BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)
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- 命の恩人に恋をしました。 第一話
- 日時: 2025/12/27 16:04
- 名前: 恋愛女王りのん (ID: R9wydAGD)
- プロフ: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no
真っ黒な闇の中
静かなひとりぼっちの世界
こんな暗闇の世界が太陽みたいに明るくなる日がくるなんて
期待していた自分が馬鹿みたいだ
騙されていただけ
苦しい、辛い
生きている意味がない
そんな私を救ってくれた君と私の恋物語。
ふと目が覚めて周りを見渡すと私は知らない場所にいた。
え、ここどこ?自然に声が漏れた。と、思ったら声が出なかった。口がガムテープで押さえつけられていたからだ。手や足も紐で縛り付けられている。『普通の人』なら、そもそもこんなことはされないだろう。されたらピンチになって一生トラウマになるかもしれない。でも私は『いつもの事』だからなんとも思わない。その違いに胸が引き裂かれたような感覚になる。あ、自己紹介しとくか。こんな状況でのんきに自己紹介ができる私は、正直すごいと思う。私、何て名前だっけ?ここ1年間名前を一切呼ばれてないから、自分の名前を忘れそうだった。まぁ、いっか。今後誰も私の名前を呼ぶことはないだろうし。いつか思い出せるといいな。私は高校2年生。多分高2だから16歳かな。私の青春は中学生時代だな…。中学生の頃はこんなんじゃなかった。むしろクラスの一軍のリーダー的存在だった。陽キャだったし友達もたくさんいた。私は自分で言うのもあれだけど、顔が結構可愛いらしい。だから、みんな顔で寄ってきた。毎日が楽しかった。でも今は高校生だけど学校に行っていない。不登校ってやつだ。みんなにいじめられて、ぼっちになって、今ではもう私の相手をしてくれる人はどこにもいない。私はどこにも居場所がない。家族はいないみたいな感じ。ひとりっこで母子家庭…だった。今はずっとどっかに行っている。家出みたいな感じ。でも私はもうお母さんは一生帰ってこない気がする。悲しいなんて思わない。最近は何が起こってもなんとも思わなくなった。感情がなくなったみたいに。
話はここまでにして、これからどうするか。ポケットに手をやると、やっぱりスマホは回収されていた。私が誰かに連絡して助けられる可能性があると思ったのか。そんなことないけどね。腕時計は珍しく外されていない。今の時刻は、朝の7時半。そこですべてが思い出した。私は昨日の夜6時半にバイトが終わって、歩いて帰ってた時のこと。「ねぇねぇ、君可愛いね。1人?」三人組の大学生らしき男性に話しかけられた。慣れていた私はすぐナンパだと気付き、「友達がもうすぐ来るんで。」と噓をつく。それで諦められると思い込んでいた自分が今になると馬鹿だと思う。その直後背後から口にガムテープをつけられ、目隠しをさせられる。私がばたばたと子供みたいにはしゃいで逃げようとすると、リーダーらしき一人の男性が私の耳元で囁く。「君かわいいから一目惚れしちゃった。殺されたくなかったら、素直についてきてね。」と。私は何かの薬を無理やり飲ませられた。そして意識が途切れて、今の状態。
とにかく家に帰ろう。歯でガムテープをかみちぎって、手と足の紐をほどいて。あ、怖がらないでね。慣れてるだけだから。まずスマホを見つけ出そう。多分ここはおっきいどっかの倉庫の中。窓はない。しょうがない。私は髪を一つに束ねているヘアクリップを外して、鍵穴らしきところにはめて、鍵を開ける作戦だ。この倉庫には誰もいない。監視カメラもない。それから約10秒間くらい鍵穴とにらめっこをし続けた。やった!あいた!!ここから見張りがいるかもだから、全力で走って逃げる。とにかく走る、走る、走る、走りまくる作戦だ。無茶な作戦だってわかってるけど、こんな汚い暗い場所にいるよりよっぽどまし。そして私は覚悟を決めてドアを勢い良く開けて飛び出した。はず、だった…のに…。
「え、?」地面がない。目の前は深い大きい青い何か。すぐ気づいた海だ。そして私はそのまま海に直下していく。わ、私このまま海に落ちて死ぬの?まぁ、でもいっか。やっと苦しい世界から救われる。体が水につくその瞬間、ふわりと体が浮いた。「え、?」ゆっくり目を開けると、真上には空。私は海に沈んでいない。意味が分からなかった。すると今度は目の前に男子の顔。「なにしてんだよ!!!!」「え、?」私はサーフィンをしてた男子に助けられたのだ。「お前死ぬ気か!?俺がいなかったら即死だったからな!!!!」それから少しの間、私は助けてもらった同い年?くらいの男子に怒られた。「はぁ、聞いてんのかよ。」そうして唇と唇がくっつきそうなくらい、顔を近づけてくる。「ふぇ!?きっ聞いてます聞いてます!」その人はまだ信じてなさそうな顔をした後、「んじゃ、帰るか。」と言いサーフィンを走らせ始めた。って、え、!!!「わっ私サーフィン出来ない!!」「はぁ!?じゃあなんであんな高い所から海に落っこちてくんだよ。」そういって彼は崖の上を指さした。「ええっ!?私あそこから落ちたの!?」彼は呆れていた。「はぁ、しょーがねぇ。つかまっとけ。」「へ?今つかまっとけって言った?私、知らない男子に抱き着くってこと??」彼は顔を赤くしながら言った。「お前それ以上言ったらこのまま海に突き落とすけど。」「やっやだやだ!!」私はそう言ってしょうがなく彼につかまった。他の言い方で言えば、抱き着いているんだけどね…私は初めてサーフィンをした。まぁ、つかまってただけなんだけどね。そして、久しぶりに誰かと話した。「あっあの!さっきは、その、ありがとう…ごっごめんね!?私のせいで…」「ん。」返事はそれだけだった。まさかの一文字で『ん。』だけ!?と思いきや、「陸まで30分くらいかかるから。」「うん。」「高2くらい?」そう聞かれたから答えた。「うん。高2!よくわかったね笑」久しぶりに笑った。笑ったのは1年ぶりくらいだ。「え、何歳ですか?」年上だったら困るから一応敬語で聞いた私。「同じ。」「ええっ!?」久しぶりにこんな大きな声を出した。そしてびっくりした。そこからたくさん話をした。彼の名前は日比谷涼真くんって言って、サーフィンが好きでよくここの海に来ること。そしてなぜだかわからないけど、涼真君には私の事が話せる気がした。だから話した。昨日会ったことからすべて。涼真君は真剣に聞いてくれた。嬉しかった。涼真君からたくさんの『久しぶり』をもらえた。そして私は君に一目惚れをしてしまった。
気がつくと陸についていた。あっという間に感じた。すると涼真君は言う。「どこ?家。」「え、?」「送ってく、心配だし。」「え、あ、うん。ありがと…」私がいた場所は私んちから、電車で2時間くらいの所だった。しかも涼真君は私と同じ地域に住んでることを知った。「わざわざ電車で2時間もかけて、ここにサーフィンしにきてるの?」「ここが好きだから。」「…っっっ!!!!!?」時間が止まったかのような気がした。涼真君は不思議そうに見つめる。「わっ私の名前…ここだ!!!」思い出した。私、坂木ここって言う名前なんだ!!!心臓が止まりそうだった。『ここが好きだから』私の事を好きと言ってくれたように感じた。さっきの海の話だよね…さっきサーフィンに乗ってた時、涼真君は名前を名乗ってくれたけど、私は名乗らなかった。だって、思い出せなかったから。でも、今なら自信を持って言える。「涼真君!!私の名前は坂木ここ!!!」「ここ…ね。おけ。」半分泣きそうになりながら言った。「ありがとうありがとう!本当にありがと!!」涼真君は不思議そうに私の事を見つめながらも、うなづいてくれた。〇〇駅に着いた。「俺、こっちだから。」「あ、うん。じゃあね。」このまま別れたくなかった。もう二度と会えないと思うと。だから思い切って言ってみた。「りょっ涼真君!!あのっれっか連絡先…交換…しない?」頑張った。「いいけど。」そして今度こそさよならをした。
- 命の恩人に恋をしました。 第二話 ( No.1 )
- 日時: 2025/12/27 22:52
- 名前: 恋愛女王りのん (ID: R9wydAGD)
- プロフ: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no
あの出来事から約1ヶ月が経ったある日の事だった。
私がいつも通り『1人で』家にいた時の事。急にLINEの通知が鳴った。そしてその瞬間もう一つ思いついたことがあった。私がLINEを交換してる相手はただ1人。私を救ってくれた命の恩人でもある、日比谷涼真くんだ。あの時勇気を振り絞って、連絡先交換しようとか言ったけど、実際電話とLINEは一言も喋っていない。私は実は涼真くんに一目惚れをしてしまった。生まれて初めての初恋でもある。そんなこんなで、スマホのLINEの画面を開いた。『今度の土曜日空いてる?』たったその11文字だけだけど、私は飛び跳ねるほど嬉しかった。こんなに喜んだのはいつびりだろう。そしてすぐ返事を送ろうとする。けど、私は高校生2年生で初めてLINEでメッセージを送るから、なんて返事を返せばいいかわからない。すごく悩んだ結果、『空いてるよ』と言うものすごくシンプルな返事になってしまった。あ、自己紹介しとくか。私、坂木ここ!!高校2年生。多分、16歳。私が即レスで涼真くんに空いてると言えたのは、私は家にほぼ1人で住んでいて、友達もいないし、遊ぶ相手がいないから、いつでも暇だからだ。ピコン。返事が来た。『だと思ったw』『じゃあ〇〇駅集合な』二通連続だ!!みんなにとっては『普通』のことかもしれないけど、私にとっては、『特別』なことだから嬉しい。『うん』の二文字を送ってスマホを閉じる。初めてのLINE。初めて連絡先を誰かと交換した。初めて友達と言える人とどこかへ行く。涼真くんは私にたくさんの『初めて』をくれる。
そして待ちに待った土曜日になった。
友達でもあるし、好きな人でもある。いつもより可愛らしいピンクメイクをし、リップグロスで唇をうるぷるにした。ガーリーなリボンのトップスにプリーツスカートでハートのチェーンが付いたブーツをはく。髪型はおろしていこっかな。ヘアアイロンで前髪とおくれ毛を巻いて、完成!!!久しぶりにおしゃれをした。でも、涼真くんはお出かけ…とは言っていなかった。気合い入りすぎって思われるかな。そんなことを考えながら、バスで〇〇駅に向かう。私はこの日をものすごく楽しみにしていた。むしろ昨日の夜楽しみすぎて寝れなかったくらいだ。やっと〇〇駅に着いた。涼真くんらしき人は…いない。なぜか涼真くんを待っている時間がものすごく長く感じた。「え、こないとかありえる?」すると背後から低い声が聞こえる。「ありえねぇーよ。」「わぁ!?」「ごめん、遅れた。」「え、いや、全然大丈夫だよ。」正直言うと直視できなかった。涼真くんは元々イケメン。でも今日の服装反則過ぎる。白のTシャツに青いデニムというちょーシンプルな服装だった。え、かっこよすぎる。「てか、最初誰かわかんなかった。何か前会った時と印象違うな。」「え、あ、だって前は最悪の事態だったからね。」と、誤魔化す。本当は今日のために、バイト代でかわいい服とリップグロスを買ったんだけどね。そんなことは言えるわけない。私はずっと気になっていたことを聞いた。「どこ行くの?」すると思いにもよらない返事が返ってきた。「どこ行く?」私はてっきり行く場所がもう決まっているのかと勘違いしていた。「え、別にどこでもいいよ。」むしろ涼真くんとならどこだって楽しめると思う。
結局、私たちは駅前のオシャレなカフェに行くことにした。しかも、私が好んで入らなそうな。大人が行くようなカフェだった。2人なら向かい合わせの席にされることは、想定外のことだった。でも、いざとなると緊張する。涼真くんはコーヒーを、私はミルクティーを頼んだ。周りから見れば、カップルに見えるのかな。そう勝手に妄想して恥ずかしくなって涼真くんに話した。「あの…今日私の事呼んだ理由聞きたいなって。」「あぁ、フツーに話がしたかったから。」いや、だから何の話なの!?心の中でそう思いつつも、実際口には出さない。そしてその後、本当に普通の話をした。涼真くんの学校での話とか、趣味とか土日の過ごし方とか。でも楽しかった。人と長時間話したのは久しぶりだったし、誰かに聞いてほしいこともたくさんあった。涼真くんはバスケ部らしい。趣味はサーフィンと音楽を聴くことだったり。色々聞いて色々話した。その時間が本当にあっという間に感じた。
するとカフェに見たことある人が3人入ってきた。多分、クラスメイトの私を元々いじめていた、クラスの一軍女子の陽キャたちだ。確かに嫌な予感はしていた。だって私の家の近くの〇〇駅だもん。知り合いに会うことだってあるだろう。私は心の底から祈った。お願い、お願い。私に気づかないで、と。「あっれれ~?」その瞬間終わったと思った。顔を上げると目の前に3人がいた。私は学校では髪は降ろして伊達メガネをつけ、ずっと下を向いている。いわゆる、陰キャって感じ。今の私とは大違いなはず。なのに、気づかれた。なんで?「ブス子じゃん。なんでここにいんの?」真ん中のリーダーっぽい人に言われた。泣きたかった。穴があったら入りたかった。逃げ出したかった。涼真くんにこんな私を見せたくなかった。だから噓をついた。「え、誰ですか?多分人違いだと思います…」言い返した。最後らへんは声が小さくなって聞こえてなかったかもしれないけど。「はぁ?噓つくな。てかさぁブス子って喋れるんんだねぇ。」悔しかった。涙が出そうになった。「学校にはこないくせに土日は外で遊んでんだぁ。ズル休みじゃん。しかもブス子いつもと雰囲気違うじゃん。何?このイケメンくんと会うから?気合い入れてきちゃった?ねぇ、答えろよ。」次々に質問されて、しかも図星で何も言い返せなかった。「あっ!もしかしてこのイケメンくんの事好きとか!?笑」「お前みたいなやつが釣り合うと思ってんの?うっける笑」彼氏になりたいとか思ってんじゃない?笑」我慢してたはずの涙がこぼれ落ちた。涙が止まんなかった。その時、涼真くんが机をたたいて立った。「はぁ、俺の彼女に何かようすか?邪魔なんでどっか行ってもらえます?」すると3人は目を丸くして空いている席に座った。心臓が止まるかと思った。あの時のドアを開けた瞬間くらいに心拍数がやばい。いっ今、りょ、涼真くん…私の事『彼女』って言った?私を助けるために言ってくれたのはわかってる。噓だってわかってる。でも、でも、嬉しかった。『また涼真くんに救われた。』
涼真くんは私が落ち着くまで待っていてくれた。「あのっ…さっきはありがと。」「ん。大丈夫か?」「うん…落ち着いた…かな。」「ごめん。あんなこと言って。」「あー…全然大丈夫だよ。」私と涼真くんの間に気まづい空気が漂う。「ここでるか。」涼真くんと話していると気が付いたことがある。涼真くんは結構『ここ』という言葉を使う。そのたびに私は自分の名前を呼ばれた気がしてびっくりする。今だって。、ここでるかって。私にでるかって言ったように感じた。カフェのことだよね、きっと。「うん。」どうしよ…私は生活費も含めて全部自分のバイト代でまかなっている。だから、お金は使いたくない、けど。絶対さっきのミルクティー高いよね…そう思っていたら涼真くんが先にレジに言って私の分も出してくれた。「え、あ…」カフェを出ると涼真くんに言った。「ごめんね、ありがと。」「全然。俺が今日誘ったし、この後も俺が払うから。」『この後』…この後もあるの!?嬉しい…「あ!」私が急に大声を出すから、涼真くんはびっくりしてこっちを見る。「今日土曜日だよね!?」「そうだけど?」「私5時半からバイトだ!!」今の時刻は5時15分ちょっと過ぎ。やばい、遅刻する。でも、涼真くんともっと一緒にいたい。「今日は休もっかな…」「いいよ。行ってきな。俺のことは気にせず。」「でっでも!」もっと涼真くんと一緒にいたいもん!!でもバイトしないと今月の生活費がやばい。「涼真くんごめんね!行ってくる!!」「がんば、行ってら!」この服装にこの顔でバイトに行ったら、絶対怪しまれる。いつもと違いすぎるから。でもいっか。どうせ誰も私の事みてないだろうし。そうして私は全力で走ってバイト先へ向かったのだった。
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