複雑・ファジー小説

Re: 復讐 5年の歳月を経て… ( No.64 )
日時: 2011/07/03 16:07
名前: コーダ (ID: W4Fe.vPq)

          〜九目 雪月花解禁〜



「そうだ……是非3人に、会わせたい人が居るんだ……。」

 太陽が、1番上に登る時間帯。
 部屋の窓を開けながら、涼しい風を浴びて、4人はこれからについて、少しばかりミーティングをしていた。
 すると東牙が、思い出したかのように3人へ言う。

「会わせたい人ですか?」

 佳恵が疑問を持つと、東牙は「メガネをかけた少しきつい巫女さん……柊 樅霞だ。」と、一言呟く。
 すると「その樅霞という人は、どういう関係なんだ?」と、楓が突っ込んだ。

「そうだな……樅霞が居なければ、俺はある事柄に吹っ切れがつかなかった……とでも言っておく。」
「ふーん……これはちょっと気になるわね……あの東牙を助けた人なんでしょ?」

 意外にも、蓮花は興味ありみたいだ。
 佳恵と楓は、眉間にしわを寄せて何かを考えていたという。


                ○


「す、すごいですわ……。」
「へぇ〜……こんな所に、神社があるのね〜。」
「綺麗だ……。」

 東牙の案内により、4人は林の中の神社に来た。
 思わず、一言叫んでしたまった女性3人に、東牙は「やはりすごい場所なのか……。」と、心の中で呟いたという。

「さて……中に入るか?」

 こうして4人は、柊神社の中へと入って行った。
 余談だが、入る前にお賽銭へ小銭を入れたのは、言うまでもない。


                ○


「樅霞……居るか?」

 襖を開けた途端、東牙は樅霞が居るのかを確認した。

 ————————————————チリン。

 聞き覚えのある音が、突然聞こえ、東牙は黙って、その部屋がありそうな場所へ向かう。
 他の3人は、鈴の音に驚いて、辺りをキョロキョロ見まわしながら、東牙についていった。

 そして、鈴が聴こえた部屋を見つけ「入るぞ、樅霞。」と、一言言って、ガラッと襖を開ける。
 すると、なぜか東牙は「えっ……。」と、呟いてしまった。

「あらあら……意外と大きいですわね……ですが、まだまだですわ。」
「あんた、タイミング悪すぎ……。」
「ま、負けたかも……。」

 どうやら東牙は、樅霞が着替え中の時に、襖を開けてしまったようである。
 いつも巫女服で、サラシ巻いていて、あまり気にはしなかったが、今の樅霞はこの2つがなく、完全に裸体を見せたことになる。
 佳恵よりは大きくはないが、十分通用する綺麗な胸。
 全国の男子なら、思わず鼻から赤い液体が出ているだろう。
 そんな中、女性3人は、東牙の後ろで好き勝手一言呟いていた。
 そして、中に居た樅霞は、黙ってサラシを巻き「こういう時は、開けた奴に1発痛い目を喰わせる必要があるか?」と、メガネをカチャッと上げて言った。

「……すまない。」

 ———————————————パチン。

 神社の内部で、響き渡る1発の平手打ち。
 これには思わず、女性3人は「うわ……容赦ない巫女……。」と、心の中で呟いたのは言うまでもない。


                ○


「なるほど。今日は東牙の知人達を連れて来たのか?私は柊 樅霞。この神社の巫女だ。」

 湯飲みと、煎餅が用意されたテーブルに座り、お互いの自己紹介から始める女性4人。
 東牙は、左頬にくっきり残っている手形を触りながら、痛みをこらえていたという。

「先程は、つまらぬ物を見せてしまってすまなかった。」
「いえいえ……むしろ眼福でしたわ。」

 樅霞の言葉に、佳恵はイジワルそうに返す。
 そして「全く……これだから巨乳女は……。」と、横でぶつぶつ呟く蓮花が居た。

「えっと……樅霞さん?あなたくらいの胸ですと、もうサラシでは収まりきりませんわ……ならいっそのこと、サラシを外したらどうでしょうか?」
「それはだめだ。私は神に仕える巫女……決して色気など出したくない。」

 樅霞の胸を見ながら、佳恵はちょっといやらしくアドバイスをしたが、きっぱり断られてしまった。
 すると「サラシを巻いてそれだと……外したら……。」と、楓が横でぶつぶつ呟いていた。

「とりあえず言うが、これはセクハラだぞ?」

 樅霞はメガネをカチャッと上げて、ズバリと女性3人に言う。
 蓮花は「いや、私関係ないし……。」と、こそっと呟いたという。

「女性同時でそういう話をしても、セクハラとは言いませんわ……ねぇ、東牙?」

 突然、佳恵は東牙にこういう話を振り、反応を楽しもうとしたが「佳恵さん……セクハラというのは、性的嫌がらせという意味で、例え異性同士でも、そういう話をすればセクハラという……。」と、見事な返しをお見舞いされた。

「はい。巨乳女の負けね。」
「さすがは東牙……。」

 これにより、少々いやらしい話は切り上げることになった。
 そして、ここからいままで東牙と樅霞が、ここでどんなことをしたのかを40分くらいかけて一通り話したという。





新キャラについて…


名前:柊 樅霞(ひいらぎ もみか)

性別:女

種族:人間 

年齢:22歳 

血液型:A型

身長・体重:166cm・56kg

得意な戦術:札による妖怪退治。結界による防御。