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兄弟 片想い
日時: 2018/04/15 21:44
名前: 知咲 (ID: t/sU5plx)




「あー、なんで優兄は准兄には優しいんだろー…」


ある日の休日
三兄弟の末っ子、圭介けいすけがボソッと嘆く。



「ーーは?」


兄貴が俺に優しい??
そんなこと特に感じた記憶はない。



ーーーーー

「…たく、圭介は本当仕方ないんだから…」

やんちゃな弟に苦笑しながらも頭を撫でる…

そんなよくある光景を思い出しながら



「…いや、優しいのはお前にだろ」


「いんや!俺により准兄にのが優しい!!」


何を根拠に…

准一じゅんいちは弟の理解不能な断言に小さな溜め息を吐き、ソファへと寝転がった。





ーーーーーー


「准……」

前髪を撫でられ顔に落ちていた髪がさらりと掻き分けられる。

「ん……」

目をゆっくりと開けると、目の前には長男のゆうが目を細めてこちらを見つめているようだった。


「なに…?」


いつの間に眠ってしまっていたんだろうか…。

夕日に透ける優の髪がキラキラしていて、微笑む優が綺麗だな…
なんて思いなから、自分の名前を呼ばれていた気がして まだ朧気な目でたずねる。


「いや、綺麗だな……って思って」

目を覚ました准一に内心ビックリしながらも、ゆっくりと手を離し呟く。


「は?」


優の言葉は まるで自分の心を読まれたかのような錯覚に陥り、驚いたように目を見開き 上体をゆっくりと起こす。


「気持ちわり……」

実兄のこと綺麗だと思うなんて、、と
ほぼ自分へと向けて呟いた言葉だったが、優にもグサリと突き刺さる。


「はは、ごめん…、だよな。」



俯きながら苦笑し謝罪をすると、その場から離れようと立ち上がる優だったが准一の声に足を止める。

「そういえばさ…」

「…?」

「兄貴ってなんで誰とも付き合わねぇの?」


圭介から優兄はモテるのに、告白を全て断ってると聞いたことがある。

つかいくら同じ高校だからって学年が違う兄弟の噂なんか普通耳に入るもんなのか?と圭介の情報網を疑問に思う。



准一から恋バナをふられるなんて予想だにしていない優は一瞬身を固めるも、戸惑いながら答える。


「…好きな子、、いるから…」


優の真面目な答えに、自分から振ったはずなのに兄弟で恋バナをしているむず痒さが一気に沸き立つもこの話を終わらせる方法が分からない。


「そっ……か。告白とか…しねぇの?」


優は准一を見つめ間を置いた後、目を反らし答える。


「…受け入れてもらえないこと、分かってるしね」


寂しそうに笑う優に、なんでこんなこと聞いてしまったのかと自分を恨む。


「それでも諦めきれねぇとか、兄貴って意外と女々しかったんだな」

そんな顔するくらいなら、さっさと諦めればいいのに。


「お前なぁ…、人の気も知らないで…」



ズケズケと人の心に踏み込んでくる、愛しい目の前の人にクスクスと笑いが止まらず
悪態をつきながら准一の頬を引っ張る。


「はにすんだよ」

「少しくらいフォローしろよな、ばーか」


眉を歪めて抗議する可愛い弟。



いつか、告白できる

そんな日が来るのだろうか。。





Re: 兄弟 片想い ( No.1 )
日時: 2018/04/21 20:16
名前: マスク (ID: U.0LA5in)

コメント失礼します!
ここからの展開に期待です!すっごい楽しみです!
文章が読みやすく、兄弟ものの小説でとっても良かったです!
話の導入も自分の好みで最高でした!
これからも頑張ってください!
(もし、コメントが邪魔だった場合報告してください。削除します。)


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