複雑・ファジー小説
- Re: 復讐 5年の歳月を経て…… ( No.99 )
- 日時: 2011/06/29 23:11
- 名前: コーダ (ID: rGbn2kVL)
「……っと、このような状況になっています。」
夜尭は、45分くらいかけて、今まで起こったことを全て5人に言った。
すると「裏切り者も粘りますな……。」と、老人が小さく呟く。
「鞘嘉多四天王、九寺は東牙に殺され、楓は寝返り、橋鍍も、東牙の仲間の誰かにやられた……確かに、この状況は危ないですね。」
「おーほっほっほ!それがどうしたというのですか刻杜、わたくし達が来たからには、1人残らず地獄行きですわよ?」
楠美の高笑いに、刻杜は「相変わらず、調子が良いですね楠美は……。」と溜息をする。
すると矩樫は「だからと言って、トラップを無我夢中に仕掛けないでくれよ?」と、突っ込んだ。
「それはあなたが、おマヌケさんだからですわ。ちゃんと歩けば、トラップにはまりませんことよ?」
楠美は、おマヌケの部分を、とても強調して、矩樫に喧嘩を売るように言う。
もちろん男は、テーブルをバンッと叩き「なんだと!?」と、楠美に向かって叫んだ。
「……この人員は、大丈夫なのか?」
「大丈夫よぉ。こんなんでも、きちんと実績は残しているわよ。」
諺瑚は、このやりとりに少し不安を覚えて姫狗にしか聴こえないように呟いたが、彼女は特に顔色を変えず「大丈夫だ。」と、刑事に告げる。
すると「コホン……悪かったな、緊張感のない面子で……。」と、狼鍍は咳払いをして、目をつぶりながら諺瑚に言った。
「あら……さすが狼鍍、耳だけは良いわねぇ〜。」
「それ以上言うと、お前の頭から噛みちぎるが?」
普通なら、狼の血が騒ぐはずなのに、やけに冷静な狼鍍。
まだ、本性を出すのは早いという事なのだろうか。
「やはり、まずは城の内部に侵入させない。を1番の目標にしないとだめですね……。」
今までの悪い所を整理した結果、目標を途端に言う夜尭。
すると刻杜と矩樫がピクリと動き「場外は、私が居れば鉄壁です。」「場外は、俺が居れば無敵だ。」と、同時に発言した。
「確かに、地と空に分かれれば向かう所に敵なしですわね、私はのんびりエントランスでも死守していますわ。」
「……なら、俺は廊下でも守るか……。」
なぜか4人は、勝手に自分の規定位置を決めてしまった。
これには思わず「おいおい……良いのかぁ?」と、諺瑚は苦虫を噛んだかのように呟く。
すると、それを聴いていた老人は「そんな気にすることではないですぞ?彼らはちゃんと真面目に決めているのですぞ?」と、刑事に一言言う。
さすがに口答えは出来ないと思ったのか「けっ……勝手にしろ……。」と、不機嫌そうに銃のメンテナンスを始めた。
「あらあらぁ……まぁ、大丈夫でしょう……。」
姫狗は、カードをシャッフルしながらこの状況に一言呟いたという。