複雑・ファジー小説
- Re: 復讐 5年の歳月を経て…… ( No.128 )
- 日時: 2011/07/15 23:29
- 名前: コーダ (ID: td9e1UNQ)
〜拾参目 城外大戦争〜
「なんだ!?いきなり地面が爆発したぞ!?」
「ちっ……また新しい仕掛けでも作ったのか!?」
第1門で大量の騎馬隊、竜騎士、警備員を相手にする東牙たちだったが、突然近くの地面が爆発する出来事に遭遇する。
もちろん、その地面の近くに居た警備員や騎馬隊は、爆発に巻き込まれかなり深い傷を負ったという。
「気をつけろと言うべきだが……この状況だ。慎重に地面を調べている暇はないぞ。」
チリン、樅霞は1人の警備員に、足払いをして4人にそう言う。
「でも、踏んだら踏んだで重傷のパスを貰うはめになる……。」
蓮花の言葉に4人は、迂闊に動くことはしなかったという。
————————————————ドカン!
またどこかの地面が爆発した。
音と共に警備員の断末魔と、馬の鳴き声が聞こえてくる。
————————————————ドカン!ドカン!ドカン!
今度は3回もどこかで爆発したという。
これには思わず「この仕掛けを作っているのは城側なんだろ!?なんで味方がどんどん巻き込まれているんだ!?」と、楓が叫ぶ。
「そんなこと、偉い人には関係ないのですわ……使える人間たちはとことん使って、いらないと思ったらすぐ切り捨てる……今がその状態ですわ。」
「ちっ……。」
佳恵の言葉を聞いて、東牙は突然どこかへ向かう。
もちろん「あんた!?迂闊に歩いたらどうなるのかわかっているの!?それに、5人一緒に行動するって、作戦じゃなかったの!?」と、蓮花が叫ぶ。
しかし、東牙は走るのをやめない。
気がつくと4人の姿が見えなくなるくらい走っていたという。
○
「おーほっほっほ!とても楽しいカーニバルですわ!」
左手を自分の頬に持ってきて、あのポーズをしながら高笑いをする楠美。
刻杜は「派手にやってくれますね……。」と、小さく呟く。
「全く……わたくしのトラップに引っかかるなんて、本当にお間抜けさんですわね。おまけに誘爆もしていますし。」
「誘爆させるようにトラップを仕掛けたのは誰かしらねぇ〜?」
姫狗の小さな呟きにまた高笑いをする楠美。
このお嬢様はとても危ない趣味を持っているなと心の中で思う刻杜。