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複雑・ファジー小説
- Re: 奇跡と軌跡 ( No.21 )
- 日時: 2011/03/11 16:19
- 名前: ゆn ◆Jj3CntErgQ (ID: XLtAKk9M)
「……なんで、お前なんかと隣なんだよ」
「しらねぇよ。あっちの先生に聞けば?」
俺の嫌がる声を軽い口調で返される。
先生は俺の事もマークしているようで、居心地が悪かった。
周りに生徒からは、冷めた目で見られ続ける。
中には「なんで昇格できたんだろう」とか「降格しちゃえばいいのに」「まぐれで来てるくせにエバンナイデ欲しいな」などの苦情も聞こえた。
俺は心の中で俺が悪いんじゃない。俺の隣のコイツが悪いんだ! と考えていた。
でも、誰にも聞かれないままHRが終わった。
相変わらず冷めた目で俺らを見てくるやつらに、気が散ったのかアイツが睨みつけた。
「なっ……なによ、あんたっ!」
女子生徒の怯える声。
でも、アイツはそれすらも楽しんでいる様な口調で言った。
「まぐれかどうかなんて、次の試験でわからせてやるよ。俺とコイツがあんたらより有能って事をさ」
アイツが言った“コイツ”の意味が全然理解できなかった。
「なぁ、コイツって誰?」
「はぁっ!!? お前だろ?」
アイツは俺の事を指差す。
俺は頭が真っ白になった。
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