BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)
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- BL小説 ※ゆっくり更新
- 日時: 2015/01/22 12:26
- 名前: 宮 ◆h.XbuXOg6s (ID: 74mf9YND)
初めましての人は初めまして
一日中平均して眠そうな顔と有名な宮です
これから地道にオリジナルBL小説更新していきます
雑談はなるべく控えめにする予定なので
宜しくお願いします
私は基本的に腹黒い人か笑わない人が受けているのが好きなので、それ系が苦手な人はお引き取り願います
死刑執行人×冤罪殺人犯
「禁断の果実」 >>1>>2>>3>>4
- Re: BL小説 ※ゆっくり更新 ( No.1 )
- 日時: 2015/01/21 22:54
- 名前: 宮 ◆h.XbuXOg6s (ID: 74mf9YND)
死刑執行人兼ね警察 × 冤罪殺人犯
※幼なじみ設定
「禁断の果実」 一話目
「ナッツ、俺さ」
「どうしたんだよ、急に改まって」
ルイは琥珀色の眼鏡を軽く掛け直し、別に大した事ではないと言うと口角をあげた。
その動作さえも可愛く見えてしまうのは惚れた弱みってもんだろう。
「俺、カルヴァンに行きたい」
「カルヴァン?」
カルヴァンというのは俺達が生まれ育った国から船で五時間の所にある街。
英国品の物流が良く、基本的には金持ちや貴族しか行く事が出来ない。
「無理だよ、ルイ。しかし、なんでまた?」
「禁断の果実、なるものが食いたい」
「…ぷっ」
割と子供らしかった理由に笑ってしまった。
禁断の果実とかいうゲテモノは知らないが、案外ルイは食い意地が張っている。
「笑うなよ」
ルイが眼鏡越しにキッと睨む。
そんな春の昼下がりの話
一話目 終
- Re: BL小説 ※ゆっくり更新 ( No.2 )
- 日時: 2015/01/21 23:11
- 名前: 宮 ◆h.XbuXOg6s (ID: 74mf9YND)
「禁断の果実」
二話目
「ルイ・アルフォート。殺人の容疑で逮捕する」
空のように真っ青な瞳が一倍大きくなり、華奢な体がびくりと震える。
ああ、ああ、ルイ、なんでこんな事に
あれから五年。
俺とルイは大学を卒業し、元から仲の良かったリザ先生のツテで運良くカルヴァンで就職を行う事が出来た
俺はたまたま警察の試験を突破し、警察に就く事になった。
しかし、その頃からルイの様子がおかしくなった
「…よう。ナッツ、久しぶりだな」
俺と対照的に、就職が上手くいかなかったルイは俺達が住んでいたアパートに帰ってこなくなった。
金も持ってないだろうし、新居を買った、という訳でもなさそうだった。
──二ヶ月後、俺の元に最悪の知らせが舞い込んだ
(ルイ・アルフォート。通称殺し屋のルイ)
ルイは連続殺人犯として、懸賞金が賭けられる程の凶悪犯になってしまっていた。
二話目 終
- Re: BL小説 ※ゆっくり更新 ( No.3 )
- 日時: 2015/01/21 23:34
- 名前: 宮 ◆h.XbuXOg6s (ID: 74mf9YND)
「禁断の果実」
三話目
「なぁ、監獄ってなんもねぇな。ナッツ」
「私語は慎め、ルイ…ルイ・アルフォート」
「おお、怖い怖い」
ルイはケタケタと笑う。
ルイの笑う拍子に綺麗な金髪が上下し、見入ってもしまった。
ああ、抱きしめてやりたい、逃がしてやりたい。
「ナッツよぉ‥俺、何刑?」
「……銃での死刑だ」
「そっかぁ」
さっきとは打って変わってルイは弱々しく笑う。
もう見ていたくない。
けれど、ルイの監視員は俺だ…逃げることは許されない。
「ナッツ」
「え?はい」
いつもにこやかな先輩が微妙な顔で俺を呼ぶ
「局長がお呼びだ」
「…ナッツ・カルロです」
「入りなさい」
局長は煙草をふかしながら俺のノックに応えた。
中では美人秘書で有名なサーシャさんがいかにも可哀想に、という顔で局長からの報告です
と言った。
一体なんなんだ
「ナッツ・カルロ君」
「はい」
「君には──
──ルイ・アルフォートの処刑執行をしてもらう」
三話目 終
- Re: BL小説 ※ゆっくり更新 ( No.4 )
- 日時: 2015/01/22 12:22
- 名前: 宮 ◆h.XbuXOg6s (ID: 74mf9YND)
「禁断の果実」
四話目
「ッはぁ?!」
コイツは何言ってんだ、イカレてる。
局長は青みがかった前髪を払うと、顔色一つ変えずに淡々と進めた。
「幼なじみなら、自分の手で終わらせたいだろ?」
「んなわけねぇだろ!クソや……「ナッツ君」
「話はそれだけだ」
いつの間にか先輩が後ろに立っていた。
そして、行こうと促すように肩を叩いた。
「ナッツ、何だって?」
「……」
「ナッツ?」
「ルイ、逃げよう」
「はぁ?」
処刑が執行されるのは二日後
カルヴァンの中でも一番大きい広場で公開処刑される
ルイは置いといて、俺は鍵を持っている。
「……今日の消灯時間から三時間後、また来る」
ルイは無理だよ、と笑ったものの、目が一瞬大きく開いた。
乗った、という事だろう。
俺は静かに息を吐いた。
四話目 終
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