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BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)
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- 恋愛の基本
- 日時: 2014/12/21 12:01
- 名前: 霧 (ID: JM4GV/kx)
誰も信じない。
誰にも心を開かない。
そうやって生きてきた。
はずだった。
でも。
俺は変わってしまった。
- Re: 恋愛の基本 ( No.1 )
- 日時: 2014/12/21 12:25
- 名前: 霧 (ID: JM4GV/kx)
朝。
目が眩むような紫外線差す街を俺は歩いていた。
ー暑い。暑すぎる。
今年の夏は異常だ。
死にたくなってくる。
殺人猛暑だなんだかんだとテレビで騒がれていたのは知っていた。
しかし、夏休みに入ってから一度も外に出ていない俺に、外がどれくらい暑いかなんて分かるわけない。
「おう、霧君じゃないか。久しぶりだな〜。」
小さい頃お世話になっていた酒屋の店主に声をかけられた。
小さい頃お世話になっていたというのは、両親が共働きだったために一人でいる時間が多かった俺の面倒を近所の酒屋の店主に見てもらっていたのだ。
「どうしたんだい、こんな暑い日に。」
当時と変わらず、デカイ声で喋る店主に俺はボソボソと答えた。
「学校の補習で。」
「そうかい。大変だな。霧君は中1だっけ?」
「高2です…。」
俺はぶっきらぼうに答えてその場を離れた。
- Re: 恋愛の基本 ( No.2 )
- 日時: 2014/12/21 17:28
- 名前: 霧 (ID: JM4GV/kx)
角を曲がる。
懐かしい風景が並ぶ商店街。
舗装された歩行者道路を歩きながら、ふと向かいの通りを見た。
「ねえ、見て。これすっごく可愛くない?」
「ホントだ!買っちゃおう!!」
「お揃いで購入!」
聞き覚えのある声だった。
顔をあげると。
「………………………………………………………っ!!!」
寿命が縮まった。
5人組の中の一人と目が合った。
「ねえ、アイツ、雅山霧じゃない?」
「本当だ!相変わらずキモッ!」
「やだ、こっち見ないでよ。菌がうつるじゃん。」
その言葉が聞こえた瞬間、俺は走り出した。
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