BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)
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- ただただ純粋な、こいのはなし。
- 日時: 2016/11/14 01:54
- 名前: 南瓜ラスク (ID: 3Xsa0XVt)
これは、ただ、ただ純粋な、性別が同じであっただけの、恋の話・・。
初めまして、南瓜ラスクです。
この話は、まだ現実では偏見が持たれがちな『同性が同性に恋をする』ということを、一人でも多くの方に理解して頂きたい、という思いから書き始めることにしました。
自分はボキャブラリーも少なく、小説を書く経験もまだまだ浅く、拙い文章力ですが、是非読んでいただけると幸いです。
注意
これは本当にあったことをもとに書いています。
そうじゃない、など批判的な意見を持つかもしれませんが、どうかご了承ください。
- ただただ純粋な、こいのはなし。 ( No.1 )
- 日時: 2016/11/14 01:37
- 名前: 南瓜ラスク (ID: 3Xsa0XVt)
初めての味、ほろにがビター
恋・・・
それは、その人の言葉ひとつで一喜一憂し、その人のことで心がいっぱいになってしまうこと。
そして特徴的なのが・・
・・・苦しいこと。
私がいま感じている感情と一致している。
でも
そんなわけない
これは疑似恋愛感情だ、きっと
そう頭に何度も言い聞かせ、激しく鼓動を鳴らす心臓を押える。
こんなの・・・・駄目だ
なんで私が・・・・・
___三時間前
- ただただ純粋な、こいのはなし。 ( No.2 )
- 日時: 2016/11/14 01:52
- 名前: 南瓜ラスク (ID: 3Xsa0XVt)
「はぁーーっ、カラオケ終わったぁあぁ!!」
「お互い沢山歌えたねっ!!」
午後二時、私とその友人は、とくに行く当てもなく、なんとなく駅へと向かっている。
カラオケに行き、リニューアルしたと聞いたからいろいろ期待していたら特に何も変化なく、唯一変化があったのが料金の上昇だった。あれはとても悪い意味で私の期待を裏切られた。
「最初はワンコインでいけたのにィー」
「そんなに安かったの・・!?」
「そうなのよ」
「・・・・まじか」
はぁー、とため息をつく。
・・・沈黙。苦手だ。
なんとか話題を探る。
「・・・・にゃんさんってさ、Sぽいよね」
「え!?」
私は馬鹿か・・・!
なんで咄嗟に出てきた話題がそれなんだ・・・
SMの話なんてしたら、私の黒歴史が再来しかねないし・・私馬鹿だわぁ
「いやぁ・・・その辺よくわからないんだよね」
「ほう、例えば」
「うんー・・・。」
目を瞑り、眉をひそめている。
そして、なにやら口を開けたり閉めたりしている。
言いずらいことなのだろうか、と思ったとき、私の目が彼女に捕らえられる。
「・・・このこと、絶対に言わないでよ」
「うんっうんっ、言わない」
私の強烈な頷きを見、ふう、と息をつく。
「・・・あのね、、ゆーちぃいるじゃないっすか」
「っすね」
「よく・・ちょっかい出してきたりするじゃん?・・あと、かなり強烈に殴ってきたり」
「だね、あれ痛いよね」
「うん、痛いんだけど・・・」
「・・けど?」
ごくり、と息をのむ。
「・・・正直、ゆーちぃにならいいかな・・とか思うんだよね」
- ただただ純粋な、こいのはなし。 ( No.3 )
- 日時: 2016/11/14 02:10
- 名前: 南瓜ラスク (ID: 3Xsa0XVt)
「・・・あらま」
「・・うん、しかもそれだけじゃなくって」
鍵が取れた様に、ぼろぼろと話し始めるにゃんさん。
「なんていうか・・・ゆーちぃのこと滅茶苦茶可愛いと思うし、ゆーちぃのこともっと知りたいと思うし、ゆーちぃといちぃちゃしてる女子みると・・・なんていうか・・嫉妬・・する」
「そうなのか」
それはSMとはまたなんか違うような。
確かに私も首絞められるのが好きとかいう謎の性癖があり、それを理解している上で首を絞めてくる相手がいる。
その人には・・確かに、、、、いや、、、、。
・・その気持ちはわからなくもない、ということが言いたかった。それだけ。
でも、その嫉妬とかって、ある種の感情に少し似ている気がするような。
「恋、だったりして・・?」
にゃんさんの顔を少し覗き込む。
「え、マジで・・?」
にゃんさんは、かなり驚いた表情をして固まっている。
「いや、分かんないけどさ・・。あり得なくはないよ。・・今まで恋したこととかある?」
「あー・・・あるよ」
「じゃあその時の感情と当てはめてみて」
うーん・・・と、上を向く。
「・・・似てはいるんだけど・・・少し違う・・・かも?」
「なるほどねぇ。難しいね」
「そうだね・・・。」
「恋心っていうのは、あれだもんね。ほら・・例えば、その人の言葉で一喜一憂したり、その人のことしか考えられなかったり」
「その通りだよ、うんうん。私がM寄りだったとしても、恋とは違うさ!」
「だねー。まぁ、女子同士の恋愛っていうのも・・ねぇ」
ははは、と笑う。
そうして会話は締めくくられ、お互い帰宅する道に帰った。
- ただただ純粋な、こいのはなし。 ( No.4 )
- 日時: 2016/11/14 02:25
- 名前: 南瓜ラスク (ID: 3Xsa0XVt)
帰宅。
床にバッグをガサツに投げ、スマホを片手にとり、ラインを見る。
そして、なんとなくタイムラインに目をやると・・・
『ポジ和風の聖地行って来たよ〜』
呼吸が止まる。
ポジ和風とは、ポジション和歌風雲というゲームの略称で、私がかなり長くやっているゲームの一つだ。
そしてそのポジ和風の聖地が、私の生まれてきた中で一番好きな場所、京都。
そこに行って来たというタイムライン。
それを乗せたのは、、
私の性癖事情を知る彼女。
私の憧れである彼女。
そして、私が一番親友になりたかった彼女。
彼女はつい最近、またポジ和風を始めたのだ。
前始めた時はすぐに飽きてしまい、私がその話を持ち掛けても流されていた。
さらに、修学旅行で京都に行ったときに、私が幸せに包まれる中彼女は、
「こんな興味のないところ歩かされてさ」
と言った。
そのタイムラインを見た途端、物凄い数の感情が一気に押し寄せてきた。
羨ましさ、憎たらしさ、嫉妬、裏切られたような気持ち、悲しさ、その他諸々。
私が行きたくてもいけない場所に、軽々と。
興味ないと言っていたのに、堂々と。
何故、私より先に。
真っ黒な感情が私をどろどろと支配していく。
そんなとき、彼女のコチャからメッセージが入った。
『今京都にいるんだ』
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