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Re: 文スレ太宰×芥川置手紙
日時: 2016/04/18 01:16
名前: 黒兎 (ID: jhXfiZTU)

居ない……居ない……嘘だ

何処にも居ない……

あの方が……何処にも……





僕の傍に……居ない


とある任務の最中に太宰が行方不明になっと風の噂を耳にした
その時は何かの間違いか或いは負傷し戻れぬだけだと思っていた部下の芥川だったがニ日経っても帰ってこず連絡すらなかった
一週間が過ぎ一ヵ月が経っても太宰から連絡はなく彼が戻ることはなかった

嘘だ…嘘だ………嘘だ……あの太宰さんが…!!!

噂が真実となり突然信頼していた上司の失踪に酷く狼狽した芥川は何度か訪れた太宰の部屋へ向かった
コンコン
「……失礼します」

ノックしても部屋の主から返事はない
ゆっくりドアノブを回す
少し灰色の埃が溜まっている部屋が主が暫く不在であることをひしひしと物語っていた
暗い部屋に明かりを灯し室内へ入る

太宰が読み古した書籍が積み上げられている
太宰が眠ったベッド
太宰が座った椅子

其処に確かに居たはずの者が何処を探しても見つからない
見つけられない

どうすればいいのか分からず途方もない喪失感に言葉もでない芥川

棚の側へ歩む
太宰が失踪前に気に入って愛読していた本を見やる
「………」

『自殺の美徳』と題された書籍
太宰さんは前々から死にたがっていた
何故死に急いでいたかは芥川は知らない
ただ死にたがっていた

ペラペラと頁を捲る
少しでも太宰の失踪に関連していないか
なにか手がかりはないか
芥川は産まれて初めて一縷の希望に縋る他なかった

Re: Re: 文スレ太宰×芥川置手紙 ( No.1 )
日時: 2016/04/18 01:57
名前: 黒兎 (ID: jhXfiZTU)

すると2つ折にされた紙を見つけた

それは芥川宛に書かれたものだった

読み進めていくうちに芥川は驚愕した

『最愛なる君へ

此手紙を見る頃には私は芥川君の傍にはゐなゐだらう(居ないだろう)
私は自らの意志で探し物を見つけるため旅立つことにした
多くの生を奪つてきた私の生きる意味をこの目で確かめたゐ(たい)と思つたからだ
突然の別れになりすまなゐ(すまない)
芥川君には迷惑もかけたが君と會ゑ(会え)てよかつた

最後に
もし君が弐年、歳月が過ぎても尚私を想つてゐたならその時は君のかいなの中で一生の眠りにつきたゐ』

太宰治

あの方に想われていた事実に目を見張った
芥川の片想いであり告げることもましてや実ることもないと胸のうちにしまい続けてきたが太宰はその想いを見抜いて黙って傍にいたのだろう

芥川は膝から崩れた
自らの意志で出ていったと知った上ですら何故1人で行ってしまったのか理解出来なかった

一言相談があれば…太宰の為なら喜んで死すら厭わない覚悟があるのに…
この行き場のない想いはどうばすればよいのか悔やんでも悔やみきれない

ただただドス黒い後悔の念だけが芥川の心を支配する

「貴方は狡いお方だ…想いを紙切れ1枚残し僕を独り残し消えてしまったのだから…」
黒いガラス玉から一滴の雫が頬を伝い落ちる

しかし僕の手で私を殺めろと貴方が望んでいるなら…
貴方が望むのならば……僕は貴方を殺め僕は貴方の後を追いましょう
何処までも何処までも地の果まで……それが例え棘の生茂る修羅の道だとしても

貴方の希望を叶えるために

芥川は覚悟を決め立ち上がり踵を返し明かりを消し部屋を後にした
その日以降二度と芥川が太宰の部屋へ赴く事はなかった

Re: Re: 文スレ太宰×芥川置手紙 ( No.2 )
日時: 2016/04/18 02:08
名前: 黒兎 (ID: jhXfiZTU)

観覧ありがとうございました
拙い文章構築能力ですみません
また誤字脱字ありましたらすみません
:(´◦ω◦`):プルプル

当方の管理不足で編集時入力するパスワードが何故か合わず編集が出来ません。゜(゜^^゜)゜。
こいつ馬鹿だろ(´ー`)と生暖かい目で見てもらえればこれ幸いでございます

今後観覧される際かなりの頻度で読みづらい誤字脱字でご迷惑をかけると思いますが何卒何卒ご容赦ください

僕くんは太宰さんに身も心も縛られてればいいなぁ(*´Д`)ハァハァ


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