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複雑・ファジー小説
- Re: Love Call ( No.4 )
- 日時: 2011/06/23 16:15
- 名前: 葬儀屋 (ID: 2cEGTv00)
雨。火曜日。
今日、あー君は二度吐いた。理由は分からない。食当たりでもなさそうだし、気持ち悪いとも言っていない。
唯、少し気になったのは、あー君の腕にできている痣だった。昨日までこんなものなかったのに。
そのことをあー君に聞くと、あー君は震えながら首を振った。
「ちがうもん。あーくん、それしらないもん」
まるで、自分に言い聞かせるように。
本当に知らない? 今日、どこかで腕、打たなかった?
「うってないもん。あーくんいたくないから。いいもん」
無理やり自分を押しのけ、あー君は頭から毛布をかぶった。
あれから一時間、あー君は今も、自分の胸の中で胃の中のものをぶちまけている。
なぜこうなったのか。痣は何なのか。
あー君は、何も話してくれない。
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