複雑・ファジー小説
- Re: ムウは二人いる。 ( No.280 )
- 日時: 2011/10/30 21:40
- 名前: ムウ (ID: 8Xw8uslB)
- 参照: なんか、今回長くなってしまった…
—心地よい光
「…りゅ…?…お……」
「ゆか……………、…きて」
誰?私を揺り動かすのは?
「おきてって…………」
少し、目が開いた。
「お、もう少し」
誰かの足音、そして、頬への衝撃ぃ!?
「痛い!!!」
「痛えぇぇ!!」
隣で玖龍も叫んでいた。
「ゆかむらさきに玖龍、起きた?」
二人の目の前にはリオン、手には銃
「はい、しっかりと目が覚めました」
「同じく」
それにしても、ここはどこだろう
「リオンさーん、日和様が呼んでますよ」
リオンの後ろから、誰かが駆けてくる。
「奈美、こちらは玖龍とゆかむらさきだ、おもてなししといてくれ」
その名前を聞いたとき、いまいちよくわかんなかった。
こんな登場人物いたっけ?二人の頭にハテナマークが付く
「あ〜、私は245あたりから出てますけど…」
それで納得したようだ
「あ〜!あの、ちょっびと役?」
「あ、あの人ね…」
二人とも何気に酷い
「ふふふ、気が合いそうだな…では奈美、私は行ってくる、ついでにここの説明もしてくれ」
「了解です」
リオンは行ってしまった。しかし、その後をなぞるように奈美も続く
「お二人方、とりあえず外に出ましょう」
そして二人共、奈美の後を付いて行く。
——外は明るく、空気が澄んでいた
「ここは、一体?」
玖龍の問いに、奈美は笑う
「未来ですよ…貴方達の住んでる…ね」
「私達、帰して貰えるんですか?」
奈美は少し目を伏せる。哀愁が漂うオーラ
「それは、わかりません、帰して貰えても…私達の事は記憶が無いでしょう…」
「なぜ!?」
「私達は、未来人だからです」
「今、ムウが危ないのに!?」
「管理省が決める事ですから…」
「それなら、管理省とやらに文句言ってやる」
「そして、ムウ2は一体!?教えてよ奈美さん!」
二人で一気にまくし立てる。
「私だって…こんなの嫌だよ!!でも、逆らったら…私達、未来人はいなかった者にされてしまう」
「いなかった者?」
「過去、いや、生まれてない人になるんです。だから…」
さっきまで明るかった庭が一気に暗くなる
すると、明るい音が流れた、アナウンスのようだ
「奈美様、奈美様、管理省の呼び出しです、お連れ様も来て下さい」
奈美の顔が一気に強張る
そして、奈美は管理省への道を、少しずつ踏み出した。