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百合短編集
日時: 2025/12/07 23:23
名前: ゆれる (ID: RvHmVj6d)

百合のほのぼの日常短編集です。

登場人物
中二
鈴村 悠美  (すずむら ゆうみ)
七海 玲   (ななうみ れい)
岩永 沙帆  (いわなが さほ)
梅月 愛絆  (うめつき あいな)
竹内 真由華 (たけうち まゆか)
安井 真央  (やすい  まお)
鈴鹿 ここ  (すずか  ここ)
斉藤 みかる (さいとう みかる)

バレー部に所属しています。
カプは固定無しで、今後もキャラクターが増える可能性があります。

Re: 百合短編集 ( No.1 )
日時: 2025/01/16 00:07
名前: ゆれる (ID: fMHQuj5n)

 1:
 キーンコーンカーンコーン
 六時間目。今か今かと待ち侘びていた授業終わりのチャイムが鳴り、他のクラスから椅子を引くがたがたとした音が聞こえてくる。
 「起立、これで授業を終わります、礼」
 「…やっっと終わった」
 背伸びをしながら、あたしー鈴村悠美は呟く。何せ今日は時間割に五教科全部入っていて、テストまみれだったからだ。でも、これから部活なんだよなぁ…
 「はあ…」
 教科書を片付けようと人混みを通り抜けて教室後方のロッカーに向かう。そういえば今日の部活、公民館だったっk
 「ばあ!!」
 「ぅわあ!?」
 急に背後からがばっ、と抱き付かれ、変な声が出てしまった。
 「っふへへへ…驚いた?」
 「ちょっとさほち!脅かさないでよ」
 「ごめんごめん」
 後ろを振り向くと、そこにいたのはさほちー岩永沙帆だった。まあ、このクラスでそんなことをするのはさほちか真由ちゃんぐらいだから予想はついていたけど。
 「急にどしたんよ?」
 あたしがそう聞くと、にこにことした人懐こい笑顔で
 「んー、いつも悠美にばっかやられるから仕返し?」
と答える。私多分そんなに抱き付かないぞ。多分。
 少しされるがままになっていると、満足したのかパッと手を離してきた。そして、
 「じゃ!」
とだけ言い残し、そのままトテトテと自分の机に戻って行った。
 少しポカンとしていると、ガトン、と自分が筆箱を落とす音で我に帰った。周りからの視線が急に気になり始めて顔が赤くなるのを感じる。筆箱を拾いながら、後で絶対抱きつき返してやると心に決めた。

Re: 百合短編集 ( No.2 )
日時: 2025/01/20 00:33
名前: ゆれる (ID: fMHQuj5n)

 2:
 今日は今年最後の部活。あたしたちバレー部は、体育館の大掃除を担当することになった。
 「さっむぅ…」
 上着のチャックを一番上まで上げきってもなお震えているのは岩永沙帆だ。彼女の気持ちも分かる。今日は風が強く、雪もちらほら降っているからだ。
 「さほち、気持ちは分かるけど、雑巾洗うのくらいは手伝ってよ…」
 「やだ。悠美一人でやってくれ」
 でも働け。終わんねえよ。
 これは絶対意地でも動かないつもりだ…と諦めかけていると、
 「さほち、ゆーみん、手伝いいる〜?」
 「神か?」
 「どしたん急に」
あたしの親友、七海玲が扉から顔を出し、近づいてきた。玲ちゃんは動こうとしないさほちをみて不思議そうにした後、あたしの手に握られている雑巾を見て納得したように頷く。
 「なるほど、さほちが冷たいのが嫌で手伝おうとしない、と…」
 「よくお分かりで…どうにかならないかな?」
 玲ちゃんはさほちの顔をチラリと見た後くるりと振り返り、
 「私に任せて!」
と言い、扉から去っていった。
 やけに自信満々だったけど、一体どうすんのかな?
 とりあえず、雑巾洗いを続けながら玲ちゃんの帰りを待つ事にして、溢れそうなバケツに手を伸ばした。

数分後。
 「たっだいま!」
 「急に引っ張り出してどしたの、玲ちゃん…」
 意気揚々とした彼女が連れてきたのは、あいちゃんー梅月愛絆だった。
 最初は戸惑っている様子だったが、隅っこで動かないさほちを見て何か察したらしく、スタスタと近づいていった。そして、
 「さほち。ちゃんと仕事しなきゃダメでしょ?」
と説教し始めた。
 さほちも流石にバツが悪いのか少しいじけた顔になる。
 「だって寒いんだもん…」
 「それはみんな同じでしょ」
 「う…」
 「さほちもがんばろっか。ね?」
 愛ちゃんがにこりと笑うと、
 「愛絆が言うならやる…」
と渋々ながら立ち上がった。
 あたしが言っても全くやろうとしなかったのに。すご…
 「あの二人、熟年の雰囲気出してるけど、今年会ったばっかなんだって」
 いつの間にか隣にいた玲ちゃんがボソッとあたしに言う。
 やっぱ相性良かったんだな、と並んで洗い物をする二人の背中を見て感慨深くなった。

Re: 百合短編集 ( No.3 )
日時: 2025/12/07 23:18
名前: ゆれる (ID: RvHmVj6d)

 3:
 「悠美〜!いっしょ絵描こー」
 昼休み、一人本を読んでいると、さほちに声をかけられた。絵が好きなあたしとしても断る理由は無く、二つ返事でオッケーする。
 「じゃあ、あたしがそっちの席行くから、ちょっと待ってて〜」
と声をかけると、
 「りょ」
と気が抜けた返事をする。食後だからか、いつもよりもなんだか眠そうだ。
 少し急いでさほちの席に向かうと、自分の椅子を忘れたことに気づいた。戻ろうとすると、
 「ん、ここおいでよ。すわんないの?」
と自分の膝をポンポンと叩いた。いつもはあたしがのせる側なので少しドキッとするが、面倒くささに負けて座ることにした。
 「よし、今日は何描こっかな」
 自分は少しドキドキしているというのに、とさほちのいつもと変わらない姿に少し苛立ちを覚えた。

数分後。
 さほちの絵が完成したので、今度はあたしが絵を描くことにした。さほちの膝の上に乗っているので、必然的にさほちに背中を向けるような格好になる。落ち着かないな、と思いながらシャーペンを手に取ると、不意に背中へのぬくもりを感じた。
 「ちょっとさほち!?」
 「眠いからちょっと寝させてもらうね〜」
 少し体を捻って見ると、さほちがあたしに抱きつき、顔を背中に埋めていた。おばあちゃんちの柴犬みたい…かわいい。
 「…ねえ、思ったたんだけど、なんであたしにばっかり抱き付いてくるの?あいちゃんとか、仲良いのにしないじゃん」
 不思議に思い聞いてみると、眠そうな顔をし、
 「んー、最近気づいたんだけど、悠美の背中、私にジャストフィットするんよね」
と答えた。あたしが少しポカンとしていると、その間に寝てしまったいたようで、規則正しい寝息が聞こえてきた。
 まあ、変な理由じゃないならいいか…と思いつつさほちの頭を撫でていると、
 「何やってんの?」
と真由華ちゃんが声をかけてきた。
 「真由華ちゃん!あのね…」
と状況を説明すると、急に自分の席に戻り、椅子を持ってきた。
 「えーと、もしかして…?」
 「うん、私も疲れたから寝る!」
と椅子をさほちの真横につけ、真由華ちゃんまで寝始めてしまった。
 正直少しくるしかったけれど、悪い気はしなかった。
 結局、予鈴がなるまであたしは絵を描き続けることになった。

 余談だが、真由華ちゃんは予鈴がなった瞬間席に戻り、あたしは眠そうな目をしたさほちに渋々離してもらえた。
 その間も、めちゃくちゃあいちゃんがさほちを見ていて怖かった。あれは完璧に保護者の目だ、うん。

Re: 百合短編集 ( No.4 )
日時: 2025/12/08 00:23
名前: ゆれる (ID: RvHmVj6d)

 4:
 「ねむい〜」
 部活の大会後、控え室。疲れて座っているあたしの横でみかるがへにゃっている。横というより…上?顔をあたしの腕に埋めている姿はまるで幼児だ。
 「大丈夫?ばぶちゃん眠い?」
と聞くと、むっとしたように
 「ばぶじゃにゃい!」
とほっぺをぷくぷくさせて反論してくる。が、眠くて呂律が回っていないせいで全然説得力がない。その姿がなんだか可愛らしくてついつい意地悪をしたくなってしまう。
 好奇心に駆られ、そ〜と手をみかるの膝に乗せ、軽く爪を立てる。
 「ばぶじゃ“にゃい”んだぁ〜」
 みかるは、いうもあたしを追いかけまわしては抱きついたり、恥ずかしいセリフを言わせたり、くすぐってきたり…それはまあ、いろいろと前科持ちなのだ。だからいつものちょっとした仕返しのつもりで、少々意地悪く笑いながら爪をついっと動かしてみる。
 「だからちが…ゔにゃ!?ふ、ぅあ“」
 みかるから声がもれる。思ったよりもいい反応に少々居た堪れない気持ちになり、ぱっと手を離す。
 「あ、ごめん…なんか犯罪者になった気分…」
 …流石にちょっとやり過ぎちゃったかな?いや、今のねむねむのみかるならきっと許してくれる!は、ず…
 「ふ〜ん?そーゆーことしちゃうんだ〜?」
ダメでした。ヤバい。いつもあたしを追いかけまわしているときの目になっている。
 「ゆーみん?ちょっと手ぇ出して?」
 「………はい…」
こうなってしまったらもう何を言っても聞かなくなってしまうのだ。あたしはおとなしく手を出す。
 するとその手をがっと掴まれ、手首に軽く爪を立てられる。しまった。これはもしかして…
 「先にやったのはゆーみんからだからね?抵抗しちゃダメね?」
そう宣言すると、みかるは指を動かし始める。
 嫌な予感が当たってしまった。みかるはとにかくくすぐりが上手い。手首も、手のひらも、顎も…今まで大丈夫だったところも、みかるの手によって敏感になってしまっていた。
 思考からいきなり現実に引き戻される。
 「…ふぅ”っ、ぐ」
みかるの指がくるくると動く。手首の骨、手のひら、膝…爪を立てたり、指の腹でなぞったり。腕からつま先までぞわぞわした感覚が走り抜ける。顔がどんどん熱くなっていくのを感じる。今は決勝戦の最中。周りが騒がしくてよかった、と安心した。
 
 時間にしたら多分十数秒のこと。でも、あたしには何分にも長く感じられた。ひたすら耐えた後、満足したのかようやく腕を解放された。まだ体に残るぞわぞわを逃すため、手首をくるくる回す。
 「…ね、ゆーみん」
 「な、なんでしょうか?」
 急に声をかけられ、びくりとする。
 「これに懲りたら、もう変なことしないでよっ!にぇ?」
…いくらばぶでもみかるには勝てそうにないなぁ、としみじみと思った。


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