複雑・ファジー小説
- Re: 白黒円舞曲〜第1章〜 1曲目更新! コメ求む!! ( No.11 )
- 日時: 2011/06/17 21:31
- 名前: 風(元;秋空 ◆jU80AwU6/. (ID: .cKA7lxF)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel6/index.cgi?mode
コメントして下さった方々本当に有難う御座います。
弥生様へ
いえいえ,此方こそご足労戴き有難う御座います(苦笑
ファンタジー好きですか?ハリーポッターとかナルニア国物語とか?
天使も悪魔も出ますが…天使も悪魔もどっちもどっちになりそうな感じです(苦笑
天使「私が悪魔如きと同等だと?」
悪魔「はっ,その傲慢な鼻の骨へしおってやるぜ!」
な感じでいがみ合ってる♪
竜族と幽霊は少し登場に時間が掛かるかもですね(汗
えっと,注意で書いたけど作者状況の欄執筆中の所に○付いてる時は…コメントしないで下さいです(汗
身勝手な事をすみません!
みう様へ
此方こそこの様なゴミ小説に脚をお運び戴き有難う御座います。
末永く見守って貰えると嬉しいです^^
あぁ,一つ…作者状況の所で執筆中の欄に○が付いてる時は書き込まないで下さい(汗
別にコメント貰うのが嫌だとかそう言うのでは無いですよ?
白哉様へ
いえいえ,此方こそ超絶駄作ですので(苦笑
有難う御座います^^
力入れている所ですので……褒めて貰えて嬉しいです!!
右左様へ
参上有難う御座いますvv当小説は作者が雑魚過ぎるゆえ惨状です(笑
神文とは嬉しい限り…
まだまだ修行が必要な身ですがね(苦笑
テスト…頑張って下さい!!最悪にならない程度にね…(オイ
ゆnへ
そうですか…?
私の小説は一話一話が長いだけで神文違うと思うんだが(汗
更新———次回がちょっと個人的にアレかも…分り辛い話になると思います…
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜黒白円舞曲〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
男は叫んだ————
世界の共存をせねばならぬ,五大世界はいがみ合っている場合ではないのだと…
しかし,其れは受容れられなかった…
誰一人として世界を一つにする事を由とはしなかった————
何故なら…
____著者不明
黒白円舞曲 第1章 1曲目「神々の起した嵐」
イースレイは早足に然し周りの様子をつぶさに確認しながら村長の居る場所へと
組織から配布された地図を頼りに歩いた。妙なほどに静かだ。
組織からバスターが要請された事により安堵しているという風情でも無い。
日夜,悪魔に供物と称されて若い女性が生贄にされていると文書にはあるが
何故,誰一人として悲しんでいないのだ…何故,全ての人間の笑顔が,
偽りの色さえ帯びていないのだ。
イースレイは怪訝に思いながら悪魔に会えば解決する可能性も高いと村長の家へと急ぐ。
村長の家,宿屋と向い合せのこじんまりとした何とも地位にそぐわない質素な家だ。
周りの村民達の平均的な家より小さい。村長の人となりが現されてる様に感じた。
イースレイは扉の前でノックを二回ほどして村長が留守かどうか確かめる。
返事があるか待つ。
数秒後,しわがれた年寄りだと分る声が響いてくる。飄々とした好々爺然とした口調だ。
イースレイは一息して扉を開ける。
其処には齢八十は行くであろう老人が行儀良く端座する姿があった。
「あんたが村長か」
「ひょっひょっひょ♪そうじゃぞい,お主が派遣されてきた若造かの?」
「そうだ———上級の悪魔らしいな」
周りが例え笑っていてもこの状況下何故,村を預かる者である筈の村長まで笑っているのだ。
イースレイは眩暈を覚え村長の言葉を待つ。そして,村長の問いを肯定する。
「ふむ,そうですじゃ…して,此処に来るまでに可笑しいとは思いませんでしたかな?」
「皆,緊急事態だと言うのに満面の笑みを浮かべていた…家族や恋人を失った者も居るだろうに」
老人の絶えぬ笑みを見て呆れて嘆息するイースレイに
村の様子が普通ではなかったろうと問いかけてくる。
ハッとなりイースレイは瞠目する。そして,その疑念を吐き出す様に言う。
何故だ…悪魔により愛する者を失って何故あんなに陽気な様子で村を闊歩できる。
「そうじゃろそうじゃろ?」
「アンタ…」
「待ちなさい若いの…短気は損気じゃぞ?」
村長はうろたえる若造を玩ぶかのように軽快な口調でイースレイに言う。
イースレイは苛立ち口調に怒気が篭る。
そんなイースレイを諌め村長が悪魔の行っている行為と村の内情を説明する。
どうやら,悪魔は人々に苦しい時でも笑う事を強要させる術を掛けているらしい。
魔族の魔法の類にはその様な物は無いから恐らくは気術の類だろう。
此処で気術と魔法について説明する。
先ず,魔法とは各々魔界なら魔気即ち魔力の力を借りて発動させる魔術,
世界なら自然の力即ち自然力の力を行使し放つ自然術と言ったように
各々,種族により使える物の違う力だ。
それらの術を全て魔法と総称する理由は夫々全ての力に
光・闇・炎・水・氷・雷・土・風の八属性が存在するからである。
次に気術とは各々の体に最初から流れる気と言う力を使って発される
言わば指紋の様に夫々違う特徴を持った特殊能力だ。
戦闘力的に上段者に位置する者達でなければ行使できぬ代物だ。
詰りは,悪魔の気術により村民は笑いたくも無いのに笑う事を強要され
泣いたり怒ったりして家族の死を痛む事も出来ず心だけは病んでいくと言う事。
何故,其の様な事をするのか…簡単だ。悪魔とは他者の苦痛に歪む姿を魂を通してみる事が出来る。
肉体は笑っていても悪魔にとってはその者達の本心の醜さが見えるのだ。
恐らくは表面と内面のまるで違う村民達を見て悪魔は愉悦に口角を上げているだろう。
沸々と怒りが湧き上がってくるのが分る。
イースレイは村長に直ぐに準備をして今日の深夜には決着をつけてやると語気を強めて言い
一つ会釈して村長の家を後にする。
そして,男は武器の手入れや相手に先手を取られた時の段取り等を脳内で決める。
今まで何度か上位悪魔と対峙してきた。
苦戦は多かったが気術すら習得した今の自分なら大した準備がなくても討伐できると思った。
事実,今回の相手はそうだった————
深夜,華麗に星達が煌く中イースレイは眉間に皺を寄せ深刻な顔で
悪魔の本拠地へと向った。村長の話に拠れば彼が準備している間に又一人女性が貢がれたと言う。
『助けられるだろうか——』
出来れば助けたいと生きている事を願い歩く。屋敷の正門が見える位置。
城門の真正面から入るのは愚かだ。イースレイは屋敷の裏に回る様に移動する。
其の瞬間だった…背筋に氷塊が流れるような感覚が襲う。
先手を取られた!!?
冷や汗を掻きながら大剣を振い全脚力を使い後方へと飛び退る。
其れに対して悪魔は攻撃する様子も無く佇んでいる。
ワインレッドの全てを見透かすような双眸,そして端整な色白の顔が月光に映える。
今まで見てきた悪魔の中で一番,高貴さを感じる顔。イースレイは渋面を造る。
「私の名はカース,以後お見知りおきを…バスターのお方」
「以後も何もあるか…」
漆黒の燕尾服の様な清楚な服を着た洒脱な男。彼はカースト名乗り容姿通り丁寧な口調で語った。
だが,そんな物はイースレイには何の関係も無い。唯,敵を悪魔を狩る事だけに力を注いできた。
宗教の教え通り悪行を行う物は悪魔と断じ唯只管正体不明の仇を悪魔と断じ悪魔を狩り続けてきた。
大剣の自らの気術の力,魂殺しの力ディサイアスを纏い臨戦態勢に入る。
「何?まさか…私が此処で終るとでも?」
その様子を見て務めて冷静にカースは問う。
人間如きが自らを倒すのかと不遜な態度でワインレッドの双眸で睥睨して。
「そうだ————終るのさ」
イースレイは命を刈取る事を宣言して猛然と走った。
其の瞬間だった,イースレイの体に刃で切られた様な痛みが走る。
周りを見回しても何も無い。否,何も見えないという事にイースレイは直ぐに感付く。
詰りは本当に先手を撃たれていたのだと理解する。
どの様にトラップが仕掛けられているのか分らぬ以上身動きも出来まいと悪魔は
自らには発動しないらしいその力を自分で褒め称えながらイースレイに攻撃を仕掛けてくる。
イースレイは大して慌てた様子も無く冷静にカースの攻撃を回避し何処に仕掛けが有るのか
痛覚で分析する。恐らくは光の反射と風の切断力を応用した合体魔術だと分析する。
魔法の力で造られたトラップなら同じく魔法の力で破壊する事が出来る。
「恐れる事は無いな」
「防戦一方で血だらけで言う言葉か?」
戦いも終盤だとイースレイは軽蔑の笑みを浮かべる。
その笑みを見た瞬間,カースの顔に険が滲む。何を世迷言をとカースは自らの手に炎を纏う。
しかし,イースレイは其れを全く気にしない。
「そうだな,もう貴様如きに血を流すのも飽きた所だ」
微苦笑を浮かべ挑発する様な言葉を吐きカースの炎の力が発動する前に
強力な風の自然術を発動させる。瞬間,激烈な竜巻が発生し周りの全てを根こそぎ
上空へと押し上げる。風圧で屋敷の硝子が砕け
更にはカースの魔法の力によって造られた仕掛けも千切れた。
カースは愕然とし後へと後ずさる。
「馬鹿な…人間如きが」
「アルファベットってしってるか…どうやら私は普通じゃないらしい」
唖然とするカース。
悪魔と人間の交わらざる圧倒的な力の差を村の住民を甚振る事により感じていた男は
今やその人間に消される事を悟り後退りし渋面を造り命乞いをしている。
その無様な様子を嬉々として眺めながら自らが特殊危険指定人物である事を公言するイースレイ。
アルファベットと言う言葉を聞いてカースの顔は絶望感に苛まれていた。
「助け」
魂を破壊する力を持った巨大な刃はカースの心臓を貫き一撃でカースを絶命させた。
悪魔や天使と言った上位種族は肉体を傷つけても魂の力有る限り無限に再生する。
故に天使や悪魔と言った上位種族の持つ武器は多少なりと皆,魂削りの力を有している。
しかし,そんな天使等の有する武器よりイースレイの気術による力を有した其れは遥かに強力だった。
唯の一撃でディサイアスの力は上位魔族と称される一角のカースの魂を破壊しつくしたのだ。
人間に許される力の領域を超えている様な気がして
イースレイは今更ながらに恐ろしさを感じるのだった。
————其の瞬間,悪魔を殺したその瞬間
突然,カースの死体を媒介にして異界への扉が開かれた。
その数秒後にイースレイの後に何かが飛来する音がする。
異界の扉からは青のオールバックの燕尾服を着た長い睫毛の銀眼の女性と見紛う様な顔立ちの男。
後ろを振り向くと黒の撥ねた髪型に猫の様な耳が特徴的な褐色の大きな人懐こい笑みの少女。
恐らくは両方魔族だ。
そして,村に入る前に感じた視線と少女の発する雰囲気が似ている事から
イースレイは彼女があの時の気配の正体と知る。
「いやぁ〜ブラボー♪ハラショー!エクセレント!!まさか,カースちゃんがあんなあっさり」
「凄いニャァ〜!!イースレイは本当に救世主になるかも知れないニャ人間界の♪」
突然,オールバックの男が満面の笑みを浮かべて近寄ってくる。
そして,まるで長年の親友のようにイースレイの肩を叩き褒め称える。
何が何だか分らず逡巡するイースレイにお構い無しに
猫耳の少女も近付き憧憬の目で見つめながら褒めだす。
そんな中,猫耳の少女の言葉にイースレイは瞠目する。人間界の救世主とはどう言う意味か?
瞠目するイースレイに何か悪い事言ったかなと褐色の女は小首を傾げる。
イースレイの同様を理解した燕尾服の男が喋りかける。
「そのままの意味さ…だが,今のままじゃ力が足りない。
人間界でヌクヌクと中位程度の悪魔を倒して喜んでる様じゃ少なくともな…」
何やら今,世界を脅かす重大な何かが起ころうとしている事は理解できた。
そして,男はイースレイには理解出来ない言葉を発した。
今まで上位と思って殺してきた悪魔が中位だったと言う事実。
一瞬,何を言っているのか理解できず逡巡する。
「中位!?」
「知らニャいのお兄ちゃん?
上位の悪魔は態々人間虐めるだけの為に自分から人間界になんて行かないよ?」
ポロリと心の発露がイースレイの口から出る。
そんな馬鹿な…信じられない,然し緑の大きな瞳の少女の言葉からは嘘を感じる事が出来ない。
「何者だお前等」
「俺達かい?ガデッサ…ガデッサ・S・ファンベロンだ」
「僕はタピス・ハンナハンナにゃぁ♪」
悪魔が真面目に答えてくれるはずが無い。
然し,自らを殺す気が無いのなら答を聞きたい…
先程の会話から彼等が上位の悪魔である可能性は高い。
一体,何故自分に接触してきたのか…
女の言葉から上位の悪魔は人間を虐める等と言う稚拙な理由で世界には流れてこないのだろう。
一体,何が目的でどんな組織に所属しているのか…
そう言う事を聞きたかったのだが彼等は案の定的外れにも名乗ってきた。
最もイースレイ自信質問がどうとでも取れる感じで良くなかったと反省しているが。
名前だけでも分ったと先ずは喜ぶべきかと顎に手を当てた瞬間ガデッサが更に言葉を並べる。
「まぁ,お前は名前なんかを聞きたいんじゃなくて何の目的の何の組織かを聞きたいんだろうけどね」
「教える気が有るのか?」
イースレイの顔をまじまじと見ながらイースレイの本音を淡々と読み解くガデッサ。
其れに対しどうせ嘘吐きの魔族が教えてくれる筈も無い,
名前だって偽称だろうと反発するイースレイ。
其れに対し全くたじろきもせずガデッサは言い続ける。
「有るよ…お前は俺達の同士になるんだからさ…」
「勝手に決めるな!!」
イースレイを仲間として迎え入れると。
イースレイは突然現れて何をふざけた事をと反発する。
そのイースレイの態度に対して意味深な笑みを浮かべて男は言う。
「そう言うなって…逃げる事も拒むことも出来ないと思うぜ——」
逃げる事も拒む事も出来ない…
詰り,決定権はお前には無いと————
イースレイはその余りの傲慢に敵意を剥き出しにする。
その顔を見て男は言う。
「お前が戦わなかったらお前の愛する世界が滅びるぜ——」
ガデッサの言っている言葉の意味が分らずイースレイは逡巡する。
自らは戦っている。何時だって目の前の悪魔と呼ばれる種族と戦っている。
大切な者達を奪った恨むべき存在と————
なのに何故だ。何故其の様な事を言われる。
戦うべき存在を間違っているのか。
悪魔の甘言だ…唯の世迷言だ。
そう,否定出来ない響きがガデッサの言葉には有った。
Fin
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