複雑・ファジー小説

Re: 戦場の双子 ( No.37 )
日時: 2011/03/15 19:23
名前: 玖龍 ◆7iyjK8Ih4Y (ID: ZTrajYO1)
参照: 短いなぁ、すみません。

#9


「伝書鳩なんて知っますわ」


私は、小鳥から受け取った手紙を読んで、くすくすと笑った。

何も無い、本当に何も無いこの庭に、少しでも花が欲しい。
お姉さま、有難う。

私は、お姉さまの案を、やってみることにした。

たった一つでいい。
この庭に、芽が出ますように…。

私は、笑顔で走った。城の中を。
大きな扉を開けて、外の空気を吸った。
すこし霧がかかった空が、笑ったような気がした。

だが、空からは大粒の涙が降ってきた。
黒いモミの木からからすが飛び立った。

私はまず、城に一番近い家を尋ねてみることにした。