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BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)
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- 兄さんだから
- 日時: 2025/01/12 21:49
- 名前: なちゅ (ID: Gqc2/rRD)
登場人物
兄 犬塚 颯(いぬづか はやて)
弟 犬塚 凛(いぬづか りん)
凛くん目線です。下から本文です
きっと物心つくころから好きだったんだと思う。
隙あらばくっついてくる兄さんが好きだった、
大好きだった。
この気持ちが異常だと気づいたのは小学校高学年の頃、周りが自分とは違うことに気づき、話においていかれたくなくて、兄さんを避けるけるようになった。
そうしていくうちにあっという間に僕は高校生になった。兄さんは独り暮らしを始め、ほとんど会わなくなる。ほっと安心した。このままこの気持ちがなくなっていけば大丈夫、と思っていたのに
兄さんはまた帰ってきたのだ。
前と変わらず距離は近いわ、スキンシップは多いわで自分もどういう反応したらいいかわからなくなった。兄さんが結婚したらこの気持ちもなくなるだろうか、誰かと並ぶ彼を見たら落ち着くだろうか。そう思った時、僕のなかで何かが切れた。
くっついている兄さんの手を引っ張り、そのまま
ベッドに押し倒す。兄さんはびっくりしてるようだった。
「凛...?」
「兄さん、僕...」
そこから今までたまっていた思いを全部打ち明けた。兄さんは驚きながらも話を聞いてくれた。
「凛の思いはわかったけど..何で?俺たち兄弟だよ?」
兄弟だからとかじゃないこれは..
「僕は兄さんだから好きになったんだよ」
これが自分のまっすぐな気持ちだった。
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