BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)
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- 俺は男だから男なんて好きじゃねーし
- 日時: 2015/04/19 12:26
- 名前: 音宮 ◆93nWkRSozk (ID: laaGvqHD)
初めまして。
こちらの方では、初投稿になります、雑談のほうで凜音、なりきりで時として活躍してまする音宮です!
完結目指して頑張ります!
あ、こちらもよろしくお願いします↓
超絶純情物語(オムニバス式
- Re: 俺は男だから男なんて好きじゃねーし ( No.1 )
- 日時: 2015/04/26 15:38
- 名前: 音宮 ◆93nWkRSozk (ID: laaGvqHD)
プロローグ
キラキラと輝く満月の夜。俺は、恋に落ちてしまいました。
白い腕だけど、無駄のない筋肉のつきかた。
キリッとした二重の瞳、藍色の髪がさらさらと揺れて……男なのに綺麗だった。
「……」
彼はヴァイオリンを弾いていていかにも、お坊ちゃまな雰囲気を醸し出している。
「綺麗……」
俺はつい、その一言を口から出してしまった。
心にとどめておこうと思ったその一言を。彼はその言葉に気付き、俺を見る。
「……」
見つめ合う時間はとても長く、神聖なところにいる気分だった。
先ほど、あったばかりの奴に俺は、ときめいて。
「誰」
彼の口から出た最初の言葉、低くて俺の体に、全身に響き渡る。
「…翼。高本翼。お前は?」
大空へ羽ばたいていけるようにと、名づけられた俺の名前。
「俺は、冬田幸盛」
ゆき……もり。
そいつの名前は俺の心にナイフみたいに突き刺さって、取れない。
深く、深く俺の心を突き刺したんだ。
「翼」
彼の口から俺の名前が出される。それだけでそれだけで胸が苦しくなって、俺、どうにかなっちまった。
「ぁ……」
俺は声にならない返事しかできなくて、ずっとその声で呼んでいてほしくて
「……」
もう一回、もう一回とせがむように俺は聞き返すように、無言を続けた。
「翼、お前、さっき、綺麗って言った?」
「うん、言った。だって幸盛が……綺麗だったから」
「そう」
納得できないように彼は頷くと、お前は分かってないと言い残し、去っていく。
「幸盛……」
俺は初対面だから分かってないと言われたんだ、そうに決まってる。
——それは、俺の初恋の人との初めて会った日の事でした。
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