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- 【進撃の巨人・現パロ】余命一年の僕が恋をしました。
- 日時: 2018/05/09 20:27
- 名前: ゆうりん@ベルトルトは神 (ID: tyHe3Nhg)
はじめまして!初めてこのサイトに小説を投稿する
ゆうりん@ベルトルトは神です!!
名前の通り、進撃の巨人のベルトルトが大好きです!
今回、私は初めての投稿なのですが、頑張りたいと思います!
アドバイスをくれると助かります!
暖かい目で見てくれると幸いです。
初の小説は進撃の巨人のBL現パロです!!
ベルマルです!
物語はマルコ目線で進めていく予定です。
題名の通り、余命一年のマルコがベルトルトに恋をする物語です。
よろしくお願いします!
- Re: 【進撃の巨人・現パロ】余命一年の僕が恋をしました。 ( No.1 )
- 日時: 2018/05/09 20:26
- 名前: ゆうりん@ベルトルトは神 (ID: tyHe3Nhg)
第1話
桜が咲く頃、人々は新しい生活や学校生活に期待で胸を膨らませる。
そんな中、僕だけが違った。
僕は一人、一つの病室で桜を眺めていた。
「ボットさん、気分はどうですか?」
一人の看護師さんが僕に話しかけた。
「はい、大丈夫です。いつも通りです」
僕が答えると看護師さんはニコッと笑い、言葉を続けた。
「それは良かった。ボットさんも今年から高校生でしたっけ?早く、学校に行けるといいですね」
「……はい」
看護師さんは点滴の確認をすると、お辞儀をして病室を出ていった。
「はぁ……学校……か」
僕は小さい頃から心臓が悪かった。
少し運動するだけで息が上がり、酷い時は呼吸困難になってしまう。
だから、体調を崩す度にこうして入院している。
僕は、こんな自分が嫌だった。
中学二年の時、僕は学校で倒れてしまった。
その時は周りに心配をかけ、迷惑をかけた。
僕はそれが、嫌なんだ。
皆と同じ事が出来ない。
それが単純に悔しかった。
僕が学校で倒れてから親は僕を学校に通わせるのを嫌がっていた。
僕が『行きたい』、『大丈夫だから』と声をかけても、両親は首を横に振るばかりだった。
そして、いつの間にか月日が経ち、僕はもう高校生だ。
それと同時に、月日が経つにつれて僕の体も弱ってきていた。
あれは、一ヶ月前の出来事だ。
僕は体調が回復し、もう少しで退院出来るといった時に担当医に言われた。
『余命一年』
その言葉が今も僕の気持ちに残っている。
言われた時は何を言われているのか、すぐには理解出来なかった。
だけど、少し時間をおいたら、理解出来た。
担当医の話によると、僕の心臓は他の人よりか起動していないらしい。
それが、年を重ねるにつれて心臓が正常に起動しなくなっていった。
自覚はないのだが、寝ている間が特に危険だと言われた。
寝ている間、僕の場合は心臓が一定時間、動かない時があるらしく
心肺停止状態になる事が多々あるそうだ。
それで、心臓が限界に近づいていたのだ。
で、出された結論は『もって一年』だった。
その出来事から数日後。
遂に寝ている間だけでなく、起きている間も発作を起こすようになった。
発作が起きて、僕は倒れ、今に至る。
「はぁ……」
僕は深い溜息をつく。
(僕も、皆みたいに普通に学校に行きたい……)
どうせ、もう一年しかないんだ。
後悔だけはしたくなかった。
トントン
病室のドアがノックされた。
「はい」
僕が返事をすると、入ってきたのは……
両親だ。
to be continued……
- Re: 【進撃の巨人・現パロ】余命一年の僕が恋をしました。 ( No.2 )
- 日時: 2018/05/10 19:25
- 名前: ゆうりん@ベルトルトは神 (ID: tyHe3Nhg)
第2話
病室に入ってきた両親はなんだか、表情が少し明るかった。
「マルコ、話があるんだけど」
「うん、何?お母さん」
「あのね、」
お母さんは微笑みながら言った。
「さっき、先生と話してきたんだけど、マルコ、あなた学校行きたい?」
「え……うん!行きたい!」
僕が勢い良く返事をすると、両親は顔を見合わせ僕に言った。
「そうよね、マルコ。朗報よ。学校、行けるようになったの」
「え、本当!?」
僕は心の底から喜んだ。
だって、ずっと夢にみてた学校に通える事になったのだ。
嬉しいに決まっている。
「マルコ」
お父さんが僕に言う。
「あとお前は一年しか生きられない。だけど、気に病むことは無いからな。マルコはマルコがしたい事をしていけばいい。お父さん達は出来るだけサポートするからさ」
お父さんの言葉は僕にとって、とても、暖かかった。
「うん……ありがとう、お父さん、お母さん」
僕は両親を順番に見回し、お礼を言う。
両親は暖かく笑ってくれた。
「よし、そうと決まれば退院の準備をしないとな。学校はもうこっちで決めてるから」
「そうね」
「うん」
僕はもう一度、窓から桜を見た。
まだ、咲いて間もない桜。
そんな桜達が風に揺られていた。
(これから、頑張ろう)
僕は後悔しないように、自分のやりたい事をやっていこう。
そう、決意した。
ここから、新しく始まる。
僕の生活も、人生も。
ここから、始まるんだ。
to be continued……
- Re: 【進撃の巨人・現パロ】余命一年の僕が恋をしました。 ( No.3 )
- 日時: 2018/05/16 00:47
- 名前: ゆうりん@ベルトルトは神 (ID: tyHe3Nhg)
第3話
4月の始め頃、僕が入学する高校の入学式が行われた。
ここまで来るのは大変だったけど、今は気持ちも落ち着いてきている。
僕が学校に通うにはいくつか条件がある。
一つ目は移動する必要がある時だけ、動く事。
要するに、あまり無駄な行動はするな、という事だ。
二つ目はこの病気の事は関わる先生以外には言わない事。
これは僕が頼んだ事だから厳密には条件には入らないかもしれない。条件というより約束だ。
三つ目は体育の授業は無理をしないように取り組む事だ。
そして、四つ目は学校に行く際は必ず、吸引器を持っていく事だ。
これはもしも、発作が起きた時にすぐに対応できるようにだ。
これらの条件を守りながら僕は学校生活をしていかなくてはならない。
なんだか色々と面倒だが、これも僕のために考えてくれた事だ。
やるしかない。
「えー、新入生の皆さんは各教室に移動してください。繰り返します__」
アナウンスの合図で生徒達が一斉に移動を開始する。
僕も、流れに任せ体育館をあとにする。
僕のクラスは『一年A組』だ。
この校舎の二階にある。
(ここか……)
僕は扉に手をかけ深呼吸をした。
他の同い年の人達に入るのは中学二年以来だ。
なんだかすごく、緊張する。
「あの、君もA組?」
「え、あ、はい!」
突然、後ろから声をかけられ少し驚いてしまった。
声をかけてきた人物はとても身長が高い、男子生徒だった。
僕は176センチと、普通ぐらいだがその生徒はとても高い。
平均身長は軽く越しているだろう。
「ご、ごめんね。驚かしたかい?」
「い、いや!大丈夫!」
僕は慌てて言う。
男子生徒は顔がとても整っていて、カッコよかった。
つい、見蕩れてしまったのだ。
「えーと、君もA組なんだよね?一緒に教室入ろう。僕、一人じゃ緊張しちゃって……」
「あ、実は、僕もなんだ。あのさ、名前、聞いてもいい?」
僕はなんだか、すごく『この人と仲良くしたい』という気持ちが強く出てきた。
「うん、僕はベルトルト・フーバー。君は?」
「マルコ・ボットだよ。よろしくね、ベルトルト」
「うん、マルコ」
僕らは微笑み合う。
そして、ベルトルトは扉を開けた。
高校生活は、上手くいくような気がした。
to be continued……
- Re: 【進撃の巨人・現パロ】余命一年の僕が恋をしました。 ( No.4 )
- 日時: 2018/05/30 19:45
- 名前: ゆうりん@ベルトルトは神 (ID: tyHe3Nhg)
第4話
高校生活は良いスタートで始まった。
授業もちゃんと受けれているし、それなりに友達も出来た。
始業式からベルトルトとはよく話すようになっていた。
ベルトルトは本を読む事が好きみたいで、僕に色んな話をしてくれる。
僕も本は好きだから、そこが多分、意気投合したのだろう。
毎日が本当に楽しかった。
「ねぇ、マルコ」
「ん?どうしたの?」
僕とベルトルトはいつものように二人で帰っている。
二人で放課後、たまに本屋にも行ったりしていた。
でも、無理したらいけないから、本当にたまにだけどね。
「今週の土曜日、空いてない?一緒に行きたい所があるんだ」
「え……今週の土曜日?」
確か今週の土曜日は病院に行く事になっている。
でも、病院は午前中だし……
僕は少し考えてから答えた。
「うん、午後からなら空いてるよ」
「本当?良かった。じゃあ、また連絡するね」
ベルトルトは「じゃあ僕、こっちだから。じゃあね」と言って、去っていく。
(初めて、友達と遊びに行くな……)
僕はワクワクしていた。
あまり僕は外を出歩く事も出来なかったから、余計に。
(あ、だけど……お母さんとお父さんはなんて言うかな?勝手に決めちゃって、大丈夫だったかな……?)
少し不安になりながら、僕は帰路を急いだ。
「ただいまぁ」
「あら、マルコ。おかえり。学校、どうだった?」
家に入ると、すぐさまお母さんが出迎えてくれた。
「うん、楽しかったよ」
僕が答えると、お母さんは「そう」と微笑んだ。
リビングに入ると、お父さんがテレビを見ていた。
「ああ、マルコ。おかえり」
「お父さん、ただいま。今日は早いんだね」
「まぁな」
お父さんは一言言うと、テレビに向き直る。
(あ、そうだ。ちょうど良いから土曜日の事、話してみよう)
僕は思い出し、お母さんとお父さんに言った。
「そういえば、お母さん、お父さん。今週の土曜日の午後から、友達と遊びに行ってもいい?」
「え……」
僕が言うと、お母さんが目を丸くした。
「ちょ、ちょっとマルコ、本気?だって貴方、あまり無理すると……」
「わかってるよ。自分で注意する。だから、良いかな?」
「でも……」
お母さんは眉を下げ、困っている。
すると、お父さんが口を開いた。
「いいじゃないか。マルコだって、遊びたいだろう。だけど、気をつけるんだぞ。念の為、薬と吸引器は持って行きなさい。お友達に迷惑をかけるんじゃないぞ?」
僕はパァーと表情を明るくした。
「うん!ありがとう!お父さん!」
僕は二階に上がっていった。
「本当に大丈夫かしら、あの子……」
「……好きにさせてやりなさい。あと少しの人生なんだからね……」
to be continued……
- Re: 【進撃の巨人・現パロ】余命一年の僕が恋をしました。 ( No.5 )
- 日時: 2018/06/03 02:05
- 名前: ゆうりん@ベルトルトは神 (ID: tyHe3Nhg)
第5話
土曜日、僕は午前中に両親と一緒に病院に行き、診察を受けた。
色々な検査も行われ、随分と疲れた。
「マルコ、大丈夫?」
お母さんは心配そうに顔を覗いてくる。
「大丈夫だよ、お母さん」
「そう、それならいいわ。そういえば、そろそろ時間じゃない?」
「あ、本当だ!行かなきゃ!」
僕は時計を見てハッとする。
もうすぐで、ベルトルトとの約束の時間だ。
僕は急いで支度をし、玄関に向かう。
「マルコ」
お父さんに呼び止められ、振り向く。
見ると、両親が立っていた。
「……行ってらっしゃい」
お父さんは優しく微笑みながら、呟くように言った。
「……うん、行ってきます」
「マルコ」
次にお母さんに呼び止められる。
お母さんは僕に近づき、僕を優しく抱きしめる。
「……気をつけてね、楽しんできてね」
「うん、うん。ありがとう、お母さん」
僕は二人にもう一度、「行ってきます」と言うと家を出た。
* * *
待ち合わせ場所は、駅前だった。
さすが駅前と思うほど、人が溢れていた。
待ち合わせ場所に着いた時間は、待ち合わせ時間の五分前程だ。
(……どうしよう、なんだか緊張してきた……)
単に男友達と遊ぶだけなのに、僕はすごく緊張していた。
それは、『初めて』だからなのか。
それとも、相手がベルトルトだからなのか。
(いや、相手がベルトルトだからってこんなに緊張しないでしょ……多分……)
ベルトルトとはいつも学校で話しているのだ。
それなのに、今さら緊張するなんて……ありえない。
僕は首を横に振り、先程の考えを振り消す。
「マルコ?何やってるの?大丈夫?」
「うわっ!?」
突然、話しかけられ声を出してしまう。
どうやら、ベルトルトが来たみたいだ。
ベルトルトは僕を怪訝な表情で見ていた。
きっと、僕の行動に驚いたのだろう。
(み、見られた……なんだろう、なんか恥ずかしいような……)
僕はベルトルトに誤魔化すように言ってみた。
「ご、ごめん!ベルトルト!ビックリしたよね……いや、あの、さっきのは……その……」
僕はなんて説明したら良いのか分からず、言葉を詰まらせる。
すると、ベルトルトがふふっと笑った。
「マルコ……ふふっ、本当、面白いなぁ、君は」
笑われ、僕はますます恥ずかしくなり俯いた。
「ご、ごめん……変……だったよね……」
僕が俯きながら言うと
「ううん、別に。ただ、面白いなぁって思っただけ。ごめんね、笑ったりして」
「ッ!ううん!だ、大丈夫!あ、その……今日は誘ってくれてありがとう」
僕がお礼を言うと、ベルトルトは微笑みながら答えた。
「いいよ、僕が一緒に行きたかったんだ」
「僕と行きたい場所って……?」
僕が問うと、ベルトルトはある建物を指さした。
「あそこだよ、大きい本屋だよ」
「えっ!?あれって本屋だったの!?」
僕が驚くと、ベルトルトはまた微笑みながら言った。
「うん、ほら、行こう?」
そう言って、ベルトルトは歩き出した。
僕はベルトルトについて行った。
to be continued……
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