複雑・ファジー小説
- Re: 復讐 5年の歳月を経て… ( No.37 )
- 日時: 2011/07/24 22:32
- 名前: コーダ (ID: AfTzDSaa)
〜伍目 城内戦争〜
外の雀たちが珍しく、一斉に鳴いた朝。
天気が良い城下町では、やはり主婦たちが市場で買い物をする光景を良く見る。
——————————————————————チリン。
人が会話する音の中に、なぜか今日だけ鈴が鳴る音が、響いたという。
一方、宿屋に居た楓は窓を開け、尻尾を大きくふりながら、東牙の帰りを待っていたという。
そして、ガチャリと扉を施錠する音が聴こえ、楓はすぐさま後ろを振り向き「おかえり。東牙。」と清々しく言った。
—————————————————————————チリン。
樅霞から一時的に預けられた鈴を鳴らし「ただいま……そして、すまない……。」と、一言東牙は楓に一言呟いた。
すると「いや良いよ……あの手紙で私も1日考えたかったから……。」と、楓は小さく呟く。
そして東牙は、椅子に座り、楓を見つめ「今日早速、昼から行くぞ……!」と、また城に侵入すると決心した。
もちろんそれには「了解。」と、返事をしてくれた。
「そういえばお金余ったんだが……。」
「ん?それなら全部やるよと手紙に書いたじゃないか。」
○
「よぉ鉈崎ぃ……昼飯食いすぎたぁ……。」
「緊張感のない奴だな……侵入者はいつ来てもおかしくない。腹八分目っていう言葉を知らないのか?」
城内部の廊下では、いつも通り2人が会話していた。
どうやら橋鍍は、昼ご飯の食べすぎで少々苦しかったという。
「でもよぉ……ここの飯は美味いしぃ……捨てるのは勿体ねぇだろぉ!?なら俺が食うしかねぇだろ!」
「た、確かにそうだが……ううむ、これは返す言葉が難しい……。」
偶には正論を言う橋鍍に、諺瑚は返す言葉が思い付かず困っていたという。
すると、諺瑚の通信機が鳴り、すぐさま「こちら鉈崎、どうした?」と、連絡した。
そして「何—!?東牙が来ただと—!?」と、大声で叫んで、通信機を無理矢理切っては急いで外に向かった。
「おいおいぃ……俺は腹が苦しいんだぜぇ……しばらく任せたぞぉ……。」
なぜか今日頭を2回もぶつけた私ですwいや〜…参りましたねぇw
日常にはさまざまなトラップが存在するようです。