ眠そうな表情だ。
 東峰はそんな菅原に今聞いたことを話そうと口を開いた。

「それがな……」

「うわ、言うな言うな言うなっ!」

「えー、旭だけずるい。どうしたんだよ」

(…やっぱスガはいつでも可愛いか)

「あのな、昨日の夜に…」

「よーし朝ご飯だ!さっさと食べて練習するぞ!」




 一瞬。ほんの一瞬だけ。
 菅原の目が、悪戯っ子のように光ったような気がした。

Re: 【BL注意】ハイキュー!!リクエスト小説【R有り】 ( No.10 )
日時: 2014/06/08 03:46
名前: 悠那 (ID: PyqyMePO)

ラスト一話書けなかった……!!
インターネットに繋がったのが日付変更後だったんです←
申し訳ありませんが残りは今日か明日に回します(>_<)

一時間後には起きなければならないので失礼いたします。
本当にすみません!!

Re: 【BL注意】ハイキュー!!リクエスト小説【R有り】 ( No.11 )
日時: 2014/06/09 17:05
名前: 白牙 (ID: MzF.dIW0)

いやいや!そんな、謝らなくていいですよ!
とっても楽しく、悶絶しながら読ませて頂きました(笑)
いや、でも、ホントにおもしろかったです!
スガさんと大地さんはもう、公認カップルですね!!


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