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あの日のごめんと今日のただいま
日時: 2026/02/21 10:35
名前: 一ノ関みるく (ID: LxaimtSa)
プロフ: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no=14216

登場人物:佐々木 美優(みゆ)
     桜井  あむ
(そんなに重くない百合です)
 中庭のベンチは、放課後の光で少しだけ金色に染まっていた。
風が吹くたび、木の葉がさらさら揺れて、静かな音が響く。
あむは、手のひらが汗ばんでいるのを感じながら、
みゆの横顔を見つめていた。
「あむ…話って、なに?」
あむはすぐに答えなかった。
制服のスカートの端を指でつまんで、ぎゅっと握りしめている。
その仕草だけで、ほのの胸はざわついた。
やっとあむが口を開いた。
「私、みゆが好きなの」
みゆは少し黙った後、
「あむのこと、すごく大事だよ。
でも…その…“好き”って気持ちが、
友だち以上なのかどうか、まだわからないの」
あむの心臓が、ひゅっと冷たくなる。
「……そっか」
声は出たけれど、自分の声じゃないみたいに軽かった。
みゆは続ける。
言葉を選ぶみたいに、ゆっくりと。
「あむは、わたしにとって特別だよ。
でも、その“特別”が恋なのかどうか…
自信がないの。
だから、今のまま答えるのは、ほのに失礼だと思って」
あむはうつむいた。
視界が少しにじむ。
(ああ、これが“フラれる”ってことなんだ)
胸の奥がぎゅうっと痛い。
でも、泣きたくない。
みゆの前では、ちゃんと笑いたい。
「…うん。言ってくれてありがとう」
ほのは無理に笑った。
みゆはその笑顔を見て、苦しそうに眉を寄せた。
「あむ、無理しないで。
本当にごめん。
あむを傷つけたくなかったのに…」
あむは首を振る。
「大丈夫だよ。みゆが悪いわけじゃないし」
でも、心の中では叫んでいた。
(大丈夫じゃないよ。
本当は、すごく…すごくつらいよ)
沈黙が落ちる。
風の音だけがふたりの間を通り抜けた。
みゆがそっと言った。
「…少し、距離を置いたほうがいいのかな」
その言葉が決定打だった。
あむの胸が、きゅっと縮む。
「……うん。そうだね」
本当は言いたくなかった。
でも、言うしかなかった。
みゆは小さくうなずいた。
その目は、泣きそうだった。
「あむ、本当にごめん」
あむは笑顔を作った。
「大丈夫。わたしも、ちゃんと前向くから」
でも、心の中では(前なんて向けないよ)
と、静かに崩れていた。
その日から、ふたりの距離は少しずつ離れていった。
第一巻終わり!!

第二巻に続く!




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