BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)
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- タイトル未定
- 日時: 2019/10/16 00:02
- 名前: サムネ (ID: EYuxdBgO)
タイトルが決められないけど、載せたいものがあるので作りました!
殴り書き程度の小説とも呼べないかもしれませんが宜しければ閲覧していってください!
BL小説になります。
※裏表現はガッツリはR指定になるので無いです。
ですが、におわせ類なものはチラホラ出すつもりです。
※下ネタもチラホラ、苦手な方は飛ばし読みでも構いません。
※荒らし、中傷は避けて頂けると幸いです。
- Re: タイトル未定 ( No.1 )
- 日時: 2019/10/16 07:16
- 名前: サムネ (ID: EYuxdBgO)
先日、大切にして大事に育てた弟みたいな存在の幼馴染である須川蓮に告白された。
もちろん、お断りさせていただいた。
だって、相手は男で、俺も男だから!
「いやなに考えてんだよ!!」
「シーッ!!あはは、すみません。なんでもないんですー」
感情に任せてバンッと音を立ててテーブルを叩くと親友の久保雄大が人差し指を立てて周りの客に頭を下げてる。
今は高校の近くの喫茶店に親友と来ている。
二足歩行出来るようになった頃から、たまに家に来て遊んで、中学上がる頃には人見知りで引っ込み思案な性格で緊張して肩を上げて俺の後ろに隠れるように登校してたのに・・・今は俺より背が伸びて、筋肉もつけて凛々しい眉毛が男らしさを象徴するようで。
モテないわけじゃないはずなのに彼女を作らない蓮に何故かと聞いたら、俺のことが好きだからと意味不明な回答をされた。は?って顔したら、順番が逆になったけど恋人になってもらえませんか、って妙に真剣な顔で言われた。
蓮の言葉は聞こえているのに意味が理解出来なくて固まっていると、覗き込むように俺の様子を伺っていた蓮の顔が近づいてきて、慌てて蓮の口を両手で塞いで断った。
「『ごめん、俺は女の子が好き』・・・ねえ?」
「我ながらしっかり断れてたと思う!」
「どこが。ワタワタして断ったんじゃないよね?」
「・・・」
「そしたら?」
こういう時に雄大は何かと相談に乗ってくれる。世話好きで兄貴肌で優しい、細目をもっと細くして微笑む時はフワフワ綿が浮いてるような空間になる。
今は頬杖をしていちごパフェを食べながら俺の話を聞いてくれている。
「そしたら・・・」
- Re: タイトル未定 ( No.2 )
- 日時: 2019/10/23 00:55
- 名前: サムネ (ID: P747iv5N)
「『いいですよ、俺のこと好きになってもらいますから』って」
「すっごい自信だね」
昔から運動と勉学を両立するのが得意で、特に運動は学年で上から数えて一桁をキープしてる。引っ込み思案だったのに、中学三年の頃に何があったのか・・・俺の後ろをテケテケ着いてきて、俺を見つければ走ってきて周りで俺が声をかけるまでソワソワしていたチワワみたいな子が、高校に入った時には凛々しくクールなナリをして大きく成長した体でいつの間にか近くに居る、ドーベルマンみたいになっていた。
甘やかし過ぎたのか、世界の中心が自分だと思ってる時があって約束を強引に取り付けてきたり、自分が欲しいと思ったものは自分のものにしないと気が済まない性格で、渡さなかったら拗ねるところが可愛いんだけど、手に入ると興味を無くす飽きやすい性格でもあるんだ。
俺もその対象になってしまったのだろうか。
「はあ・・・」とため息をつくと向かい側から手を伸ばして雄大が頭を撫でてくれた。ありがとうって抱きしめ返したいけどテーブルが邪魔で、回り込んで行くほどの気力はない。
「今日は日誌当番だっけ?」
「うん、だから雄大に相談できるチャンスだと思って」
「わざわざ高校の近くの喫茶店で・・・ねえ?」
「だって置いて帰ったら、アイツ泣いちゃうんじゃないかって、心配で」
「さすがに高校生にもなって下校一人にされたくらいで泣かないでしょ、イジメにあってるわけでもないんだし」
「そうだけど・・・」
「ホント悠人は蓮に甘いね」
「最近自覚しました・・・」
話終えるタイミングで店内の入店を知らせるベルが鳴って、雄大が顔を上げて俺の後ろを見る。
俺も振り返ると蓮が俺たちを見つけて頬を綻ばせながら寄ってくる。そう、俺はこの笑顔が好き。でも恋愛の好きじゃなくて、小動物を相手にするような好き!可愛い!みたいな、そういうの。
「お待たせしました」
「なんで僕らがお前を待ってたみたいな流れなの、別に待ってないから待ち合わせしたわけでもないし」
雄大は蓮が寄ってきて開口一番のセリフに喧嘩腰。それに対して蓮は鼻で笑う。
「あ、雄大さん居たんですか?フッ、気づきませんでした。悠人しか目に入ってなくって、すいませーん」
「ふ、ふたりとも、喧嘩しないでっ・・・ってか蓮はドサクサに紛れて呼び捨てすんな!俺一つ年上だからな!」
「ひとつもふたつも変わらないじゃないですか」
「変わるよ!一年も長生きしてんだから!」
「じゃあ、これからも俺のために長生きしてくださいね!ふふっ」
「いや、うん・・・そうだね、長生きはするよ」
「早速お付き合いから始めましょうか、今夜空いてます?」
「性急すぎるわ!」
ほら、こんな具合に二週間前振ってからは会うたび口説き文句を出される。告白は頬を赤くして顔も堅くて緊張してて可愛かったのに今では淡々と話を進めようとしながら俺の隣に座って密着してこようとしてくるもんだから、蓮のペースに流されないよう妥協したら負けだと言わんばかりに俺も必死なのだ。
雄大が俺達のやりとりを見て「僕が居ることも忘れないでね?」なんて笑顔で言う。忘れてないよ!てか雄大が居ないと蓮がなにしてくるか分かんないから居てよ!最近の蓮の怒涛の押し攻撃に、俺は怯んだ隙を突かれたらと思うと怖くて出来るだけ二人きりになりたくないんだから!まだ自分のお尻は大事にしたい。だって、あれでしょ?男同志って下の穴は一つしかないんだし、それを使ってするわけでしょ?無理だよ、入るわけないんだもん、痛いのやだし。
「そういや今度、鯨岡先生が写真部で二泊三日で合宿しないかって言ってたけど、二人は行く?」
雄大が大きく話を変えてきたけどソレは俺の興味をそそるものだった。
- Re: タイトル未定 ( No.3 )
- 日時: 2019/10/23 01:25
- 名前: サムネ (ID: P747iv5N)
「なにそれ!?行く!行きたい、行きたい!絶対参加!」
「悠人さんが行くなら俺も」
「なあ、蓮!一緒に夜枕投げ大会しよ!テレビゲーム出来なかったらカードゲームとか!うわあ、楽しみぃ!」
「いいですね、せっかくですから罰ゲームつけましょうよ」
「そうだね!そっちのが燃えるし!」
「それで、雄大さん。場所どこなんですか?」
たった二泊三日だけど、みんなといっぱい遊ばなきゃ勿体ないよね!何持っていこうかな?
ワクワクしてると「遊びに行くんじゃないんだからね、目的忘れないこと!」って雄大に忠告される。
蓮が雄大に場所を聞いたら、それは後日決めるって話で現段階で参加してくれる人がいるなら話を進めるってことらしい。
「えー、この話流されちゃったら嫌だなー。あ!明日の部活の時に決めちゃわない?!場所!」
「いいですね」
「こらこら、まだ決まった話じゃないんだからね?・・・まあ、場所決めるぐらいなら怒られないと思うけど」
「決まり!やった!楽しみだね、蓮!」
「はい!」
蓮が背中から腕を回して俺の腰を引き寄せるから、蓮との距離が近くなって、なんだか良くわかんないけど照れくさくなったから俺も蓮の肩に腕を回して抱いてやる。
蓮の注文していたチョコバナナパフェが運ばれてきて蓮の前に置かれる。俺と向かい合うように座り直そうと動いた蓮の腕がテーブルにぶつかり振動音を鳴らす。
「ゆう・・・」
ガタンッ
「あっ」「おい、パフェ!」
テーブルの揺れた衝撃にぐらついたパフェを見ていた俺と雄大は同時に声を出した。
雄大の注意をするような半分怒鳴り声のような声をかけられると、蓮は渋々といったように唇を尖らせて俺から離れてパフェを小さなスプーンで掬って食べ始めた。
頬を少し膨らませて拗ねている様子はやっぱり可愛かった、でもこれは恋愛感情なんかじゃない、可愛い弟を見るのと同じなんだ、そう心で呟いた。
- Re: タイトル未定 ( No.4 )
- 日時: 2019/10/23 14:13
- 名前: サムネ (ID: P747iv5N)
パフェも食べ終わって、途中まで一緒に帰っていた雄大と「また明日」と別れる。
蓮の家までもうちょっと、俺の家はそれより少し先。
家が隣ってわけじゃないけど、近所だからって朝は蓮が迎えに来たり俺が蓮を起こすついでで毎日一緒に登校してる。
蓮と二人で歩いてると無言でも居心地が悪くないのは昔からの付き合いがあるからかもしれない、ふとそんなことを思って上を見る。
「わあ!蓮みて!・・・すっごい、星がキレイ」
「わっ・・・ほんとですね」
藍色の空にキラキラ光る星がすごく綺麗で、星空を見るのはしょっちゅうあるはずなのに久々に感じて、暫く見つめる。
ふいに右隣にいた蓮の左手が俺の右手に触れる。
ん?と思っているとスルリと手を繋がれて指の間を通って絡める。こんな手の繋ぎ方は初めてだったけど別に嫌じゃない。蓮の顔を見ると横顔しか見えなかったけど頬が少し赤い気がして愛くるしく思う。
俺も繋いだ手にギュッと力を込めると歩みを止めて立ち止まった蓮が口を開いた。
「悠人・・・俺が告白したの、おぼえてる?」
え、なにかまずいことしたかな?
「う、うん、おぼえてるよ・・・?」
眉を寄せて不安そうな顔して聞いてくるから、今更取り消しとか言うのかな?ぎこちなかったかもしれないけど頷いて質問に答える。
「悠人は俺のこと、好き?」
「好きに決まってんじゃん!・・・だけど、恋愛とかそういうんじゃなくて・・・なんていうか、兄弟として、みたいな」
上手く伝えられたか分かんなくてチラッと見上げてみると、蓮は「そっか」と口を引き攣らせて無理やり笑った。その後は会話もなくなり俺と目を合わせてもくれなかった、喧嘩した時のような気まずさに時折蓮の横顔を見たけどその目は潤んでるように見えた。
酷く悲しげに作り笑いを浮かべる蓮を思いだして、ズキッと胸が痛んだ。そうさせているのが自分なんだと思うと「大切に育ててきた弟を自らの手で痛めつけるなんて俺バカじゃん」と心の中で自虐しながら苦しくなる胸に、俺も泣きそうになった。
なんだか申し訳なくなって繋いだ手を離そうとしたけど、蓮が手に力を込めたから固く繋がれた手から離れることは出来なかった。
いつも通り、俺の家の玄関まで送ってくれた蓮は「では、また」と手短に言うと繋いでいた手をゆっくり離して自分の家へ帰って行った。
その背中がとっても寂しそうだったけど、俺にはどうしたらいいか分からなくて見ぬ振りをした。
- Re: タイトル未定 ( No.5 )
- 日時: 2019/10/25 23:51
- 名前: サムネ (ID: KVMT5Kt8)
ガチャッ
「っ・・・ん?」
「相変わらず寝起きがいいですね」
「・・・勝手に入ってくんなよー・・・」
物音に目が覚めて、鳴った方へ視線を向けると同時に首を上げる。制服姿の蓮が部屋に入ってきて扉を閉める。
部屋のカーテンを両手で開けるから、一気に太陽の光が部屋の中を照らすように広がる。眩しくてまだ寝ていたくて駄々こねるように言うけど、学校に遅刻して怒られる方が嫌だから仕方なく起きる選択をする。
「くぅーあー」とベッドの中で両手を上げて背伸びする。
「一応ノックしましたよ?」
「んぇー?聞こえなかったよ・・・」
「随分熟睡してたんですね」
「・・・だからいつも言ってんじゃん、夢見てたらあんまり周りの音聞こえないの」
昔から眠りが浅い方で、殆ど毎日夢を見る。
一般的に人は毎日夢を見るらしいけど、それを覚えているか覚えていないか、夢を見て起きるまでの時間が長いか短いかで本人の疲れやストレスや生活習慣の乱れ、正常かを判断することに繋がっているらしい。
僕は疲れていてもいなくても夢を見る、だから目が覚める時は周囲の物音や人の呼びかけが基本。夢を「これは夢なんだ」と思ったら目が覚めることも多い。
夢の中で見るものは基本的に楽しくて、夢なのか現実なのか分からないことが多くて、目を覚ましてよくよく考えると有り得ないことだらけなのに夢の中では全く判断ができない。あんまり夢の中に夢中になりすぎていると目を覚ました時には遅刻していることもあった。
こうやって蓮が起こしに来てくれることには感謝してるんだよね。
「じゃ、下で待ってますね」
「うん、急ぐ」
僕がベッドから出たことを確認すると部屋の扉の前で振り返って一言いうと返事を聞いた蓮は部屋を出て階段を降りる足音が聞こえた。
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