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複雑・ファジー小説
- Re: 戦場の双子 ( No.48 )
- 日時: 2011/03/18 21:54
- 名前: 玖龍 ◆7iyjK8Ih4Y (ID: ZTrajYO1)
#11
私には、お父さんとお母さんが居たの。お母さんはね、この国がもっともっと仲が良かったころの話をしてくれていたんだ。
私はね、その話がとても気に入ったの。話してあげる、あなたにも。
——昔々、とても広くて大きな土地に、二人の男の人がやってきました。
男の人たちは、この土地がとても気に入り、自分たちで築き上げようと、二つの王国を作りました。
一つは白の王国、もう一つは黒の王国となずけられました。
二つとも平等で、とても平和な王国になりました。
でも、幸せな時間は長くは続きませんでした。
ある日、白の王が、もう黒の王が大事にしている花瓶を、落として割ってしまいました。
黒の王はは、ひどく怒り、割ってしまった白の王を、激しく蹴り、殴りました。
すると、白の王国の民衆が『私たちの王に何をする!』と、立ち上がりました。
そして、民衆は黒の王国に殴りこみに行きました。
黒の王は、負けてはならないと、軍を出しました。
——こうして、戦争が起こりました。
二つの王国はぶつかり、多くの人を犠牲にしました。王国に居ると危険なので、非難をした住民もいます。
そして、王国は滅びました。
非難をした住民は王国に戻り、とても驚き悲しみました。
その非難した住民だけで作られたのがこの王国です。
戦争の名残か、今でも仲が悪いそうです。
——原因は、たった一つの花瓶なのに。
——もう一度、位置からやり直せるのに。
何故、私たちはお互いに反発しあうのですか——?
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