複雑・ファジー小説

Re: Love Call ( No.3 )
日時: 2011/06/11 20:51
名前: 葬儀屋 (ID: 2cEGTv00)

 曇り。日曜日。

 今日はお兄ちゃんと会える日。本当は金曜日に行く予定だったんだけど、お兄ちゃんが体調を崩して、安定した今日になった。

 昨日まで泣きじゃくってたあー君も、今日会えることになって、にこにこ笑っている。

 今は、病院に向かって一緒に行っているところだ。

「にーに、きょうはおきてるかなぁ?」

 うーん、分かんない。昨日まで熱があったみたいだからね。

「そうかなぁ。けど、あーくんはにーににあえるだけでもいいもん。あーくん、にーにとおはなしするの、がまんできるもん」

 あー君はえらいねぇ。たぶん自分は我慢できないと思う。

「どーしてぇ?」

 自分は、愛する人と会えないなんて、我慢できないもん。

「にーにとはなせないの、や?」

 あー君ほどじゃないけどね。やっぱりさみしいかも。

「……ふぅん」

 あー君はそれから、めったに泣かなくなった。

 その代わり、自分の見えないところで、泣くようになった。