BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)
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- 吏騎の小説スレ。主にハイキュー、創作書きます
- 日時: 2015/07/03 20:53
- 名前: 吏騎 (ID: h4V7lSlN)
酷い夢を見た。
黒くて、周りを見渡しても何もなくて。ただ居るのは呆然として立ち尽くす自分だけ。
この夢が早く終わらないかな。
終われば、愛しい貴方が待ってるはずだから。
______________
はじめまして、吏騎です。
主にハイキューと創作しか書きません。
どれも、BLですが。
読んでいて気分が悪くなったり、つまらないと思わせてしまったらすみません。
皆様と話したりもできたらな、と思います。
できる限り、皆様に面白いと思ってもらえる小説、楽しいと思えるスレにしたいです。
荒しなどはあまり好きではないのでやめてください
- Re: 吏騎の小説スレ。主にハイキュー、創作書きます ( No.1 )
- 日時: 2015/07/06 16:33
- 名前: 吏騎 (ID: .YMuudtY)
がたん、ごとん、がたん、ごとん
揺れながら進む電車に、体を預けてタッチ式の携帯を触り、電話帳からとある人物を探す。は行の一番最後にあったとある人物の番号を選び、電話をする。
*
成人した俺は、高校を卒業後、入ろうと思っていた大学に行き、バレーはやめずそのままその大学のバレー部に入った。そこにはいつも俺がトスをあげていたアタッカーはいない。あげたこともない人にあげるのはあまり慣れなくて、その人の打点を探すのにも苦労した。
大学のバレー部の先輩には、「もっと打ちやすいのをあげてくれ」と言われ、自分でも結構良いのがあげれたかなと思うと「高すぎる」「低すぎる」だの、散々言われた。
自分だって、打点にあったトスをあげれるよう、努力くらいしている。なのに、その努力の結果が文句になって返ってくるのはとてもつらくて。
- Re: 吏騎の小説スレ。主にハイキュー、創作書きます ( No.2 )
- 日時: 2015/07/06 18:34
- 名前: 吏騎 (ID: .YMuudtY)
俺は逃げた。その、つらさから。高校のときの文句よりも酷く、さげすむような言い方に耐えられなくなって。
俺がちゃんとしたトスをあげられるのはあの人しかいないって思ってしまったから。
そして、今電車にのってその人に電話をしていると言うことに至る。親には、「どこいくの」と、止められたが「家出」と言い残して家を出た。
こんなこと、貴方に言ったら笑われるんだろうか、それとも叱られてしまうんだろうか。
そんなことどうだっていい。
貴方の声が聞きたい、
貴方に会いたい。
『…もしもしー?』
「ぼ、くと、さん…です、か?」
『おおっ、アカアシ!?』
繋がった。俺からの久々の電話に驚いているんだろうか、声が裏返っていた。
木兎さんの声は少し大人びた気がして、前の単細胞って感じの声ではなかった。単細胞に変わりはないみたいだが。
『んー、で、どうした?』
「その、家出、をしまし、た」
『家出!?お前そんなことするやつだったの!?』
「俺だって、したくてしたわけじゃ…、」
あ、となりつい話す声を止めてしまう。これは伝える言葉を間違ってしまっただろうか。
そして理由を言うしかない言葉が。
『え、じゃあ、どうして家出したんだよ』
*
『ふーん。で、それで俺のとこに向かってるわけね』
「…ダメ、ですか」
木兎さんは「しょうがない、駅まで迎えにいってやろう!」と言った。駅までに迎えに来いなんて言ってないのにな。
俺は「ありがとうございます」と返すと「じゃあ、またあとで」そういって通話を終えた。
- Re: 吏騎の小説スレ。主にハイキュー、創作書きます ( No.3 )
- 日時: 2015/07/06 20:50
- 名前: 吏騎 (ID: .YMuudtY)
数時間ほど電車に揺られて、ようやく木兎さんの住んでいるところに着く。そこはとても静かで、東京だとは思えないくらい周りに高層ビルや、コンビニ、交差点もなく、周りには田んぼが広がり、少し古びた駅が一つ。駅を少しいったところにコンビニが一つあるだけ。
なんでここに来たのか、木兎さんの気が知れないな。
欠伸をして、駅にあった木のベンチにドタッと座り込む。ここまで電車に乗ることに慣れていないからなのか、とても疲れていた。体力が足りないな、と前に思わされたことがあったけれど、この場面でも思わされてしまった。
駅員の人に「見かけない方ですね〜」と話しかけられたため、「ここに来るのは初めてなので」と返すと「都会からいらっしゃったんですね、こんなとこですけど楽しんでってください」と笑顔で言われた。
此方もはにかんでしまったのは気のせいだろうか。
そうこうしていると木兎さんが来た。半袖のシャツにステテコという何とも言えない服装で来たので何とも言えず、「木兎さんらしくないですね」と小声で呟く。
木兎さんはニコニコして、俺の手を握りながら家へと向かっていく。男同士なんだから、外で手を握るのはちょっと躊躇いがあった。でも、そこに恥ずかしさがあったのは隠しておく。
「うーん…赤葦、お前俺ん家来たのは良いけど、ここ狭いだろ?」
「別に、平気です」
「そっかー」
木兎さんの言う通りまさに一人暮らしって感じのところで、二人暮らしをするんだとしたら少し狭いなと思う。けど、これも木兎さんのいいところ…なのかもしれない。
でも、やっぱり単細胞だからなのか部屋は服で散らかっていて寝室はほぼ引っ越してきたばかりのままで、ダンボールは置きっぱなし、それにまだダンボールから出していないものまである。
木兎さんはリビングのソファで寝ているらしく、寝室はいらないと言う感じだったらしい。
「あの…部屋、なんで片付けないんですか?」
「えっ、それ…聞いちゃう?」
「聞きます」
「えー…だって、めんどくさいしー」
その性格を直したらどうだ。最早、成人した人とは思えないほどめんどくさがりじゃないか。
「木兎さん、それはダメですよ。いくらめんどくさいからって…」
すると俺の言葉は遮られた。
いきなりなんだと思ったら、口にはふにっとした感触。これは、あれだ。木兎さんが俺にキスをしたんだ。
「…っえ、あ、ぼ、くとさ、」
「アカアシだって、そうじゃないの?」
パニックになっている俺に木兎さんの低い真剣な声が響く。
「何、いって、るんですか」
「お前、つらくてここ来たんだろ?逃げてきたんだろ?」
そうだ、考えれば俺は木兎さんに会いたかったんじゃない。ただ、つらくて、つらくて。木兎さんに慰めてほしかっただけだ。親にバレーのことで慰められるのも嫌だし、宛がここにしかなかったのだ。
大人になれば、つらいことなんて沢山あるのに、それなのに俺はその現実から目を逸らして。
直さなきゃいけないのは俺じゃないか。
「っ……、すみ、ません、見ないでもらえ、ますか」
「…わかった。だから、」
木兎さんにぎゅっと抱き締められる。とても優しく。強さなんてどこにもない。ただ、優しい。
俺は泣いた。泣きじゃくった。
木兎さんは何も言わず、抱き締めるだけ。
「ぼく、とさん、あの、」
「どうした?」
今日だけ、甘えさせてくれませんか。
__________もう、つらいことから逃げたりしないから。
ぼくあか
- Re: 吏騎の小説スレ。主にハイキュー、創作書きます ( No.4 )
- 日時: 2015/07/06 21:36
- 名前: あやか (ID: 6CqIKfIj)
はじめまして!
お邪魔させてもらっていいですか?
ぼくあかサイコーです
- Re: 吏騎の小説スレ。主にハイキュー、創作書きます ( No.5 )
- 日時: 2015/07/07 19:22
- 名前: 吏騎 (ID: xPB60wBu)
あやか様
勿論です。
来てくださってありがとうございます。
そういってもらえて嬉しいです。
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