BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)

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 入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)

体温
日時: 2015/03/26 10:42
名前: 緑紫 (ID: rb3ZQ5pX)

はじめまして!リョクシと申します

※※※※
■ 文章力やら語彙力がとても乏しいです それでもいいよという方やアドバイスくれてやんよって優しい方はぜひ見ていってください!
■ オリジナルBLです 一応甘甘なのを目指していきますが、やばくなりそうだったら消します BL書くのは初なので展開遅かったりとかしたらごめんなさい
■ 一応幽霊×人間っていう設定を考えてます 幽霊の種類とか、除霊とか、そういう専門的な知識は全くないし怖くて調べられないってのが本音です 適当すぎて申し訳ない 間違ってたり曖昧な知識でも目を瞑って頂けると幸いです…それかアドバイスください!(図々しい)
■ オリジナルですが好きな作家さんやの書き方やキャラクターが似てしまうことはあるかもしれません 気をつけますがもし読んでいて不快感を覚えたらブラウザバックしてください ごめんなさい
■ 途中でスランプに陥ったり忙しかったりで顔を出せず放棄してしまうことがあるかもしれません そうなったときは本当にごめんなさい そんなの関係ねえ!っていう優しい方、気長に見守ってください
■ ガラスのハートの持ち主なので、あまりにキツイことを言われるとしょげます(めんどくせえ) こいつの書き方生理的に無理だわーって方は無言ブラウザバックお願いします!
■ 更新は気まぐれ たぶん遅めだと思います 1話ごとに話の内容が多かったり少なかったりとバラバラになるかもしれないです 初心者だからそんなもんだよねっ!(言い訳)


注意書きはこんなもんでしょうか また何か思いついたら付け足します ゆっくり亀更新ですがよろしくお願いします〜 期待はしないでください!
閲覧して頂けるだけでもとても嬉しいのですが、もしよかったら何かコメント残して頂けると私の励みになるので! 図々しいですが是非コメ宜しくお願いします!



(ぶっちゃけプロローグは見なくてもそんなに差し障りないと思います)

◆ 目次 ◆
プロローグ >>1 >>3 >>4
 登場人物紹介 >>5
第一話 >>6 >>7 >>8

Re: 体温 ( No.1 )
日時: 2015/03/14 13:19
名前: 緑紫 (ID: rb3ZQ5pX)
プロフ: 三回も同じ話を書くハメになるなんて辛すぎる(二回データ消えた)

◆ プロローグ ◆

 突然だけど、とある少年の話をしよう。

 その少年は一人だった。いや、違う。他人から見れば一人だけれど、彼自身は自分が一人だとは思っていなかった。“それら”は自分達の姿が見える少年に付き纏った。だけど彼は何とも思わない、むしろ声をかけてくれる優しい人達だと思っていた。
 少年は普通の人間とは少し———否、かなり違う。異常であると目を向けられるくらいに彼は非日常的で普通じゃあなかった。少年が見える“それら”は生身の人間ではない。普通の人間が見えないものが彼には見える。しかも見えるだけではなかった。彼は“それら”と触れ合え、会話をすることができる。彼にとっては普通の人間と何ら変わりないモノと毎日会話しているのだ。自分が異常だと、周りの人間から言われていることなど知りもしなかった。自分は普通だと、少年はそうずっと思っていた。
 だけど“それら”と触れ合うとき、彼はいつも疑問に思うことがある。

 ———どうしてこの人達は、こんなに冷たいんだろう。

 この世界の何よりも冷たく、背筋が凍るような感覚。ひどく無機質で、それが少し怖い。そう少年は思っていた。





◆◇





 小学生。
 三年生までは、少年は昔のように“それら”と過ごしていた。
 四年生になって、ふと。彼は〝自分の空間〟から空を仰いだ。周りの人間に目を向けたのだ。彼らの目線は、瞳は、少年を軽蔑するようで———途端に気分が悪くなった。初めて〝他人の目線〟を知ってしまい、彼視界が狭まって、大量の汗が吹き出した。ぐるぐると視界が揺れる。そのまま少年は———床に崩れ落ちた。
 意識が徐々に遠のいて行くなか、彼は思った。

 ———ずっと一緒に過ごしてきたこの人達は…
 ——— 一体何だろう。





◆◇





 次に彼が目を覚ましたのは、学校の保健室でも病院でも自分の部屋でもなく、知らない一室の布団の上だった。ほんのり畳の香りがするそこで、ゆっくりと目を開く。
「…! 起きた?」
隣に人影が見えた。ゆっくりとそちらに目線だけでなく、顔ごと向ける。少年の母親だった。焦ったような、だけど安心したような顔つきで少年の方を見ている。
「お母さん」
そのままゆっくり上体を起こしながら彼は問うた。
「ぼくに見えているものは———何?」
母親は目を見開いた。
 彼が自分の母親に尋ねたのは、ここはどこ、とか今何時、とかではなく。見えているものは、何だと。彼は真剣な眼差しで自分の母親の顔を見つめる。数秒、数分の沈黙が流れた。少年は母親から言葉が発されるのをただ待つ。

「幽霊———ですよ」

 閉まっていた麩がゆっくりと開かれ、そちらに目を向けると、少年よりは五、六歳ほど年上と思われる人間が立っていた。にこやかに微笑んで、男にしては少し長いショートヘアくらいの髪を揺らす。それから後ろ手で麩を閉めて、彼は少年の母親の隣に座った。
 少年はオウム返しで、「ユウレイ」と小さく呟いた。その瞬間、今まで一緒に過ごしてきた“それら”の存在を否定するような、そんな気がして少年はぞく、と背筋を震わせた。
「すみません、口を出してしまった」
彼は少年の母親の方を向き、謝った。彼女は「いいえ、いいんです」と言って微笑する。それから少年に向き直り、
「これからお母さんが話すこと、信じてくれる?」
少年に問うた。先程の迷っているような目ではない、真剣な表情だった。少年は頷く。母親はにっこり笑って少年の体を抱きしめ、また少年に向き直った。

「あなたには普通ではない霊感があるの。幽霊の姿が見えるだけじゃなく、幽霊に触れたり、会話まですることができる。だから幽霊はあなたにとって人間と全く変わらなく見えていたの」
うん、と少年は頷く。母親の隣に座った人は、無言で母親の話に耳を傾けていた。
「もっと早く気づいていれば、周りから何か言われることはなかったのに———ごめんね」
少し泣きそうになりながら彼女は言う。
「これを」
母親の隣から手が伸びてきて、少年はひんやりとした石のような何かを握らせられる。
「これは……勾玉?」
教科書か何かで見たことがある、その石をまじまじと見つめ、少年は訊いた。
「それを肌身離さす持っていて。家に帰ったら紐を通して首からさげられるようにしてあげる」
少し小さめで、綺麗な半透明。無くしそうだけど、紐を通してくれるならば心配はない。
「その勾玉を持っていれば、心配ありませんよ。余程強力な霊でない限り、姿はぼやけて見えますし、声が聞こえることもありません」
お守りとして、大切に持っていてくださいね、と。母親の隣に座った人は、少年の頭を軽くポンポンと撫でながら言った。
 何だか今まで一緒に過ごしてきた友人に、何も言わず別れを告げるようで少年は素直に喜ぶことができなかったが、周りの人間の目線を浴びたくない、そう思って、彼は勾玉を受け入れた。

 母親の手も、男の手も暖かくて、暖かいというのは生きている証拠なのだ、と。彼はそう思って、少しホッとした。





◆◇





 それから二年。
 母親に、転校した方がいいんじゃないか、と提案されたが、彼は小学校に通い続けた。卒業するまでずっと嫌な目線を投げかけてくる人間もいたが、大抵の人間は彼のことを気にしなくなっていた。気にしなくなった、というだけで、話しかけられることはなかった。
 幽霊も、勾玉を身につけてからは黒い影のようなものが見えるだけになり、声も聞こえなかった。人間からも幽霊からも声を掛けられなず、一人になってしまったが、少年は悪い気はしていなかった。むしろ心地良い気さえしていた。

 卒業式を終え、少年は母親と二人で並んで帰る。小学校から少年の家はそう遠くなく、徒歩二十分くらいの距離なので、すぐに家に着く。彼は制服を脱ぎ、ジャージに着替えた。この制服をもう着ることはないのか、なんて余韻に浸るような素振りも見せず、彼はそれを畳んでクローゼットの引き出しに仕舞った。それから真新しい中学校の制服を取り出し、ハンガーに掛ける。

 中学はなるべく小学校が同じ人がいる所を避けたかったので、どうしようかと悩んでいたところ、携帯が光った。メールのお知らせだろうと思い、確認をする。差出人は柊桜夜———二年前、真実を知ったあの部屋で見た男であった。隣市にある、『柊神社』。自分はそこの跡取り息子だと、彼は言っていた。神社から帰る際、彼は少年に自分の携帯のメールアドレスの書かれた紙を渡した。
「携帯持ったら、是非登録して欲しいな。困ったことがあったらいつでも送ってきてください」

 その次の日、何かあっては大変だから、と少年の母親は、彼に携帯を買い与えた。携帯といっても、スマートフォンとか立派なものではなく、いわゆる子供ケータイである。特にメールと電話しか必要としない少年にとっては、十分なものであったが。

 件名は、中学はもう決まっているんですか?という題で、もしまだ決まっていないのなら俺が通っていた中学はどうでしょう、少しおんぼろですが霊は全然いないし過ごしやすいですよ。そういった感じの内容だった。バスに乗って通わなければならないし、時間もかかるということだったが、少年の母親はあっさりと承諾してくれた。

 そんなこんなで、少年は、桜夜の母校へと進学を決めるのだった。

Re: 体温 ( No.2 )
日時: 2015/03/14 15:33
名前: 緑紫 (ID: rb3ZQ5pX)

続き書いてたら全部データ消えたので軽く鬱すぎて泣きたいです…
続き書ける心境になったら続き書いてうpします…

4000字が上限だということで2000字くらいに分けて書いてたんですが、少し長くて読みにくいでしょうか…
次からは1000字ずつでうpしていきますね!

Re: 体温 ( No.3 )
日時: 2015/03/19 14:27
名前: 緑紫 (ID: rb3ZQ5pX)




◆◇



 中学生活は、何事もなく終わりを告げようとしていた。またもや桜夜に誘われて彼の母校へ進学することに決めた少年は、受験勉強に勤しんでいた。

「俺の母校である波木高校だったら、柊神社もすぐそこだし、何かあったらすぐに俺も駆け付けられます。それから、貴方のお母様が許可すればのお話ですが、もしよければ高校生の間だけでも俺の家に身を置いてはどうでしょう。貴方の家から波木高校へ通うのには、今よりもっとお金がかかるし、何よりうちから高校までは歩いて十分もかかりません。それに俺があなたのことを四六時中守ってあげられる。少し、考えてみてください」

 その誘いに少年自身嫌な気はしなく、寧ろ自分に危険があったときちゃんと幽霊から守ってもらえるのだ。高校生活安泰である。母親も、「確かにうちよりは柊さんの家にいた方が安全だし、何よりお金がかからないのはいいことね」と承認してくれた。だから少年は、きちんと波木高校に受かるため、勉強している。



◆◇



「結構な時期ハズレですが転校生を紹介します」
 朝、教壇に立った担任が、長い黒髪をかきあげながらそう言った。季節は十一月。確かに微妙だ。
「入って」
担任が言うと同時に、教室の扉が勢い良く開かれ、茶髪ヘアーの男が登場した。彼はそのまま担任の横に立ち、一礼してから黒板の方へ向き、白のチョークを握って名前を書き始めた。
「どーもっ『井崎有灯』っていう者でーす! 今日からミナサンよろしくねっ☆」
振り返って自己紹介、そして最後にバッチリウインク、華麗にポーズまで決めている。教室の女子は盛り上がり、男子は「なんだよアイツ!」と怒りを込めた目で井崎を見ていた。
 少年はというと、ただぼんやりと、自分はああいうタイプとは仲良くはなれないだろう、と考えながら井崎のことを眺めていた。

 その日から井崎はどのクラスの女子からもキャーキャーと騒がれ、男子はというと井崎のことを睨んだり、「俺の彼女があいつに持ってかれた…!」等と嘆いている者もいた。
 最近では『王子』というあだ名までついている井崎を横目に昼休み、少年は屋上へと向かった。井崎が来てからというもの、屋上を占領していたほとんどの女子生徒がいなくなったので、最近は集中して読書ができる。そう思って屋上の扉を開けた少年はぎょっとした。目の前にいるのは先程まで廊下で騒がれていた男が、にこやかに少年の行く手を阻んでいた。

「やあ、絶好調の読書日和だねえ。オレ的にはこんな日にはサッカーしたい気分だけどさあ」
屋上には少年と井崎以外は誰もいなかった。井崎は少年の手をぐい、と引いて、屋上に引き入れると扉を勢い良く閉めて、ついでに鍵もかけている。
「キミと友達になりたいなってずっと思ってたんだ。ダメ?」
それから顔を近づけて井崎は少年にそう言った。
「は?」
今や学校一イケメンだの王子だのと騒がれている男が、自分に友達になりたいと言ってきた。こんな目立たない、井崎が主人公のドラマがあったとしたらモブにもなれそうもない自分に、だ。
「ええっと、いやいや、友達って友達になろうとか言って友達になるものじゃ…」

だが流されない。そう思って持論を語ろうとした少年の言葉に覆い被せるように井崎は
「やっぱりキミ友達いないでしょー! ホラホラ友達いない同士友達になろうよ! 実はオレ女の子にはモテても男ウケ悪くてさあ。友達一人もいないんだよ」
なんて聞いてもいないのに思い出を語ってくる。
「興味ないし、悪いけど他当ってよ」
そんな話は聞きたくもない、とでも言うように少年は井崎を押しのけた。こんな誘いに乗ってしまっては、後日ネタにされてしまうかもしれない。そんなのは御免だ、おれは平凡に暮らしたい。
 少年は、いつも自分が本を読んでいるベンチに向かう。

「だーーーめ!」
「うわっ」
突然後から制服を引っ張られ、そして井崎の手の中に納まり、そのまま壁際まで誘導されていく。

「ハイどーん」
それから少年は壁においやられ、井崎は両手を壁について彼を逃げられなくする。
「言っておくけど、これ遊びとかそーゆーんじゃないからね。オレは入学してきたときから、キミしか見てなかったから」
それから井崎は少年の耳元で囁く。それからゆっくりと顔を離して———
「ぶっ…はっはっはっは!!! ナニその顔!! 鳩が豆鉄砲食らったような顔してるよ!! やっぱり面白いねキミ! これからよろしくね☆」
突然爆笑し始めた。ケラケラ笑いながらヒラヒラと手を振って、鍵を開けて屋上から出て行く。タン、タン、と井崎が階段を降りる音を聞きながら、少年は暫くの間ぼけっと突っ立っていた。


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