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複雑・ファジー小説
- Re: Sterdast・Emperor ( No.5 )
- 日時: 2011/04/10 18:05
- 名前: ミズキ ◆Ik9pGuXRuw (ID: cEkdi/08)
「ふぅ・・・」
私はベッドに倒れ込んだ。
あれから、ほぼ全力疾走で家まで帰った。
だから、もう体中が痛くて痛くて・・・
「ディアかぁ・・・」
異様にディアという少年が気になってしょうがない。
私は首を横に振る。
ダメだ。私は働き口がなくなったんだ。
さっき会ったばっかりの少年の事ばかり考えていられない。
と、考えているうちに意識が遠くなった・・・
死んだなどの類いではない
ただ、疲れた体が睡魔に負けただけだ。
・・・小鳥のさえずりが聞こえる。
また今日も普通に始まる。
私は出発の支度をした。
出発と言っても村へ働きに行くわけではない。
そう、引っ越しの支度だ。
働き口がなくなった今、ここにいても、ただ飢えて死ぬのを待つだけだ。
だが、引っ越しと言っても宛があるわけではない。
人によってはこれを引っ越しとは言わず、旅と言うだろう。
私は軽装に、リュック、さらに護身用のナイフを持ち、家を出た。
とりあえず、村の方へ行ってみることにした。
何故か近いはずの村が異様に遠く感じた。
歩いても歩いても近づいてる気がしない。
まぁこれは気のせいであって、歩いて行けばちゃんと村に着いた。
と言っても残骸だが。
焼け焦げた村を歩いているが、人っ子一人いない。
「ふぅ・・・」
またため息が出る。
時々しかばねが見えたような気がすると思わず目を反らす。
そんな感じで歩いていくと、もう村の出口に着いた。
正直、役に立つものがあったらいただこうと思ってたので、少々残念な気持ちになった。
それでも、街道を歩いていき、次の町を目指す。
これから先、何が待っているのか。
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