複雑・ファジー小説

Re: 俺様の勇者伝説 第六話 何事だ ( No.15 )
日時: 2011/07/07 19:04
名前: ミロカロス13 (ID: VYCQ1KaR)

(あいつ、気に食わない)
メリルは、ふわふわのベッドの上に寝転がりながら思った。
ライヒに礼を言ってから2日ほどたったが、
部屋に来るのは奴の使用人か医者だ。

「つーまーんーなーいー。」
次の日に、ライヒの髪の毛とかで遊んでやろうと思いながら待ち構えて
いると、使用人のメイドだった。

真につまらないと思った。

メリルの傷は、もうだいぶ良くなっているが一番大きな傷がある。
動き回っているとそれこそ悪化するのが現状で、メリルは前のように
動きまわれず、退屈している。
医者にいつごろになったら動けるのかと聞くと、
『う〜ん・・・君が死なずに生きてたら、後数週間で動けるよ〜。』
と、言った。

メリルは数週間というなかなか長い時間を、ベッドの上で過ごさなければならないのだ。
「あー暇!!!」
そう叫んだ瞬間、ノックもなしにライヒが入ってきた。

「そんなに暇ですか?」
「お、来たよお坊ちゃん。」
「誰がですか。」
「お前以外にだれがいんの?童顔坊ちゃん。」
「・・・。」
無表情になり怒りに満ちているライヒに、メリルはなんともないという顔をし、こう訊ねた。
「なんかあったのか?」
「・・・。」
「おい。」
「・・・私は、もう駄目のようですよ。」
「・・・は?」

第六話 完