BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)
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- アニメ小説まとめ【BL】*リク受付中!
- 日時: 2015/07/26 01:49
- 名前: 透理 ◆AqeJ5zOxmI (ID: /GGwJ7ib)
【説明・ごあいさつ】
初めまして、透理と申します。
ここでは、色々なアニメのBL小説をあげていこうかと思っています。
ここでは初めて小説を書いていこうと思っていますので、温かい目で見てやってください←
宜しくお願いします。
何かリクエストがございましたら、こちらをコピペして書き込んでいただければ幸いです。↓
アニメ名:
CP:
その他:
その他の欄には大まかなイメージやこうしてほしいなどの要望があれば書いていただきたいです。
例:ハッピーエンド、バッドエンド、パロディ など
アニメでなくても受け付けておりますのでお気軽に。
※申し訳ありませんが、私の知らないものだと書けません((
では、よいBLライフを。
透理
*********
—目次—
1.世界一初恋「愛想」〈高野×小野寺〉 >>1 >>4
2.うたプリ「灰色にバラ」〈寿×黒崎〉 >>6
3.弱ペダ「専業主夫☆尽八くん」〈荒北×東堂〉 >>9
4.ヘタリア「甘い甘い」〈ドイツ×イタリア〉 >>12 >>13
5.ハイキュー!「絶対王政」〈影山×日向〉 >>14 >>15 >>16
6.世界一初恋「酔は本音の涙」〈高野×小野寺〉 >>17 >>18
- Re: アニメ小説まとめ【BL】 ( No.10 )
- 日時: 2015/07/22 16:28
- 名前: 雪阿 (ID: PBOj5esF)
途中変更の無茶なリクエストでしたが、答えてくださってありがとうございました。
もう、溢れんばかりの文才で書き表された荒東にキュンキュンしました!
甘え北さんも可愛いですが、照れる尽八も、スゴく可愛いです。
社会人同棲とは、不意を突かれました 笑
本当に、ありがとうございました!
これからも頑張ってください。
- Re: アニメ小説まとめ【BL】 ( No.11 )
- 日時: 2015/07/22 19:06
- 名前: 透理 ◆AqeJ5zOxmI (ID: /GGwJ7ib)
>>10
此方こそ、はじめのリクエストにお応えすることができず申し訳ありませんでした。
胸キュンしていただけたのなら幸いです(*´∀`*)
まだ自分で納得できる文章ではないので、もっともっと邁進して行きたいと思っています。
ありがとうございました。
- Re: アニメ小説まとめ【BL】 ( No.12 )
- 日時: 2015/07/23 14:02
- 名前: 透理 ◆AqeJ5zOxmI (ID: /GGwJ7ib)
【No.4-1】ルートヴィッヒ(独)×フェリシアーノ(伊)【ヘタリア】
——〈甘い甘い〉
——「待ってたんだよ、神聖ローマ。甘い甘い、お菓子を作って」
イタリアが熱を出した。
オレは弱ったイタリアが泣きつくものだから、傍のソファーに座って一泊していた。
ベッドの傍の大窓から入る風に、赤みを帯びた茶の髪を揺らして呟いていたイタリアの背中はどこか儚くて、抱きしめていないと消えてしまいそうで。
「イタリア、もう眠れ」
横からイタリアをぎゅっと抱きしめて、ゆっくりとベッドに倒す。
大人しくされるがまま倒れこんだイタリアはずっと外の闇にぼやける月を眺めていた。
“呼吸と同じリズムでポンポンすると、落ち着くらしいぞ”
昔兄さんがそう言っていたことを思い出し、イタリアの腹をゆっくり、痛めつけないように、壊さないように優しく叩く。
すう、と寝息を立て始めたイタリアにおやすみ、また来るからと呟いて柔らかな髪を撫で、部屋を後にした。
*
「ただいま」
静かな家の明かりをつけ奥の部屋に進むと、兄さんはだらしなく腹を出して寝ていた。
風邪ひくぞ、とポツリ呟いて掛け布団を肩まであげるとんん、と唸って寝返りをうつ。
何とも幸せそうな顔をしていた。
枕もとにあるデジタル時計はもう既に五時を示していて、外はぼんやりと白い光が街を照らしている。
この時間ならオーストリアは起きているだろうとリビングに向かい、受話器を取る。
「ああ、オーストリアか? 朝早くに申し訳ない。」
電話の向こうから寝起きとは思えない声でいえ、と返される。
「今日は休暇を貰いたいんだが……」と話すと、察したように良いですよ、と微笑みの声。
「それと……イタリアが悲しそうに呟いていたんだ。神聖ローマと」
返事が来ない。重い重い僅かな沈黙。
「……それは、私が話すことでしょうか」
「……いいや、すまない、変なことを聞いた」
受話器を置いて、一つため息を吐く。
知らないほうがいい。そう遠回しに言われている気がした。
「ああ、イタリアのところに戻らないとな」
そう呟いて、椅子にかかっているコートを手に取った。
〔続く〕
- Re: アニメ小説まとめ【BL】 ( No.13 )
- 日時: 2015/07/24 00:27
- 名前: 透理 ◆AqeJ5zOxmI (ID: /GGwJ7ib)
【No.4-2】ルートヴィッヒ(独)×フェリシアーノ(伊)【ヘタリア】
——〈甘い甘い〉続き
*
「解熱剤と、あとは……」
イタリアの家へ向かう途中。コンビニで辺りを見回す。
正直オレも兄さんも風邪、ましてや高熱を出すこともあまりないから、こういう時どうすればいいのか戸惑っていた。
日本に連絡し尋ねると、
『そうですね……兎に角喉を通りやすい食べ物を食べて、自然に治すのが良いかと思いますが』
と返ってきた。
そして、『弱ると寂しさや甘えが出やすくなりますから、めいっぱい甘やかしてあげてくださいね』とも。
普段からかなり甘やかしてはいると思うのだが……。
あれ以上甘えられても対処に困るな、と思いつつレジに並んだ。
「ありがとうございましたー!」
店員の威勢のいい声を背中に受けながら自動ドアを抜ける。
もうすっかり太陽は上がっていて、人々や車が行き交いしていた。
「眩しいな」
かさりとビニール袋を握りしめて空を仰ぐ。
街中を白い光で包み込む太陽と、絵の具をこぼしたように青い空。
ああ、早くイタリアの元に戻って空の様子でも伝えて——。
「ヴェェェェェ!」
聴きなれた声にまさか、と左右を見回す。
案の定、とても華奢なシルエットが遠くに逆光で霞んで見える。
何でだ、と疑問を浮かべながらも必死に走ってくる“そいつ”にこちらからも駆け寄った。
「イタリア! 家で大人しくとメモを残しておいただろう!?」
激しく肩を上下させ荒呼吸をして俯きながら、ぎゅっと服を握られる。
思わず肩を掴んでぐっと離すと、顔をあげたイタリアは目を真ん丸にしてポロポロと涙を流していた。
「ひ、どいつぅ、寂し、かったぁ! っ、うぅ、ドイツが怒ったぁ……」
いよいよ大声でしゃくりあげながら嗚咽するイタリアにぎょっとして、あたふためく。街行く人の冷たい視線もあってか、どうにかせねばと焦りが大きくなる。
そして夜のことを思い出し、抱き寄せて背中を優しく叩いた。
“呼吸に合わせてゆっくりと”
すると徐々に泣く声が落ち着いて来て、時折ピクリと震える程度になりやっとイタリアが笑う。
「ふへへ、これ落ち着くー……」
背中に回されたイタリアの手の力が強まり、そっと尋ねた。
「さあ、家に戻るぞ」
「うん!」
*
「体の方はどうだ?」
ベッドで毛布の端を握りながら此方を見るイタリアに尋ねながらベッドに座り、額に触れる。
「うん、もう大丈夫だよ」
にへら、と締まりのない笑顔をするイタリアに、思わず微笑む。
「そうか、良かったな」
ありがとう、とイタリアは目を細め、閉じた口の口角をあげた。
「ドイツ、机の上のお菓子食べてよ。いっぱい作ったんだ」
お菓子——。イタリアが悲しそうに呟いていた“神聖ローマ”を思い出し、胸がズキ、と刺されるような感覚としめつけられる感覚。
「それは、オレの為のものじゃないだろう」
気づいた時には口を滑らせてしまっていた。
イタリアはぽかんと不思議そうに口を開けっ放しにした後微笑んで言った。
「違うよ。ドイツの為に、甘いお菓子をいつも作っているんだ」
先ほどとは違う胸の締め付けを感じ、ふは、と笑う。
「恥ずかしいやつだな」
「えへへー」
今この瞬間は、二人だけで良い。
過去にイタリアが想う人がいようと、今はオレたちだけの空間だ。
いずれその存在が明らかになろうと、イタリアが未だに“その名”を呼んで泣いてしまっても今、イタリアが甘い甘いお菓子を作って待ってくれているのは、オレなのだから——。
【No.4-2】ルートヴィッヒ(独)×フェリシアーノ(伊)【完】
——〈甘い甘い〉
ハッピーエンド
- Re: アニメ小説まとめ【BL】 ( No.14 )
- 日時: 2015/07/24 12:11
- 名前: 透理 ◆AqeJ5zOxmI (ID: /GGwJ7ib)
【No.5-1】影山×日向【ハイキュー!】
——〈絶対王政〉
「おらぁぁぁぁぁぁ」
毎日毎日、体育館までの競争。
駆けるたびに足の着く熱い照り返しの地面が、頬を撫でる温かな風が、包み込むように広がる淡い水色の空が、俺は大好きだ。
ついでに隣で唸りをあげている影山のことも、まあ悪いやつだとは思っていない。
「うっし、今週はオレの勝ち」
「えぇぇ……」
荒い息を立てて階段に座り込んで、溜息混じりの声を出してうなだれる。
今週は俺の負け。悔しい、と後ろに手をついて空を見上げると、白い雲がゆっくりと緩やかな波に乗るように流れていた。
「今日の帰り、肉まん奢りな」
は、と勝ち誇り顔で鼻にかけて笑った影山に、分かりましたよ王様、と言うとムスッとした顔で「あぁ?」といわれたので口を噤んだ。
この競争は、毎週勝った回数の少ない“負け”た方が肉まんを奢るというものだった。
それに必死になりすぎて、大地さんに怒られた数ははかり知れない。
「日向ー! 影山ー!」
渡り廊下の向こうから俺達を呼ぶスガさんの声がして、即座に立ちあがる。
スガさんの隣でにっこりと微笑む大地さんに競争していたことがバレないよう、呼吸を整えて大きく手を振った。
〔続く〕