BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)

■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
 入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)

名もない愛束
日時: 2017/07/22 17:07
名前: 林檎 (ID: TkB1Kk0e)







attention

bl小説となっています。苦手な方は、此処から先に進まないでください。
また、オリジナルキャラクターを作成しています。
ご了承ください。



Re: 名もない愛束 ( No.1 )
日時: 2017/07/22 17:35
名前: 林檎 (ID: TkB1Kk0e)




Story1


好きな人の話です。

優くんは、恰好いいです。
すごく整った顔の美人さんで、少しの女らしさを感じます。
高知県出身ですが、目立った土佐弁は喋りません。

彼の紹介はここまで。

優くんは、僕の恋人です。
デートするのは、彼に会えるのは、3ヶ月に1度くらい。
会えた日は必ず、お酒を飲んで、夜はたっぷり愛し合います。
泣くんですよ、彼。
僕が好き過ぎてつらい。そう言って泣くんです。
彼は太ももを愛撫されるのが好きでした。くすぐったいと身をよじるその姿が、ひどく愛らしかったのを覚えています。
僕は、彼にキスしたことがありません。
どれだけ身体を重ねても、キスしたことはないんです、ただの1度も。
それを、後悔してはいません。
ぼろぼろになった彼の歯をなぞるのは、あまりにもつらすぎませんか?


優くんは、死にました。
喉にできたがんが身体中に転移していたそうです。
そうですね、泣きました。
けれど僕は幸せです。
君の恋人でいられたこと。愛したこと、愛されたこと。
最期の3ヶ月、声が出なくなった君。
逝く直前に残された言の葉を、僕は後生、忘れません。



春希くんが好き過ぎてつらい。





Re: 名もない愛束 ( No.2 )
日時: 2017/07/22 18:00
名前: 林檎 (ID: TkB1Kk0e)




Story2



絵野口ですか?
いまはいないです。

ああ、好きですよ、誰よりも。

絵野口の膝は、少し硬かった。
頭を預けても、座っても、少し硬い。
まあ、俺も人のことは言えないんですけどね。
でも俺、好きでした。心地いいじゃないですか。好きな人の身体は。
あ、でも、性行為はしたことないんです。
俺はべつによかったんですよ。ただ絵野口が、俺の身体が心配だと言うから。
少しくらい痛くたって、絵野口のものになってみたかったかもしれない。

絵野口はよく笑うんです。表情豊かで、死ぬほど愛らしかった。
けれど、泣かない。絵野口は泣かない。
俺に好きと言われると、恥ずかしそうに笑う。指をぶつけても、へらへら笑う。声を馬鹿にされても、とにかく笑う。
ね?ほんっとあほでしょう?

いま、鮮明に思い出せるのは____________。


誤解を生まないように、言います。
死んだのは俺です。この俺。
絵野口は、死ぬ直前に訊きました。
僕はどんな表情をしていればいい?
俺は答える。
好きだ、と。





いま、鮮明に思い出せるのは、君の笑顔ですね____________。









Page:1



小説をトップへ上げる
題名 *必須


名前 *必須


作家プロフィールURL (登録はこちら


パスワード *必須
(記事編集時に使用)

本文(最大 7000 文字まで)*必須

現在、0文字入力(半角/全角/スペースも1文字にカウントします)


名前とパスワードを記憶する
※記憶したものと異なるPCを使用した際には、名前とパスワードは呼び出しされません。