複雑・ファジー小説
- Re: 現実逃避超空間 ( No.29 )
- 日時: 2011/03/30 21:56
- 名前: 風そら (ID: T31vwtOO)
- 参照: http://ameblo.jp/windsky12/
【 CSA 人 質 管 理 部 小 尉 ト ッ ド ・ ヴ ァ ー リ ー 戦 】
「どーも。 これくらいしか思いつかなくてね」
直人は見えない奴に言った いや… 出てきた…
出てきたのは黒いマントを羽織った男だった。
ワイシャツにフードつきのマント、ジーパン、革製のブーツと、明らかにパーツの組み合わせ方がおかしい
「あんた…何者?」
こういう時、冷静に情報収集ができるのはいつも直人だ 直人には嘘がつけない
「俺ぁCSA人質管理部少尉のトッド・ヴァーリーだ」
「「CSA??」」
「知らないのかい?
"Controll 【SPACE】 and ALL"、テロリストだ」
「なるほど、テロリストか…でも少尉ってことはそんなに偉くはないんだな」
これぐらいのことなら俺にもわかる
「はっ!なめちゃいけねぇよ。あんたらとはレベルが違うんだ。少尉といえどお前らなんか虫以下だ!
ちょっと雑魚を数引き倒したからっていい気になるなよ!」
あぁ、あの昨日の奴らか
「面白れぇじゃねぇかおっさん、こうしないか?
俺らがおっさん倒したら裏世界への入り口、教えてくれるか?」
うまい!これでこそ直人だ!(←何もしてない
「ふん、いいだろう。負ける気はしねぇし、たとえ知ったとしてもお前らになんぞ通れまい」
「なるほど、なら試してもらうぜ」
『ガシャ』 耳に心地いいリロード音
「敵は一人、乱射は無意味だぞ」
そういう直人の手には拳銃が握られていた
ほぅ、そんなもんでやる気か——
ま、入り口聞かないとだめだしな
「知っとるわ」
俺はそう言い残して銃を構えた。 敵はまだ動かない
「それはおもちゃじゃねぇぜ?あんたらみたいな子供が触っちゃいけねぇ」
「子供じゃねぇよ」
『バンッ』
((やったか…?)) が——
「甘いな、そんな弾丸で俺を打ち抜こうってか?バカが!」
何!?
「くらってない…!?」
「何で!?ちゃんと狙ったぞ!!」
俺の目が狂ってなければ、確かに照準の先はトッドの右肩だった
なのに… くそっ!こいつなんなんだ…!!
「俺はなぁ、一点に強い衝撃を受けるとその強さに比例して皮膚が硬化するのさ。
いくら銃で撃ったって俺には効かない」
「なん…だと…!?」
バカか!そんなことあるはずが…
「あんたらの貧弱な攻撃がそれまでなら、今度は俺にやらせてもらうぜ」
「「!!」」
トッドはこっちに走ってくると、俺らの手前で跳び、右手を振り上げた
「 死 ね 」
「がっ!」「っつ!」
拳が落ちる寸前に、左右に逃れる
『ドッ!!!』
トッドの腕はコンクリにめり込んでいた
なるほど…強く殴ってもそれに応じて固くなるってことか…
「うらああぁぁ!!!」
トッドが右足を持ち上げ、蹴りの態勢に入る
今度は俺か…! しりもちついてるからさっきみたいに離脱はできない
くそっ!!
なぜだか知らないが、次の瞬間、俺は両足を上に持ち上げ、それをトッドの飛んでくる足に当てた。
左から飛んでくるトッドの足は右に流れる
同時に俺の足は右に倒れる
足が微妙に痛むが、まともに食らうよりはましだ
「はっ!、それが通用すんのは小学校までだぞ!!」
再び顔面に拳が飛んでくる
「うぎゃああぁぁ!!」
「そっちばっか狙ってんじゃねぇぞ!」
直人がマシンガンを両手で持ち上げ石崎の後頭部に殴りつけた
『ドフッ』「うっ!!」 さすがに効いたのか、トッドがよろめく
俺は逃げる
直人はすでにトッドとの距離をとっていた
こっちは二手…今度はどっちだ?
「テメェら… 調子ぶっこいてんじゃねぇぞ!!」
「「!!」」
『ガガン!!』
「なっ!?」
トッドは両手に一丁ずつ、ピストルを持って撃っていた
狙ってこそいないものの、こいつは厄介だ
「くたばれ」
そういうトッドの目は俺に向いていた
「俺!?」『バガン!!!!』
へっ?
ピストルから放たれた弾丸はまっすぐ俺のほうに向かってきた。
が、黒い何かにさえぎられていた
よく見るとそれはアサルトライフル、直人がトッドの頭越しに投げていた
お前、どんなだよ
「よそ見すんなよ!!」『ガン!』
「うっひょー!」
今度は撃つ前によけれた
が、トッドはすぐに後ろを振り向くと、直人に狙いをつける
「直人っ!!」
「甘く見んなよ」
直人は拳銃をトッドのある一点に向けた
「!!」『ドンッ!!!』
直人が先に撃った
トッドの手からピストルが離れる
!!この隙があれば…!
俺はハンマーを握ると思いっきりトッドに向かって走った
「うおおおおおおおぉぉ!!!」
トッドがこっちを振り向く
——————————
音さえもしなかった
俺はハンマーでトッドのこめかみを力任せに殴りつけるとその場に着地した
「皮膚固くなるんだろ?それぐらいならまだ話せるよな?
大体、固さだけじゃ脳は守れねぇぞ」
吹っ飛ぶトッドを見つめながら、俺は言った